Books

失われた岬 角川文庫

Setsuko Shinoda

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041150092
ISBN 10 : 4041150094
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2024
Japan

Content Description

古くからの友人も、ノーベル賞作家も、その「岬」に消えた――。以前から美都子が夫婦ぐるみで付き合ってきた、憧れの存在である友人・清花。だが近年、清花夫妻の暮らしぶりが以前とは異なる漂白感を感じさせるようになり、付き合いも拒否されるようになったのち連絡がつかなくなった。清花たちは北海道に転居後、一人娘・愛子に「岬に行く」というメッセージを残して失踪したという。時は流れ約二十年後の二〇二九年、ノーベル文学賞を受賞した日本人作家・一ノ瀬和紀が、その授賞式の前日にストックホルムで失踪してしまった。「もう一つの世界に入る」という書置きを残して消えた彼の足跡を追うと、北海道のある岬に辿りつく。そこでは特別な薬草が栽培され、ある薬が精製されているというが‥‥。
岬に引き寄せられる人々の姿を通して人間の欲望の行き着く先を予見した、傑作サスペンス・ミステリ!

【著者紹介】
篠田節子 : 1955年東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン―神の座―』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞、19年『鏡の背面』で吉川英治文学賞を受賞。20年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • バイクやろうpart2

    篠田節子さん作品13作目です。久しぶりの篠田さん作品、冒頭から不可解な失踪、足取りを追った先は、最果ての岬、危険な匂いに引きずりこまれます。その岬は欲望の果て、時を超えて、人間が持つ欲望を、これほどのスケールで描く篠田ワールドに、どっぷり陶酔させて頂きました。

  • のじ

    最近読書する体力が落ちて来たのか、それともこの作品が難解なのかよくわからないけれど、篠田さんの作品にしては読むのがかなり大変だった。ページ数も多いし?少しずつ読み進めていたせいか、時系列と登場人物が混乱してしまった。ごく近未来の部分が出てきて、不安な時代になっているのも読んでいて気持ちが重くなる。個人がどこに向かうべきなのかよくわからないのと同様に世界もどこに向かったら良いのかよくわからないのかもしれない。

  • coldsurgeon

    過去から近未来にかけて、薬物依存に疲れた人々を救う不思議な共同体の存在が、新興宗教集だの如く描かkれれが、そこに神や仏はいない。生薬というか複数の植物の実・葉・茎・根などを煎じ捏ねた薬物が、解脱したよう精神状態、あらゆる欲を生理的欲求をも消失させてしまう状況を生む薬物の正体を追う中で、近未来の世界は不穏な状況を迎える。自分自身は、生きることに何を求めるのか、と問われているような気になる。

  • nori

    Even this author she could not foresee 2025 world from the time of writing around 2018, especially Russian invasion to Ukraine. If she included dividing world in this novel, how she depicted the back ground of this story?

  • ayumi

    一言で言い表すのが難しい本だった。生とは何か、死とは何か、考えさせられる。私は愛子のように、死ぬまでたくさんのものを心と体にため込んで生きていきたいと思う。俗世的でもそれが一番人間らしいと思う。何にも心が動かされず、ただそこに在るだけの生き方はしたくない。この本を読んで、ヒロポンをネットで調べてみて戦時中から戦後の日本史を別の角度から知ることができてとても勉強になった。薬は使い方次第で毒にも薬にもなる、今では当たり前の考え方も時代が違えば変わってくるんだと改めて感じた。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items