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読書の極意と掟 講談社文庫

Tsutsui Yasutaka

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065122617
ISBN 10 : 4065122619
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2018
Japan

Content Description

戦時中にひとり疎開した幼少期、演劇部で活躍した中高時代、不本意な営業に配属された新入社員時代、いつも傍らには本があった。いずれ小説を書くとは夢にも思わず、役者になりたかった青年を大作家にしたのは“読書”だった。小説界の巨人が惜しげもなく開陳した自伝的読書遍歴。

目次 : 第1章 幼少年期 一九三四年〜(田河水泡『のらくろ』/ 江戸川亂歩『少年探偵團』 ほか)/ 第2章 演劇青年時代 一九五〇年〜(アルツィバーシェフ『サアニン』/ ショーペンハウエル『随想録』 ほか)/ 第3章 デビュー前夜 一九五七年〜(フィニィ『盗まれた街』/ 三島由紀夫『禁色』 ほか)/ 第4章 作家になる 一九六五年〜(生島治郎『黄土の奔流』/ リースマン『孤独な群衆』 ほか)/ 第5章 新たなる飛躍 一九七七年〜(コルタサル『遊戯の終り』/ 大江健三郎『同時代ゲーム』 ほか)

【著者紹介】
筒井康隆 : 1934年大阪市生まれ。同志社大学文学部卒業。展示装飾を専門とする会社を経て、デザインスタジオを設立する一方、’60年SF同人誌「NULL(ヌル)」を発刊し、江戸川乱歩に認められて創作活動に入る。’81年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、’87年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、’89年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、’92年『朝のガスパール』で日本SF大賞、2010年菊池寛賞、’17年『モナドの領域』で毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    筒井さんの自叙伝兼読書記録のような感じで私にとってはこの人を知るいい機会になりました。幼少期から作家になり現在にいたるまで読まれた本の題名を見てさらに驚きました。江戸川乱歩や演劇関連の本のほかにカントの「判断力批判」、ブーアスティンの「幻影の時代」、リースマンの「孤独な群衆」、ハイデガーの「存在と時間」などかなり固い本も読まれています。また解説が今野敏さんというのがさらに良かった感じです。

  • 佐島楓

    読書から得られた感情はその人の糧となることがよくわかる。エッセイと書評の合わせ技で自分の歴史を語るだけでなく、本への愛情を熱量を持った文章で著していらっしゃるため、こちらも紹介されている作品を読みたくなること必至である。品切れなどで入手困難な本が多いのだけが残念だが、その探索も含めとても興味深かった。

  • ジョゼ★ネコを愛する絵描き(趣味)

    筒井さんの自伝的読書遍歴。 「筒井康隆」という作家がどのように生まれたのか、そして筒井さんがどんな本を読まれてきたのかがよく分かるエッセイです。 コミックから哲学書、SF小説と幅広く読書されていて、その本の面白さとその作品が筒井さんにどのような影響を与えたかを解説されています。 あらすじも紹介されているので、あらすじも知りたくない!という方はご注意ください。 また筒井さんの経歴も知ることが出来ました。 好奇心旺盛で素晴らしい方だと思います。 紹介されている本と筒井さんの本と読みたい本が増えました。

  • まこみや

    再読。これはもう読書体験などという凡庸な言葉で語られるものではない。量といい質といい全く異次元のものだ。ただ呆然と仰ぎ見るしかない。小学一年で、字が読めるようになると、第一書房刊弓館芳夫訳『西遊記』を愛読し、世界文学全集上下『モンテ・クリスト伯』をふた晩で読みこなす。ストーリィを追うだけの子供向けの本は相手にせず、神は細部に宿るとばかりに瑣末な描写までしゃぶり尽くす。長ずるに及んでは推して知るべし。謂わばこの本は、本という細胞からなる作家筒井康隆の作り方である。もちろん余人に真似できるものではない。

  • buchipanda3

    自伝と読書歴を合わせたエッセイ集。節目節目のエピソードとその時に影響された本について語られるが、これがまた面白い。まさに作家・筒井康隆がどのようにして出来上がったのかを楽しめた。家族で出したというSF同人誌の話には思わず仰け反ってしまった。「のらくろ」から始まる読書遍歴は、洋の東西を問わず古典から現代、マンガから哲学まで揃っていて、結構クセのありそうなものも多い。幅広い分野への絶え間ない好奇心と創作意欲には感嘆するばかり。とにかく読書欲がそそられる話ばかりで読みたい本がどっと増えた。

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