広重の浮世絵と地形で読み解く 江戸の秘密

竹村公太郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087817003
ISBN 10 : 4087817008
フォーマット
出版社
発行年月
2021年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
272p;19

内容詳細

広重の浮世絵は、江戸時代の写真だ!?
広重の浮世絵をこよなく愛好する著者が、ふと発想を転換して浮世絵をみたところ・・・驚くべき事実が浮世絵に書き込まれていることを発見!さらに専門である土木や治水の知識を合わせて考えると、江戸の地形や歴史の謎が解け、知られざる江戸幕府の政治や仕組みの秘密も見えてくる。 『日本史の謎は「地形」で解ける』シリーズが30万部以上のベストセラーとなった竹村先生ならではの謎解きを、「名所江戸百景」や「東海道五拾三次」などに描かれた名所ごとに展開。日本橋、四谷内藤新宿、溜池、新橋……この一冊を片手に、江戸の地形を巡る散歩をするのも楽しい! 美しいカラー図版満載で保存版にしたい一冊!!

【目次】
第1章.日本橋から始まる旅
――もっと薄く、より小さくが、日本人のアイデンティティ―― 
第2章.「参勤交代」と「統一言語」 、第3章.水運が形成した情報ネットワーク
第4章.戦国のアウトバーン、小名木川、第5章.関東平野の最重要地、軍事拠点「国府台」
第6章.馬糞が証明する 究極のリサイクル都市「江戸」 
第7章.広重の“禿山”から考える エネルギー問題   
第8章.下谷広小路 ─―防災都市の原点─―  
第9章.日本人と橋造り─―対岸への願望─―  
第10章.日本堤と吉原の遊郭 ―─市民が守った江戸─―  
第11章.遊郭の窓から五〇〇年の時空へ “高台”という仕掛け
第12章.ヤマタノオロチが眠る 湿地都市の宿命 
第13章.文字通りの鳥瞰図 、第14章.日本の命の水の物語  
第15章.歴史が生んだ近代 ─―牛から電車へ─―  
第16章.近代化の象徴、鉄道開通と住民運動の始まり  

【著者】 竹村公太郎(たけむら こうたろう)
(特非)日本水フォーラム代表理事及び事務局長、人事院研修所客員教授、博士(工学)。1970年建設省入省。国土交通省河川局長などを経て現職。著書:シリーズ合計で30万部を超えるベストセラー3部作『日本史の謎は「地形」で解ける』(PHP研究所)、『水力発電が日本を救う』(東洋経済新報社)など多数。

【著者紹介】
竹村公太郎 : (特非)日本フォーラム代表理事及び事務局長、人事院研修所客員教授、博士(工学)。1945年生まれ、神奈川県出身。1970年東北大学工学部土木工学科修士課程修了。同年建設省入省。宮ケ瀬ダム工事事務所長、中部地方建設局河川部長、近畿地方建設局長を経て国土交通省河川局長などを歴任。2002年、国土交通省を退職後、(公財)リバーフロント研究所代表理事を経て、現職。一貫して河川、水資源、環境問題に従事。著書シリーズ合計で30万部を超えるベストセラー3部作『日本史の謎は「地形」で解ける』『日本史の謎は「地形」で解ける(文明・文化篇)』『日本史の謎は「地形」で解ける(環境・民族篇)』(いずれもPHP文庫)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • アキ さん

    「広重の浮世絵は江戸時代の写真だ」著者は国土交通省河川局長の経歴があり、治水に永年にわたり携わったからこそわかる東京の水運の成り立ちに詳しい。湿地帯であった江戸を、国際都市東京に仕立て上げたのはそもそも無理がある。その基礎を作った家康の街の作り方には感心するばかり。一番驚いたのが利根川の地下水脈。利根川を銚子に流れを変えても、地下水脈は変わらない。東京湾の魚介類はだから今でも美味しいのですね。東京の地下にはいつ現れるかわからないヤマタノオロチが棲んでいるのです。良質なミステリーを読み終えたような読後感。

  • パトラッシュ さん

    広重の浮世絵に描かれた風景から、江戸時代の地形と歴史に及ぼした影響を鮮やかに切り取ってみせる。知られた絵ばかり掲載されているが、国土交通省の河川屋が見たら全く分からなかったものが見えてくるのには驚く。河川の水運が情報ネットワークを形成していたとは『青天を衝け』にも出てくるが、論理的に説明されると歴史を見る目も大きく変わる。禿山から当時のエネルギー問題を考察し、広小路や橋の建設から防災・水害対策を探るとは思いも及ばなかった。そうして積み重ねてきた江戸の防災機能を、工業化と共に忘れ去った東京に未来はあるのか。

  • yyrn さん

    この本で取り上げられている広重の23枚の浮世絵はいずれも有名なものが多いが、テクニックや構図の斬新さなどを誉めそやす、これまでの論評とは異なり、当時の社会世相を表す報道写真的価値を持つ一級資料だとして、広重の写実力を称賛しつつ、自説を大胆に展開する本だった。なるほど!と膝を打つ一方で、眉唾な話もあり、そのちょっと強引な解釈に批判もあるとは思うが、新たな気づきを得られる本は、どんな本でも面白い。▼江戸周辺をはじめ、東海道沿いの山々の多くは稜線しか描かれていないが、省略画法ではなく、実際にハゲ山だったから。⇒

  • たまご さん

    想像以上に読みやすく,そして過去(家康の時代から江戸をこえて)の土地の利用の仕方が現代まで連綿と受け継がれていることに感心しました.戦国〜江戸時代の土地利用計画が,今から振り返るとなんと先見の明があることか.これが明治維新の際に他国に支配されずにすんだ遠因なんだなあ,と,その壮大さにびっくり.単に美術品としてだけでなく,筆者が長年治水を担当されていたことで見えてくる広重の浮世絵の意味に,ミステリー的わくわくも感じた,楽しい読書でした.

  • Mc6ρ助 さん

    読み友さんの感想から。いささか著者の牽強附会のきみもありそうだが、江戸時代を見直すガッテンガッテンな好著。個人的にはそれらは置いといて、離れて半世紀になる生地の地図に感慨、しばし見入る(p180:那賀川流域水害分類図)。ここには地下水帯と書かれているが、ググった「治水地形分類図 那賀川流域統合図」では旧河道・・。単なる説明の省略かはたまた我田引水かと疑うのは爺さまの猜疑心のなせる技に過ぎない。

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