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世界は知財でできている 講談社現代新書

稲穂健市

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065407868
ISBN 10 : 4065407869
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2025
Japan

Content Description

我々の日常は「知財」でできている。 普段から使用している服や靴、机やいす、テレビやスマホのほか、街中にあるビルやモニュメント、そして、ひっきりなしに目に飛び込んでくる文字、画像、映像、なにげなく耳に入ってくる音楽など、「知財」でできているものは無数にある。
 いきなり「知財」という言葉を使ったが、これは正しくは「知的財産」または「知的財産権」の略称である。ざっくり言えば、「知的財産」とは、「人間の知的活動によって生み出された財産的な価値を持つ情報」などのことであり、「知的財産」に関する権利が「知的財産権」である。日常には「知財」があふれているが、なぜかしら我々が「知財」という存在を身近に感じる機会はあまり多くはない。その理由は単純で、「知財」とは、先ほど例示したそれ自体ではなく、そこに含まれるアイデアや表現といった形のない情報のことだからである。
高度情報化社会において、知財を制するものは、世界を制すると言われる。GoogleしかりAppleしかり、Microsoftしかり、OpenAIしかりである。世界の最先端を走る企業は、知財部門においても最先端を走る。生成AIの登場によって、伝統的な知財の概念は大きく揺さぶられており、新たなる秩序が形成されつつある。こうした「知財・激動の時代」は往々にしてトラブルが起きやすい。何がセーフで何がアウトになるのか、知財啓発の第一人者が豊富なケーススタディを通じて、実践的な知識を解説する・


【著者紹介】
稲穂健市 : 東京都生まれ。東北大学研究推進・支援機構リサーチ・マネジメントセンター特任教授、弁理士、米国公認会計士(デラウェア州Certificate)、内閣府上席科学技術政策フェロー。横浜国立大学大学院工学研究科博士前期課程修了後、大手電気機器メーカーの知的財産部門、米国カリフォルニア州にある研究開発拠点などを経て、東北大学に着任。産学連携の取り組みにより内閣府「第5回日本オープンイノベーション大賞」選考委員会特別賞を受賞。知財を楽しくわかりやすく伝える知財啓発の第一人者。科学技術ジャーナリスト(筆名:稲森健太郎)としての著作も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    AIを使ったプログラムが優れた科学的発見を生み出せば、その知的財産権は誰が保有するのか。生成AIが作った文学や音楽、絵画に知財権はあるかなどの問題について明確な方針はなく、科学の発展に法が追いつけないのが現状だ。当然そこには一攫千金を狙って特許や訴訟を乱用して知財独占を図る輩が参入したり、国家や企業が他者の権利を奪ったり侵害する事態も横行している。知財と無関係に生きられない現代人は、この問題と否応なく対峙せねばならない。ガザやウクライナのように血は流れていないが、知財の世界は常在戦場との現実を突きつける。

  • あおでん@やさどく管理人

    特許・商標・著作権などの知財の体系ごとではなく、生成AI・商標トラブル・VTuberなど近年話題のトピックに知財がどう関わっているかという観点でまとめられた本。登場する具体例も他の知財解説本より分かりやすい印象がある。知財関係の仕事をしているので知識の再確認になる部分もあったが、馴染みのない分野についても触れられていてためになった。

  • ろべると

    「知財をわかりやすく紹介する第一人者」というコピーは偽りではないだろう。本書では最近のトピックとして、生成AIによる創作物の知財権やVチューバー(というものがあることも知らなかった)の「中の人」の著作権からユニクロの自動精算レジの特許紛争や研究者の特許紛争まで幅広く解説。メタバースや海外サーバーの利用など、世界の変動に日本の知財法制も対応していかないといけない。AIについては知財高裁などの判例がその依拠となっていくのだろう。一般の人々にも知財に興味を持ってもらおうとする取り組みの効果が出るとよいのだが。

  • MOCCO

    知財業界関係者としてのレビューです。この業界は、「目には見えない」知的財産というものに、どこまでの大きさの権利を与えるか、という分かりにくい世界観ですが、本書では、現実世界の多様な事件を発端として、「リアル現実」と「知財」を結びつけて考えられます。個人的にも、業界以外の方に知財について説明したい際に、参照したい一冊でした。今回、やはりAI関連が多い点が注目でした。数週間レベルで成長を遂げているというAIですから、新たなステージの前の早い時期に、著者の新たな著作発刊をお待ちしています!!

  • Yuki2018

    知的財産権には、著作権、産業財産権(特許権、商標権、意匠権等)等、本当に沢山の種類があり、複数の所管官庁にまたがり、様々な法律で保護されている。本書では、社会環境の変化に合わせて知財のあり方も大きく変わっていることと、その実例を気軽に学ぶことができる。中でも昨今最大の環境変化はやはり生成AIだろう。AI生成物はもはや人間が作った作品や写真と見分けがつかない。著作権や特許権、意匠権等は知的創造物に関する権利なので、創作の主体は人間である必要がある。今後どのように対処されるのか、とても興味深いトピックだ。

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