ワシントンハイツ GHQが東京に刻んだ戦後 新潮文庫

秋尾沙戸子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101359861
ISBN 10 : 4101359865
フォーマット
出版社
発行年月
2011年08月
日本
追加情報
:
16cm,545p

内容詳細

終戦からほどなく、東京の真ん中に827戸を擁する米軍家族住宅エリアが出現した。その名も「ワシントンハイツ」。「日本の中のアメリカ」の華やかで近代的な生活は、焼け野原の日本人にアメリカ的豊かさへの憧れを強烈に植え付けた。現代日本の「原点」ともいうべき占領期を、日米双方の新資料と貴重な証言から洗いなおした傑作ノンフィクション。日本エッセイスト・クラブ賞受賞。

目次 : 帝国アメリカの残像/ 青山表参道の地獄絵図/ ある建築家の功罪と苦悩/ 「ミズーリ」の屈辱/ 乗っ取られた代々木原宿/ オキュパイド・ジャパン/ かくて女性たちの視線を/ GHQデザインブランチ/ まずは娯楽ありき/ 有閑マダムの退屈な日々〔ほか〕

【著者紹介】
秋尾沙戸子 : 名古屋市生れ。東京女子大学文理学部英米文学科卒業。上智大学大学院博士後期課程満期退学。テレビキャスターを務めるかたわら、民主化をテーマに旧東欧・ソ連やアジア諸国を取材。ジョージタウン大学大学院外交研究フェローとしてワシントンDCに滞在したのを機に占領研究を始める。著書に『運命の長女:スカルノの娘メガワティの半生』(アジア・太平洋賞特別賞)。『ワシントンハイツ:GHQが東京に刻んだ戦後』で日本エッセイスト・クラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 松本直哉 さん

    玉音放送の翌日に早くも「国家売春」計画が動き出す。進駐する米兵の性の処理のため国家予算で慰安施設を作り「宿舎・被服・食料など全部支給」という甘言、「慰安」という欺瞞的惹句のもとに日本の一般女性を集めて米兵に春を売らせた。強制ではなかったかもしれない。だが、終戦直後住居も食料もない女性たちにつけこんで詐欺同然の手口で醜業に追いやった罪は重い。戦前の「からゆきさん」と全く同じ構図。弱い立場の女性たちを搾取して、用が済めばポイ捨て。補償も謝罪もない。悲しい国。

  • わんつーろっく さん

    終戦からほどなく、東京の真ん中に827戸を擁する米軍家族住宅エリア「ワシントンハイツ」が出現した。日本の中のアメリカの華やかで近代的な生活は、焼け野原の日本人にアメリカ的豊かさへの憧れを強烈に植え付けたと聞く。地獄絵図となった青山表参道の惨状、乗っ取られた代々木原宿、有閑マダムたちの退屈な日々、数々の証言や膨大な参考文献から読み応えがあった。参考書のようなエッセイだが、政治的な出来事より、ジャニーズのアイドルがここから誕生した秘話が一番印象に残ったかな。

  • Willie the Wildcat さん

    戦後復興の象徴。生まれ、憧れ、失望、対峙、そして解体。ハーグ条約の接収から”提供”への変遷。挙句がRAA。焼夷弾からの復興か・・・。著者の問うアフガンとの対比が印象深い。一方、文化の変化。特に、クリスマスツリーの謂れは興味深い。米国統治政策と、本国の各種習慣との乖離。現存するハーディ・バラックス。”戦後”はまだ続いている気がしないでもない・・・。

  • Ted さん

    '11年7月刊。東京オリンピックの前まで代々木公園に建っていた米軍用住宅を巡る「風景描写」。あくまで当時のワシントンハイツの「周辺」を軽くなぞるだけのエッセイなので、テーマがあっちこっちに拡散しており、GHQの本質などには深くは触れていないため、掘下げ不足の感は否めない。ただ、「代々木公園の前はオリンピック村だった」程度の知識しかない人がそれ以前の歴史について知る「ガイドブック」としては手軽で面白く読める。内容はその程度の本で期待ハズレだったが、テクニックである文章はなかなかうまく感心した。文才がある。

  • いっこ さん

    昭和31年の経済白書は「もはや戦後ではない」という言葉が書かれたことで知られるが、占領期は終わっても「戦後」はずっと続いているのだと改めて思う。焼け野原の東京に姿を現したワシントンハイツ、そこで繰り広げられる近代的生活が日本に浸透していく過程が、色々な切り口から語られている。清浄野菜やセルフサービス式のスーパーの始まりから、エンターテイメントの世界ではジャニーズまで登場し、興味深かった。一方で、アメリカの空襲作戦や日系人問題、日本国憲法草案のエピソードは、深い問題提起となっており、考えさせられた。

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秋尾沙戸子

ノンフィクション作家。著書に『運命の長女』(アジア・太平洋賞特別賞)、『ワシントンハイツ―GHQが東京に刻んだ戦後』(日本エッセイスト・クラブ賞)がある。日本の真髄を探求すべく、京都で、ほぼ毎日きもの暮らし(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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