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私の國語教室

福田恒存

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784167258061
ISBN 10 : 4167258064
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2002
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「現代かなづかい」の不合理と不徹底と論理的混乱は、「表記法は音にではなく、語に随ふべし」といふ全く異種の原則を導入したことから起つた。この原則に基く歴史的かなづかひの合理性、論理的一貫性を具体例を挙げて論証、国語問題の本質を剔抉して学界、論壇、文壇に衝撃を与へた不朽の名著の再刊。

目次 : 第1章 「現代かなづかい」の不合理/ 第2章 歴史的かなづかひの原理/ 第3章 歴史的かなづかひ習得法/ 第4章 国語音韻の変化/ 第5章 国語音韻の特質/ 第6章 国語問題の背景

【著者紹介】
福田恒存 : 大正元(1912)年、東京市本郷に生れる。東京帝国大学英文科卒業。中学教師、雑誌編輯者、大学講師などを経て、戦後、文筆生活に入る。評論、劇作、翻訳の他、チャタレイ裁判では特別弁護人を務め、自ら劇団「雲」(後に「昴」)を主宰し、国語の新かな、略字化には生涯を通じて抗した。他方、いはゆる進歩的文化人が猖獗を極める中、保守派論壇人の中核として旺盛な活動を展開、昭和55(1980)年に「『平和論の進め方についての疑問』以来の渝らざる原論を貫く評論活動」に対して第28回菊池寛賞を贈られてゐる。昭和31(1956)年、ハムレットの翻訳、演出で芸術選奨文部大臣賞、昭和28(1953)年に戯曲『龍を撫でた男』で第4回、昭和36(1961)年には「私の国語教室」等の評論で第12回、昭和43(1968)年にはシェイクスピア全集の翻訳で第19回読売文学賞を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 墮太

    「悲觀スル勿レ。先ヅ隗ヨリ始メヨ。」 文化、歷史の根源なる言語(歷史的假名遣、舊字體)を蔑ろにして「保守だ、傳統だ」等の言辭は、羊頭狗肉の如き空言なり。 sc先生曰く、「あゝ、戰に敗れるとは斯くの如きか」と。 亦此處に於て、余は亡きもV諭吉翁の叱咤の聲を聞く。 「悲觀する可からず、この悲劇を西洋他國の經驗能はざる僥倖と捉へ漸進すべし。易きに流るるなかれ」と。

  • 弥勒

    戦後、現代仮名遣いが普及しましたが、これは文法上の規則といふものがとてもややこしいものです。さらに、様々な矛盾が含まれてゐます。そのことを福田恆存氏は指摘して、歴史的仮名遣いが、いかに優れてゐるかを説いています。しかし、氏が本当に危惧していたのは私たちの國語に對する無関心でした。國語に對する無関心は今や英語の公用語化といふかたちをとつてをります。言葉といふのは価値であり、文化の基礎であります。もふ一度國語といふものをしつかりと考へなほす端緒として、この本は日本人の必読書でせう。

  • Haruka Fukuhara

    この本を普通に入力すると「国語」となってしまい変換候補に「國語」が出てこない(クニで変換すればすぐに出てくる)のが何とも。解説から読んでみたけど、なかなか数奇な運命を辿った戦後日本語改革を見通す上でも外せない作品と言えそう。小学校の時、文語と口語の説明に納得いかなかったことを思い出した。口語と言いつつ書き言葉と話し言葉は違うじゃないか、とか口語の定義は現代語なのか話し言葉調なのかはっきりしてくれ、とか不満たらたらだったあたり、当時から結構ことばにうるさかったのかなぁ。

  • amanon

    ウーム…興味深い示唆に富む内容ではあったが、その一方で「そんなこと今頃言われてもな…」感が拭えないのも事実。本書が出たのが、六十年前、この文庫版が出たのでさえ二十年以上も前。歴史的仮名遣いにこだわる人は、最早皆無で、日本語を巡る事情も大幅に変わってしまった。だからこそ、本書の意味が問われるべきとも思われるが、その意味を問うことができるだけの識者の存在も風前の灯というべきか(個人的には故橋本治氏あたりに論じて欲しかった)。確かに歴史的仮名遣いに独特の魅力があるの、本書を読んで理解できたが、あの旧字体は…

  • RYU

    昭和21年11月の内閣告示にて制定された現代かなづかいに反対し続けた論壇人による評論。現代かなづかいは、原則に表音主義をうたいながら、「は」「を」「へ」は残すなど多くの部分で、非合理的で矛盾がある。元々は例えば石はいし、井戸はゐど、恋はこひなど使い分けていた。歴史的かなづかいには「表記法は音にではなく、語に隨ふべし」という不動の原理がある。言葉や文字が教育のためにある(学習が楽なように文字を簡単にする)という不健全な考え方に基づく現代かなづかいは古典との間を堰く。歴史的かなづかいの合理性と正統性を説く。

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