利益を生み出す「放任主義経営」 刃物メーカー5代目の経営戦略

福田克則

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344947788
ISBN 10 : 4344947789
フォーマット
発行年月
2024年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
196p;19

内容詳細

米フォーブス社による「世界で最も働きがいのある会社ランキング」では、100位以内に入った日本企業は33位の本田技研工業を筆頭にわずかに4社。仕事への熱意などを示す社員のエンゲージメントにおいても「2023年版ギャラップ 職場の従業員 意識調査」によれば、エンゲージメントの強い社員の割合は、グローバル平均が23%であるのに対し、日本はわずか5%で、調査対象125カ国中124位となっています。
社員のやる気を引き出し、業績向上につなげようとする経営者は少なくないものの、働きがいや熱意につながる組織改革を成功させるのは簡単ではありません。

著者は鎌倉時代から刀の町として栄えた岐阜県関市にある創業100年を超える老舗刃物メーカーの5代目社長です。米国留学後に一度はNECに入社したものの、実家の家業を継ぐべく福田刃物工業に戻ります。しかし創業100年を超える老舗企業の社内には新商品の開発や業務の改善意識といったものはなく、どの部の社員にもモチベーションの低さが目に見えていました。そこで著者は「自分がこの会社を変えよう」と意気込んで、自ら先頭を切って改革に臨んだものの、社内が変わることはありませんでした。

転機は名経営者として知られるある人物との出会いでした。彼の「社長は実務をやるな。社員を感動させることが仕事だ」という言葉に感銘を受け、著者は経営方針を大きく転換しました。社員に業務を任せ、彼らのやる気を引き出すことに専念することにしたのです。

営業部では、売上目標やノルマを設定せず、社員自らが顧客開拓を行えるようにしました。製造部や品質保証部でも、社員に業務を任せると、みるみる生産性が向上し、経常利益率は常に10%を超えるようになりました。
また、社員の発案により新たな超硬合金包丁が生まれ、発売2年目には生産計画の2倍を超え、納期が1年以上先となる大ヒット商品となったのです。
こうして社員に任せる経営に転換したことで、会社は10年で年商3倍の企業へと成長しました。

本書では、著者が放任主義に至った背景と、社員に任せることで社内にどのような変化が起きたのか、具体的な事例と合わせて紹介しています。組織改革に悩む多くの経営者の参考になる一冊です。

【著者紹介】
福田克則 : 17歳のときに単身渡米。アメリカの高校・大学を卒業後、1992年にNECに入社、半導体事業部企画室調査部配属。5年間の勤務を経て1997年に福田刃物工業に入社。2013年より5代目代表取締役社長に就任。小学校から大学まで学生向けに講演を行い、経営者向け研修の講師も務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 黄昏のカーサ さん

    会社経営は、難しい!自分で動くほうが簡単だが、限界もすぐきてしまう。経営者と労働者(社員)が一つになって会社を運営することは永遠の命題か。「放任主義経営」の考え方は参考になる。

  • Go Extreme さん

    日本の課題: 国内市場縮小 人材不足 高齢化 経済縮小 消費減少 中小企業困難 投資不足 教育改革 技術断絶 組織構築と経営: 経営基盤 自走組織 自立チーム フラット構造 組織文化 継続的学習 技術革新と放任主義: 放任主義 自由市場 技術革新 競争 創造的破壊 企業役割 シリコンバレー 日本技術革新 社会格差 営業戦略: 非常識営業 放任営業 顧客信頼関係 自主性促進 成果評価 迅速意思決定 創造性 人材採用と育成: 競争力 組織文化 採用戦略 リクルーティングチャネル 選考基準 育成キャリアパス

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福田克則

17歳のときに単身渡米。アメリカの高校・大学を卒業後、1992年にNECに入社、半導体事業部企画室調査部配属。5年間の勤務を経て1997年に福田刃物工業に入社。2013年より5代目代表取締役社長に就任。小学校から大学まで学生向けに講演を行い、経営者向け研修の講師も務めている(本データはこの書籍が刊行

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