興亡の世界史 近代ヨーロッパの覇権 講談社学術文庫

福井憲彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062924672
ISBN 10 : 4062924676
フォーマット
出版社
発行年月
2017年10月
日本
追加情報
:
416p;15

内容詳細

一五世紀末に幕を開けた大航海時代を皮切りに、長くアジアの後塵を拝してきたユーラシア極西部の国々が世界を圧倒し始めた。宗教改革やアメリカ独立革命、フランス革命を経て成立した国民国家と、産業文明による近代化は、地球世界に何をもたらしたか。二度の世界大戦で覇権を失うも欧州統合により再生し、新時代を模索するヨーロッパの光と影。

目次 : プロローグ―コントラストのなかのヨーロッパ/ 第1章 グローバル化への先導/ 第2章 近世ヨーロッパの政治と文化/ 第3章 啓蒙専制君主と思想家たち/ 第4章 革命の激震と国民の誕生/ 第5章 離陸に向かう経済と社会の変貌/ 第6章 驚嘆の一九世紀と産業文明の成立/ 第7章 国民国家と帝国主義/ 第8章 第一次世界大戦と崩壊する覇権/ エピローグ 歴史文化の継承と欧州連合の未来

【著者紹介】
福井憲彦 : 1946年、東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。フランス近現代史専攻。学習院大学教授、学習院大学学長を経て、学習院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ころこ さん

    本書を読んで、二つのことを考えました。一つは、資本主義のサイクルが成長を押し上げたのは、植民地支配の残滓を前提としていたため、意外と普遍性が乏しい印象を持ったことでした。成長力のあるフロンティアが無い現在の問題から歴史をみると、今までと違った見方が出来そうです。もう一つはナショナリズムです。第2章では@中世の属人的な権力関係から、経済的な要請によりA領域的な根拠から権力関係が決まることがサラッと説明されています。ここからは本書を読んで発展させますが、@のようなアイデンティティの必然性は見出だせないため、A

  • masabi さん

    【概要】大航海時代に始まり第一次世界大戦でヨーロッパがアメリカに覇権を明け渡すまでを扱う。【感想】覇権の推移の政治史以上に、近代にヨーロッパが覇権を握る萌芽となった事象を詳述しているので情報量が多い。ヨーロッパの覇権を確かなものにした産業革命や植民地支配はプラスだったのかなど気になった項目は別の書籍を当たりたい。

  • 風に吹かれて さん

    主に大航海時代から第一次世界大戦までのヨーロッパの歩みを追う。フランス革命などを経て成立した国民国家、そして産業文明によりナショナリズムが深化し緊張を増したヨーロッパで拡大した第一次世界大戦。その後の新たなヨーロッパ統合の模索、でも自国中心主義がその流れに罅を加えつつある昨今。第一次世界大戦も第二次世界大戦も莫大なアメリカ資金の援助を受けていたヨーロッパ。軍備開発による科学技術の発展はあるにしても、実際の戦争は、結局、国家を疲弊させる。それ以前に、一人ひとりの市民を踏みにじる。

  • ほうすう さん

    近代ヨーロッパの覇権の成立と崩壊について、16世紀の大航海時代から20世紀前半の第一次世界大戦までを長期的スパンとしてとらえたという本書。政治史や軍事史というよりも社会や経済がどのように変化していったのかについての記述が多かった印象。読みやすいかと言われると別段そうでもないかなあというのが正直な感想でもある。とはいえ近代ヨーロッパの人々の意識が緩やかにどう変化していったのかを知れる意味では良き本であった。一読じゃ消化しきれなかったので勉強しながら読み返したい。

  • かんがく さん

    フランス革命から第二次世界大戦までは流石に射程が広すぎて、教科書的な記述が続いてぼやけた印象。ところどころに出てくる史料や図式整理などは参考になる。

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福井憲彦

学習院大学名誉教授。公益財団法人日仏会館名誉理事長。1946年、東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。専門は、フランスを中心とした西洋近現代史。2018年、フランスより国家功労勲章シュヴァリエに叙された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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