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百貨店で趣味を買う 大衆消費文化の近代

神野由紀

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784642082754
ISBN 10 : 4642082751
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

明治末期以降、都市部の新中間層は一部好事家のものだった「趣味」に憧れ、百貨店で手軽に獲得しようとした。風流な道具や趣味の人形など、百貨店で販売された商品の背後にある“良い趣味”を読み解き、その活動を考える。

目次 : 1章 近代初期の消費と趣味の諸相(「良い趣味」を創り出す人々/ 「良い趣味」を手に入れようとする人々)/ 2章 美術をめぐる大衆の眼差し(百貨店と美術/ 中間層における美術品の役割)/ 3章 風流の大衆化(美術―工芸―風流道具/ 風流道具の展開/ 昭和初期「国風」デザインと江戸趣味)/ 4章 人形玩具趣味の興隆(好事家と家庭―雑誌『家庭と趣味』に見る大人本位の趣味/ 百貨店と人形玩具趣味の大衆化/ 関東大震災後における人形玩具趣味の大衆化)

【著者紹介】
神野由紀 : 1994年、筑波大学大学院芸術学研究科修了博士(デザイン学)。現在、関東学院大学人間環境学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ああああ

    明治末、国内産業の発展は多くの国産品を出現させ、同時に都市部の新中間層を増大させた。 舶来品に比べて安価な国産品の流通は、中間層を消費者に組み込むことになった。その舞台となったのが、この頃、都市部に出現した百貨店である。この百貨店を中心に近代的な大量消費の文化が開花していく中で重要な役割を果たしていたのが、「趣味」というキーワードであった。西洋からもたらされた新たな概念である taste が 「趣味」という語に訳された際には、美的価値判断能力の重要さが説かれ、自己の内面を磨くことが「良い趣味」を獲得する方

  • mk

    都市部における俸給生活者として上京した人々を中心として、新中間層といわれる社会階層が生まれた大正期。江戸時代以来の「好古」や「風流」の世界の延長線上に「趣味」を営む近代的な家庭像が造形されていく道筋を追跡した読み物。一連の過程に大きな役割を担った三越以下の百貨店の博覧会や催事商品販売の具体相がうかがえる。茶の湯や絵画のような金のかかる趣味には手が出ない中間層をお手軽な人形雛や伝統家具へと誘導していく商業戦略は何ともしたたかだが、これも私たちにとっての近代の記憶の忘れえぬ一コマであるのは間違いない。

  • Nunokawa Takaki

    江戸後期から明治を駆け抜けた「趣味」という文化。骨董品、絵画、玩具などの収集に人々は熱を上げた。それまで高尚と見なされていた「趣味」は西洋文化の導入で一気にハードルが下がったという。そして男達は収集に翻弄していく。僕も小さい頃はゴジラや恐竜のフィギュアを集めたっけ。何かをコレクションしたいという気持ちは男のロマンではなかろうか。今は不況不況と嘆くけれど、こういう消費は景気を良くするために必要なのではないか。昔と比べて豪快にお金を使っている人が減ったのは気のせいかな。かくいう自分もお金なし笑。

  • takao

    ふむ

  • とす

    これも学術書のような感じ。百貨店についての本を読む一環。人形や茶道具などが百貨店で扱われるようになり、大量生産されたりするという説明が記憶に残った。良い趣味を多くの人に届ける百貨店が、独特な立ち位置の人形や茶道具を作り出していくという説明が面白かった。どうあるのが正解なのか。

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