差別は思いやりでは解決しない ジェンダーやLGBTQから考える 集英社新書

神谷悠一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087212266
ISBN 10 : 4087212262
フォーマット
出版社
発行年月
2022年08月
日本
追加情報
:
224p;18

内容詳細

思いやりを大事にする「良識的」な人が、差別をなくすことに後ろ向きである理由とは――。
「ジェンダー平等」がSDGsの目標に掲げられる現在、大学では関連の授業に人気が集中し企業では研修が盛んに行われているテーマであるにもかかわらず、いまだ差別については「思いやりが大事」という心の問題として捉えられることが多い。なぜ差別は「思いやり」の問題に回収され、その先の議論に進めないのか? 
女性差別と性的少数者差別をめぐる現状に目を向け、その構造を理解し、制度について考察。
「思いやり」から脱して社会を変えていくために、いま必要な一冊。
「あなたの人権意識、大丈夫? 
“優しい”人こそ知っておきたい、差別に加担してしまわないために――。
価値観アップデートのための法制度入門!」――三浦まり氏(上智大学教授)、推薦!

◆目次◆
第1章 ジェンダー課題における「思いやり」の限界
第2章 LGBTQ課題における「思いやり」の落とし穴
第3章 「女性」vs.「トランスジェンダー」という虚構
第4章 ジェンダー課題における制度と実践
第5章 LGBTQ課題における制度と実践

◆著者略歴◆
神谷悠一(かみや ゆういち)
1985年岩手県生まれ。
早稲田大学教育学部卒、一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。
LGBT法連合会事務局長、内閣府「ジェンダー統計の観点からの性別欄検討ワーキング・グループ」構成員、兵庫県明石市LGBTQ+/SOGIE施策アドバイザー。
これまでに一橋大学大学院社会学研究科客員准教授、自治研作業委員会「LGBTQ+/SOGIE自治体政策」座長を歴任。
著書に『LGBTとハラスメント』など。


【著者紹介】
神谷悠一 : 1985年岩手県生まれ。早稲田大学教育学部卒、一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。LGBT法連合会事務局長、内閣府「ジェンダー統計の観点からの性別欄検討ワーキング・グループ」構成員、兵庫県明石市LGBTQ+/SOGIE施策アドバイザー。これまでに一橋大学大学院社会学研究科客員准教授、自治研作業委員会「LGBTQ+/SOGIE自治体政策」座長を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • のっち♬ さん

    人間とアンコンシャスバイアスは不可分である以上、差別は思いやりだけでは解消できないので法制度が必要。目新しさ目的よりも2022年現在の制度改正のベクトルを眺めるのに良い。LGBTに対してQやその他マイノリティの扱いが軽い。定量化に訴えるならその意味でも臭いものに蓋をしない慎重な扱いをすべき。「女性vsトランスジェンダー」は犯罪を絡めるには掘り下げ不足。同等の能力・資格ならマイノリティを優先するポジティブアクションのどこが平等なのかという矛盾も然り。尊重を優遇と履き違えたら分断のスパイラルを拗らせると思う。

  • katoyann さん

    研究者として大学で講義を担当し、また企業研修の講師を担当している著者が、セクシュアリティの人権に関する話の感想に「思いやり」が必要だという感想が多いことの問題を考察している。ジェンダー&セクシュアリティに関する権利の話をした後に「人を思いやる気持ちが大切」という感想が多数寄せられるという。しかし著者によれば、それは人権の問題を他人事として捉えていることの一つの表れだとしている。つまり、思いやると言いながら、差別解消のために何もしない日本のジェンダー政策を象徴しているという。差別を考えたい方にオススメ。

  • マーブル さん

    思いやりを否定するわけではない。思いやりだけでは解決しないと言っている。ことに筆者が危惧を抱くのは、思いやりで済ませてしまう態度。そこで停止してしまう思考があまりに多い実情。筆者が大学で学生に課したレポート。講演で集めたアンケート。そこに書かれる言葉。「思いやりをもって接したいと思います」それは、何をどうしていいかわからないが、とりあえず形を繕う言葉。あるいは、自分は被差別者に対して理解ある者と自己満足できる言葉。しかし、それだけで解決はしない。理解不足のままの自己満足はアンコンシャスな差別にもつながる。

  • 金城 雅大(きんじょう まさひろ) さん

    後半は法制度の説明が主で、細かい話はあまり身近に感じられなかった。個々人が意識すべき点としては、「『思いやり』だけでは足りない」のみが本書の核だろうか。

  • まる@珈琲読書 さん

    ★★★★☆ ■思いやりだけではなく、制度により差別を解消しようという主張。小中学校教育で強調されていた「思いやり」という思考停止ワードが差別の解消を妨げているとも考えられる。当然、「思いやり」を全否定するものではないが、社会的、制度的に差別を解消しようとしたときに、「みんなが思いやりを持って行動すれば、制度なんていらないよ」と言い出す声の大きな人がいるのは、多くの人が経験しているのでは。具体的に行動できること、どのような制度ならばよいのか。性同一性ではなく性自認など、知ることから始めようと思った。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

神谷悠一

1985年岩手県盛岡市生まれ。早稲田大学教育学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。LGBT法連合会理事・事務局長。早稲田大学ジェンダー研究所招聘研究員。兵庫県明石市LGBTQ+/SOGIE施策アドバイザー。これまでに、内閣府「ジェンダー統計の観点からの性別欄検討ワーキンググループ」構成員

プロフィール詳細へ

社会・政治 に関連する商品情報

おすすめの商品