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友人の社会史 1980-2010年代 私たちにとって「親友」とはどのような存在だったのか

石田光規

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784771034327
ISBN 10 : 477103432X
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「親友」とは何でも相談できる身近な存在か、それとも複雑で不安定な友人関係の中で理想化された幻想なのか。新聞記事に表れた「親友」分析を通じて、「友人関係」に向けられた社会の目線を読み解く。

目次 : 序章 友人関係を社会からとらえなおす/ 第1章 複雑化する友人関係/ 第2章 親友の三〇年史―新聞のなかの親友/ 第3章 投書欄に見る親友のあり方―個人化・心理主義化への移行/ 第4章 親友たちの高校野球―球児たちの友情の物語/ 第5章 悩みの種としての親友―読売新聞『人生案内』からみる親友/ 終章 よき友人関係をめざして/ 補遺1 第2章における新聞記事のコード化について/ 補遺2 一九九〇年代初めの高校野球報道の事例

【著者紹介】
石田光規 : 東京都立大学大学院社会科学研究科社会学専攻博士課程単位取得退学(博士社会学)。現在、早稲田大学文学学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ステビア

    生身の他者に出会うために

  • tom

    津村記久子さんの小説を読んでいると、友達との関係がしばしば話題になる。友達とか親友、いったい何だろうと思っていたところに、HONZでこの本を紹介していたので借りて来る。この本は、新聞記事を分析した社会学者の研究。友達に対する世間の見方は、2000年以前と以後でずいぶん変わった。2000年以降、友達というイメージの理念化が進んだ。「あこがれ(幻想)としての友情物語への傾斜」があるという。そういう友達関係、そんなにやたらにあるわけない。求めたらしんどさが付いてくるはず。何やら悲しい今の時代という学説だった。

  • 今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン

    愛の反対は無関心といいますが、友人の反対は”友人として選ばれないかも”という恐怖でした。自己責任が友人との関係をより密にすると思いきや、”選ばれない恐怖”ゆえに本音のぶつかり合いをひたすら拒む、美辞麗句の”無菌化された友情”となってしまいました。高校野球の考察が膝の皿割り。ひたすら分析の羅列でどこに着地するんだろと思ったら、結局無菌化のようでした。

  • _apojun_

    図書館本。 過去の新聞データから「友人(親友)」という関係をテーマに、その関係性の変わりようを分析しているというなかなか面白い本でした。 「親友」という存在が時代と共にどのように移り変わっていくのか、社会は「親友」という言葉をどのように用いていたか、等がとてもロジカルに語られています。 後、この本の副作用としてデータ分析する時の考え方や手順がしっかりと示されていて、データ分析する際の教科書としても使えそうな感じです。友人に興味はなくてもデータ分析に興味があるという方にもおすすめ。

  • in medio tutissimus ibis.

    新聞記事の分析によって、親友や友人は90年代になって公的な人間関係の修飾語からから身近な相談相手として扱われ始めたが、ゼロ年代に入ると実態の複雑化と物語上の理想化が同時に進行した。背景にあるのは、付き合う必要のある人間関係の後退である。現実においては人間を選択し、選択される必要がある為に、空想においては絶対的な関係を希求するのかもしれない。また、理想的なものだったものが現実となり、また理想に帰っただけとも見える。ならばまた新たな現実に回帰するかもしれない。選択のみに立脚する点で恋愛と近しい部分はあると思う

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