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大学の条件 大衆化と市場化の経済分析

矢野眞和

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784130513326
ISBN 10 : 413051332X
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

進学機会の平等化は効率的である。実証データの丁寧な解析から教育経済学の論理を展開し、大学大衆化を批判する世間の常識をひっくりかえす。みんなのために大学をひらく政策は、税金のムダづかいではなく、経済社会に有益な公共投資である。―著者が長年にわたり問い続ける大学論の集大成。

目次 : それでも大学はみんなのためにある/ 1 なぜ大学に進学しないのか―「家族資本主義」の限界(「後期大衆化」段階の深い溝/ 大学に進学しない理由(1)―顕在的進学需要の経済分析/ 大学に進学しない理由(2)―進学と就職のゆらぎ/ 大学に進学しない理由(3)―ゆらぐ専門学校の立ち位置/ 学力があるのに、親が大卒なのに、なぜ進学しないのか―家族資本主義の形成/ 家族資本主義の帰結―機会不平等の政策的含意)/ 2 雇用効率と学習効率の接続―大学教育の経済効果(大衆化しても上昇する大卒プレミアム―平等化のための効率的公共投資/ 誰のための大学か―費用負担の経済分析/ 学習効率から雇用効率への接続―学び習慣仮説の提唱)/ 3 ポスト大学改革の課題―経営と政策のシナリオ(日本的家族と日本的雇用の殉教者―幽閉された学生の解放/ 制度改革から経営革新への転換―大学の使命―冒険・時間・仲間)/ 精神・制度・資源の再構築―みんなのための大学政策

【著者紹介】
矢野眞和 : 1944年、東京都生まれ、三重県松阪市育ち。東京工業大学工学部卒業後、民間企業勤務を経て、東京工業大学助手、国立教育研究所研究員、広島大学助教授、東京工業大学大学院社会理工学研究科教授、東京大学大学院教育学研究科教授、昭和女子大学教授、桜美林大学教授等を歴任。工学博士。現在、東京工業大学名誉教授、東京工業高等専門学校特命教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 安藤 未空

    この本で著者は、大学を無償化して希望者は全員大学に入れるようにしたほうが、社会的にも税収的にもメリットがあると主張している。本の内容については、誠実に経済的観点から分析をされているように感じたが、結論は、ピンとこなかった。特に日本については、「大学を出ていること」ではなく「大卒者としての給与表」に載ることが、高卒者より給与が高くなる「大卒プレミア」を生んでいるだけなのではないかと思えてしまう。実際の仕事ぶりや生産性が給与とリンクしていない日本で、数字だけで語られても納得感が足りないと感じた。

  • Moloko

    経済分析として面白い点は、大学の「大衆化」で大卒が増えていても大卒の相対的な給料が上がり続けていて、費用負担の観点から見て大卒になって所得が増えて税収も上がるのに私立に対する助成が少なくて国があまり費用を払わずに私大出身者の所得税の恩恵を受けている点を数量的なデータから示した点。学力の高い層は家計が苦しくても通学させる傾向があるが、学力が中や下だと家庭の所得への依存が高くなる。しかし、学力が低くても大卒の学歴で学費に対する収益率が出るようだ。経済的な思考を欠いて教育予算を削って借金返済は賢くないようだ

  • Ucchy

    著者曰く、世に蔓延する大学過剰論は誤りであり、大学に公金をもっと投入し、もっと大学進学率を上げるべきということだが、説得力がない。大卒者=スキル労働者であり、これを増やすことが社会全体にとって有用という主張も説得力がない。日本人は教育を私的なものと捉えているということはよく分かった。著者が挙げるデータは著者の主張を裏切っており、それについて「世の中が間違っている」の様な決めつけ型の主張が繰り返されるので説得力を感じなかったがデータそのものは興味深かった。統計的手法による社会分析の実例は勉強になった。

  • もりたく

    大学の大衆化に賛成、市場化に反対という筆者の主張を経済学的アプローチで展開。裏付けとなるエビデンスも実証的であり、歯ごたえがある。大学は多すぎとかいう人に読んで欲しい本。

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