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少女外道

皆川博子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784163292403
ISBN 10 : 4163292403
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2010
Japan

Content Description

怪我をして苦悶する少年の姿に、少女は「他人には悟られてはならない感覚」を覚えた…。表題作のほか、彼岸と此岸の境をあざやかに越える「巻鶴トサカの一週間」など、異世界へ誘う傑作短篇7篇を収録。

【著者紹介】
皆川博子 : 1930年京城生まれ。東京女子大学外国語科中退。児童小説でデビューし、73年「アルカディアの夏」で第20回小説現代新人賞、85年「壁―旅芝居殺人事件」で第38回日本推理作家協会賞長編賞、86年「恋紅」で第95回直木賞、90年「薔薇忌」で第3回柴田錬三郎賞、98年「死の泉」で第32回吉川英治文学賞を受賞。ミステリーから幻想小説、時代小説など幅広いジャンルにわたり活躍を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 文庫フリーク@灯れ松明の火

    『雪女郎』収録の「少年外道」と対をなすタイトルに惹かれ皆川さん5冊目。生と死のあわい・静謐な狂気の短編7作。物語の形をした皆川さんの心を覗き見る感じ。たやすく感情移入許さず、侵入を透明な氷に阻まれるような。どの作品も印象深いが巻の〆「祝祭」主人公・沙子は皆川さん自身なのでは?と思わせる。ラスト6行は、巻頭から紡いできた作品世界を一気に凝縮し、氷結するような鮮やかにして荘厳な描写。「祝祭」オール読物発表時(08年2月号)皆川博子さん78歳。ラスト6行をコメント欄へ書き込みます。

  • コットン

    戦前前後の少年少女の短編集。その中の『有翼日輪』:少年の頃、友人の兄が描いたメンコの裏「有翼日輪」(巨大な翼を持った太陽)の絵と、何十年後のフレスコ画に没頭する画家の描く同じ絵をリンクさせながら戦時下の少年特有の死への賛美が自然に浮かび上がってくる。

  • けい

    戦中・戦後の狭間を過ごした少し変わった感覚の少女達を描いた七編からなる短編集。皆川さんの作品はヨーロッパを舞台とした作品を読むことが多く、筆者の文章の圧力に押されながら、圧倒された読後感というものが多かった様に思うのですが、今作では皆川さんの文章の美しさに心惹かれてしまいました。少女が持つ清純さと陰に潜む外道の要素、皆川さんが、流麗な文章できっちりえぐる感じがギャップ大きく面白かった。筆者の奥の深さを感じられた一冊でした。

  • 財布にジャック

    本の帯に「彼岸へ続く物語」と書いてあったんですが、読んでいると本当に彼岸へ連れて行かれそうになる感覚が体験できます。あまりにも文章が美しく高尚なので、その言葉の世界に酔わされて、いつの間にかその耽美で狂気な世界にどっぷりと引き込まれてしまいます。太平洋戦争のあたりの時代背景で7つの短編集。特に「有翼日輪」「標本箱」が好きでした。しかし、この作家さんの長編はもっともっと凄いので、短編集なのが残念な気もしました。

  • miyu

    先に読んだ「開かせて〜」の方がより直接的でエモーショナルな雰囲気だ。「少女外道」などというドキリとさせられるタイトルのくせに、こちらは淡々と粛々とある時のある人の情景が切り取られてゆくだけ。なのになぜなのか、こちらの短篇集の方がわたしの心には残る。仄暗い穴の奥底を覗いたような共感さえ覚えた。同じように少女の時季を抜け、同じように大人になってきたからなのか。口に出してはいけないけれど、隠しおおせることでもないのだけれど。もしかしたら少女でいるだけで、少女として考えるだけで、それは外道な存在なのかもしれない。

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