国体論 菊と星条旗 集英社新書

白井聡

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087210286
ISBN 10 : 4087210286
フォーマット
出版社
発行年月
2018年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
白井聡 ,  
追加情報
:
347p;18

内容詳細

いかにすれば日本は、自立した国、主体的に生きる国になりうるのか?
鍵を握るのは、天皇とアメリカ――。誰も書かなかった、日本の深層!

【各界の識者が絶賛!】
■水野和夫氏(経済学者・法政大学教授)
『永続敗戦論』を凌駕する、緻密な分析、大胆な結論。平成最後の名著。

■内田樹氏(思想家・神戸女学院大学名誉教授)

菊と星条旗の嵌入という絶望から、希望を生みだす知性に感嘆。爽快な論考!

■島薗進氏(宗教学者・東京大学名誉教授)
鋭利な分析軸で切り拓かれた「国体論」の新地平! 対米従属からこそ見える近代日本の深層がここに。

■保阪正康氏(ノンフィクション作家)
「戦後の国体」という、斬新な視点に唸った。現代の危機の本質を明確にする、優れた一冊。

【おもな内容】
自発的な対米従属を、戦後七〇年あまり続ける、不思議の国・日本。
この呪縛の謎を解くカギは、「国体」にあった! 
「戦前の国体=天皇」から「戦後の国体=アメリカ」へ。
気鋭の政治学者が、この国の深層を切り裂き、未来への扉を開く!

  
●明治維新から敗戦。敗戦から現代へ。
「国体」を知ると、この150年の歴史が全く違って見えてくる!
・なぜ、冷戦の終焉後に、対米従属の度合いを日本は深めてしまったのか。
・アメリカが、現代日本の「国体」に。その「まさか」の歴史的経緯とは?
・万世一系の天皇とその赤子(国民)で構成された「永遠の家族」=「戦前の国体」。
 明治維新の時点から、「国体」が抱えていた矛盾とは何か。
・「天皇崇敬」と「アメリカ崇拝」の相似性。
・支配されている現実すら、人々が否認してしまう「国体」の本質とは?

●歴史は二度、繰り返す。
・「国体」が、日本人の主体性をいつも骨抜きにしてしまう理由。
・日本経済の長期停滞、日本外交の失敗の連続。戦前の失敗に通じる、本質的な原因とは?
・「戦後の国体」から目をそらすと生じる、二度目の日本の悲劇。

【目次】
 序――なぜいま、「国体」なのか
年 表 反復する「国体」の歴史
第1章  「お言葉」は何を語ったのか
第2章 国体は二度死ぬ
第3章 近代国家の建設と国体の誕生(戦前レジーム:形成期)
第4章 菊と星条旗の結合――「戦後の国体」の起源(戦後レジーム:形成期1)
第5章 国体護持の政治神学(戦後レジーム:形成期2)
第6章 「理想の時代」とその蹉跌(戦後レジーム:形成期3)
第7章 国体の不可視化から崩壊へ(戦前レジーム:相対的安定期〜崩壊期)
第8章 「日本のアメリカ」――「戦後の国体」の終着点(戦後レジーム:相対的安定期〜崩壊期)
終 章 国体の幻想とその力

【著者略歴】
白井 聡(しらい さとし)
政治学者。1977年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位修得退学。博士(社会学)。専門は社会思想、政治学。京都精華大学人文学部専任講師。おもな著作に『永続敗戦論―戦後日本の核心』(太田出版・石橋湛山賞、角川財団学芸賞受賞)など。

【著者紹介】
白井聡 : 1977年、東京都生まれ。政治学者。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位修得退学。博士(社会学)。専攻は政治学・社会思想。京都精華大学人文学部専任講師。『永続敗戦論―戦後日本の核心』(太田出版)で、石橋湛山賞、角川財団学芸賞、いける本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    若手の日本政治学者のかたのようで初読です。先日ラジオ深夜便で保阪正康さんとの対談を2日連続で聴きました。久しぶりに日本をこのような分析をしてくれる学者が現れてくれたのですね。とくにアメリカの立ち位置と日本の天皇を中心とする「国体」というものがどのようなものかということが理解できる気がしました。神島二郎さんの「近代日本の精神構造」を初めて読んだときと同じような大きな印象を受けました。「永続敗戦論」も読んでみようと思いました。

  • とくけんちょ さん

    国体とは何なのか。民主主義とは何なのか。本書では、戦前から戦後まで、いわゆる国体の変革を丁寧になぞっている。今の日本は、独立国家と言えるのか。このテーマは、テレビや雑誌、あらゆるところで討議されている。ただ本書にもあるように、隷属、つまり、本当の奴隷というものは、自身の立場に満足し、さらに自身が奴隷であることを否定する。いろいろ考えさせられることがある。国民である以上、考えたってどうにもならないと思うことが一番の罪である。

  • 燃えつきた棒 さん

    白井氏の本論、舌鋒鋭く、極めて痛快。胸中のモヤモヤが一挙に晴れた。 彼は、日本人の誰もが薄々感づいてはいるが、決して言葉にしようとしないおぞましい真実を白日の下に曝した。 彼は、言う。 『要するに、日米安保体制を最重要の基盤とする戦後日本の対米従属体制(永続敗戦レジーム)を、戦前からの連続性を持つ「戦後の国体」であると筆者は見なしているのである。』(第二章 国体は二度死ぬ) 『その最も見やすい例を挙げるならば、日米安保条約に附随する取り決めである日米地位協定の著しい不平等性である。』(同上)

  • きいち さん

    16年夏の「おことば」。長年の行動に裏付けられたあの<私は象徴天皇をこうとらえている、みなさんは?>の問いに、永続敗戦論の著者が真正面から応える。「日本の失敗」を生んだ帝国憲法の欠陥、組織内の各人が責任と主体性を持てない構造にあったことが、「天皇」がアメリカに変わっただけでそのまま維持されており、機能不全を起こしているという指摘。日本会議系の人たちがなぜあんなにアメリカ好きなのか腑に落ちる。◇国体への囚われをなくすのに必要なのは、それぞれが大上段に構えずに現場で責任を負うことだと思いながら読む。国より個。

  • とよぽん さん

    日本という国を正面から見据えたすごい本だった。副題の「菊と星条旗」の意味するところが分かり、戦慄を覚えた。最初から最後まで、圧倒された読書だった。明治維新の頃をもう一度確認してから、再読したい本。

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