Books

「日本残酷物語」を読む 平凡社新書

畑中章宏

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582857740
ISBN 10 : 4582857744
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

高度成長の坂道を登りつつあった昭和三十年代半ば、宮本常一、谷川健一らが中心となって平凡社から刊行された『日本残酷物語』。名もなき民衆の営みを「物語」として記録した、この叢書はその後の民衆史、生活史のみならず、記録文学などにも大きな影響を与えた。新たな民衆像を求めて描きだそうとしたのは、いかなる「日本」だったか。「最低辺に埋もれた」人びとの記録。

目次 : 第1章 宮本常一と谷川健一(「残酷」とはなにか/ 新しい民衆史を求めて/ 庶民の風土記―『風土記日本』/ 「残酷」という話題―『日本残酷物語』)/ 第2章 「民衆」はいかに描かれてきたか(下層社会報告とプロレタリア文学/ 民衆と民俗学/ 一九六〇年前後―高度経済成長へ)/ 第3章 最暗黒の「近代」―飢餓・棄民・災害(弱きものをめぐって―『貧しき人々のむれ』/ 開拓と忘却の歴史―『忘れられた土地』/ さまざまな迫害―『鎖国の悲劇』/ 開化と停滞―『保障なき社会』/ 女工・貧民・廃兵―『近代の暗黒』)/ 第4章 矛盾と分裂の「現代」―公害・搾取・災害(疎外された人々―『引き裂かれた時代』/ 小さな残酷―『不幸な若者たち』)/ 第5章 民衆の手触りを求めて―民衆史、生活史その後(編集者宮本常一/ その後の谷川健一 ほか)

【著者紹介】
畑中章宏 : 1962年大阪生まれ。作家、編集者。日本大学芸術学部、多摩美術大学美術学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • あつひめ

    校正一校。日本残酷物語のダイジェスト版。この本をきっかけに本物を読みたくなる。日本の長い歴史の中で人が抱えてきたもの。富んだ人ではなく貧しい中にこそ日本の将来を左右するようなものがあるような気がする。部落差別。子供の頃、田舎で祖父から聞いたことがある。生まれが人の人生を左右してしまう。いろんな残酷さを含んだ日本の歩み。現代でも過去と同じ轍を踏みながら日本は進んでいる気がする。残酷物語の著者たちの想いを汲み取って歩まねばならないのに…。日本残酷物語…読まなくちゃ。

  • HANA

    『日本残酷物語』を読む。という表題であるが、中身を精読するというより主にダイジェスト版。大元の本に関しては何となくイデオロギーの問題を孕んでいるような気がして今まで読んでいなかったのであるが、これで読む限りそう単純な所に落ち着くものではないと知り自分の不明を恥じる次第。年表の上では神武景気だ岩戸景気だと知っていても、斯様な別な一面がある事を改めて教えられた。声なき者の声を聴くという点で民俗学的であり、また明らかに日本を描き出したものなのだなあ。成立や編著者のその後も、宮本常一の読者としてはまた興味深い。

  • きいち

    宮本常一&谷川健一コンビが送り出した昭和30年代のベストセラーシリーズ『風土記日本』と『日本残酷物語』。宮本はこの監修&執筆によって世に出、谷川はこの本の編集経験を経て自らも野の民俗学者への道を歩むことになる。ちょうど『風土記日本』を読み終わり、さあ『日本残酷物語』だ!というところだったので超ナイスタイミング、きっと、今読まなければいけないということなのだろうな、と確信する。◇このシリーズの特色は無署名であること。だからガンガンに書き換える。どのあたりは誰が書いてる、など編集の経緯がわかってとても面白い。

  • kokada_jnet

    『日本残酷物語』という、全巻は読みきっていないのにも関わらず、自分の読書人生で一番好きなシリーズについて、明快に説明してくれていて。これは著者が俺のために書いてくださったのかと、つい、思ってしまった。とにかくありがたい。「現代編」で、八丈小島の教師時代が描かれ、後に河合塾の現代文講師になった大川邦夫氏にも、言及してほしかったが

  • こぽぞう☆

    『日本残酷物語』を読まなければと思った。読まないとわからないのだ。また、本文中に「今でも」「現在」などと書かれているのが、『日本残酷物語』が書かれた昭和30年代のことなのか、平成の今日のことなのかわからない部分が多々。全体が駆け足すぎるのと、時制の問題がこの本を読みにくくしていると思う。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items