申の村の話 十五人の職人と百年の物語

申賦漁

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784908184369
ISBN 10 : 4908184364
フォーマット
出版社
発行年月
2022年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
365p;19

内容詳細

江南を舞台にした一大叙事詩。彼らは一つの時代を形作り、その時代に呑み込まれていった。粗削りで暖かい温もりのあるそこに、故郷は確かにあったのだ。

【著者紹介】
申賦漁 : 1970年中国・江蘇省生まれ。パリ在住。18歳で家を出て各地を流浪し、ポーター、事務員、教師などさまざまな職業に就き、執筆を開始。1996年南京大学中国文学科卒。「南京日報」フランス特派員を務めるなど約20年ジャーナリストとして活動し、2016年より執筆に専念。映像作家としても活躍

水野衛子 : 1958年東京都生まれ。1981年慶應義塾大学文学部文学科中国文学専攻卒。1995年字幕翻訳をスタート。チャン・イーモウ監督作品を中心に多くの作品を手がけ、重厚かつ流麗な筆致で知られる字幕翻訳の第一人者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヘラジカ さん

    素晴らしい。今年の海外文学ダークホース枠は決定だ。「申の村」の歴史を細分化し、一人一人にスポットライトを当てることで、たった一つの共同体がまるで神話のように豊かで息づいて見える。ロマンスや戦争、喜怒哀楽とあらゆるドラマが満ち溢れており、とても一冊の小説とは思えない程である。中国文学のエッセンスが凝縮された傑作。人と物語が相互に繋がりあって歴史は形成されるのだなと感じ入ってしまった。短篇小説としても魅力的で、長篇として読んでも構成が非常に優れている。こんな作品が読みたかった。

  • たま さん

    600年前、申村に祖先が定住し、1970年生まれの著者は17代目。最近の村は変貌著しくそれが著述の動機となったようだ。竹細工や鋳掛屋など失われゆく職人の手仕事の風景が淡々と綴られ印象深い。後半は日中戦争、国民党と共産党の対立が影を落とし、巻き込まれる村人が哀れ。最後の織物職人の女性は幼児期の婚約に縛られるむごい話。時代は20世紀、法律はないのか。放火や誘拐のような重大な犯罪でも犯人を占いで探す。そして共産党支配と50年代の飢饉。著者が18歳で村を離れたのも無理はない。社会史としてもとても興味深く読んだ。

  • さとうしん さん

    中国の農村で暮らしてきた職人たちの物語。著者やその父祖が自分たちの暮らしてきた村で見聞きした話に基づくノンフィクションということだが、やはり地方の農村での伝聞に基づく小説『一日三秋』を連想させる。同じ村での話なので、鍛冶屋の章が仕立屋の章と深く関係してくるといった構成も面白い。老百姓が辛亥革命や文革といった大文字の歴史にどのように巻き込まれ、あるいは巻き込んでいったのかという読み方をすると面白い。

  • まこ さん

    中国のある田舎の村。100年に渡る物語で、村の風習に近代化が入ってくる。主人公も悪ガキから都会へ出てたまにしか帰ってこないのも近代化の一つ。あくまで申の村が舞台だけど、同じような村があるんだろうな

  • 本の蟲 さん

    中国のありふれた農村の百年史。「十五人の職人と百年の物語」というサブタイトル通り、村出身の著者が瓦職人、竹細工職人、豆腐屋、灯籠職人…と知己である職人の家の歴史を順々に物語っていく。辛亥革命。日本との戦争。国民党と共産党の対立。村の人民公社化。文化大革命。朝鮮への派兵。変わっていく村。翻弄される個々人の間でも因縁や対立、日々の生活に結婚や就職などの各種イベントがあり、なにせ百年前からの話なので民間伝承やまじない師も現役で活動している。最後まで淡々とした語りだったが、教科書には載らないリアルな中国を味わえた

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申賦漁

1970年中国・江蘇省生まれ。パリ在住。18歳で家を出て各地を流浪し、ポーター、事務員、教師などさまざまな職業に就き、執筆を開始。1996年南京大学中国文学科卒。「南京日報」フランス特派員を務めるなど約20年ジャーナリストとして活動し、2016年より執筆に専念。映像作家としても活躍

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