件 もの言う牛 講談社文庫

田中啓文

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065215555
ISBN 10 : 4065215552
フォーマット
出版社
発行年月
2020年12月
日本
追加情報
:
430p;15

内容詳細

件は牛から生まれ、予言をしてたちどころに死ぬという。卒論取材で全国の一言主神社を調査する美波大輔は、件の誕生を目撃し、命の危険に曝される。件の予言は的中。首相が急死する。次期首相人事も左右するという宗教団体・みさき教に囚われた大輔は予言獣・件の恐るべき正体に気づく。書下ろし伝奇ホラー。

【著者紹介】
田中啓文 : 1962年大阪府生まれ。神戸大学卒業。’93年ジャズミステリ短編「落下する緑」で「鮎川哲也の本格推理」に入選、「凶の剣士」で第2回ファンタジーロマン大賞佳作入選しデビュー。2002年「銀河帝国の弘法も筆の誤り」で第33回星雲賞日本短編部門、’09年「渋い夢」で第62回日本推理作家協会賞短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    件の小説というと内田百閧ニ小松左京の小説を思い出すのですが、田中さんにもこのような作品があったのですね。最初は怪奇小説と思っていたのですが、やはり田中さんらしくスラップスティックな感じがした小説でした。件が生まれて人の寿命をしゃべり死んでしまうということで、宗教的な団体などが関与します。最後は国会議事堂がなくなったりしてまたある国でまた件を生ませようとする試みがあるようです。

  • モルク さん

    件は牛から生まれ、予言をしてたちどころに死ぬ。件の誕生から予言までを見てしまった大学生大輔は巻き込まれ命を狙われる。草食であるはずの牛が人を襲い内臓をむさぼり食らう。件の予言通りに首相が急死し、次期首相人事や政治家たちを牛耳っているみさき教とは何か。そして雄略天皇、一言神社などで民族学的な雰囲気もある。次々とこれでもかと人が死になかなかぶっ飛んだストーリー。でもちょっと風呂敷を広げすぎたかんじ。

  • ぶち さん

    読友さんの「えー!とか、うわー!とか、はあー!とか、うへー??!とか、ヒイィィィ!とか」というレビューを拝見すれば、もうこれは読まずにはいられません。裏表紙の解説には。"伝奇ホラー"とありますが、私個人的にはホラー的恐怖感が少し足りなかったかな...でも、グロテスクな描写には溢れています。人間の狂気も存分に盛り込まれてて、充分に楽しめました。そして、実存の人物、地名、神社がどんどん出てきて、興味も掻き立てられました。 現実の世界でもなにかと騒がしい彼の国が絡んだ最後のオチには、うーむと唸ってしまいます。

  • タイ子 さん

    すごいな、これ。何がすごいって岡山県人の私にとっては「田中さん、書いちまったなぁ」って感じ。ご存じのように岡山は桃太郎伝説発祥の地として知られ、鬼伝説や鬼に因んだ場所も多々あります。そして、件と呼ばれる頭が人間、身体は牛という獣が疫病や戦争を予言するとも。この予言する牛を生ませようと秘密裡に画策する輩たち、恐ろしき野望の宗教が日本を席巻しようと暗躍する。地獄のような場所に足を踏み入れた4人の男女が見たのものは?ギャー!牛肉が当分食べられない;グロいシーンが多々あるのでご用心。面白い!岡山はいい所ですよ〜。

  • オフィーリア さん

    半人半獣の予言を行う妖怪、件をテーマにしたお話。冒頭から古事記が引用されていたりと、期待していた民俗学系ホラーの雰囲気が漂い期待は否応にも高まります。ところが早々に大和朝廷の時代から暗躍していたという壮大な設定をお持ちの秘密結社が登場し、期待していたお話の雰囲気を遥か彼方に置き去りにして物語のスケールは加速的にインフレの一途を辿り最後まで走り抜けてしまいました。正直伝奇物とこのストーリーの壮大さは食い合わせが悪いように感じましたが振り返ってみれば楽しかったなという結果オーライの読書でした。

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田中啓文

1962年大阪府生まれ。神戸大学卒業。93年「凶の剣士」で第2回ファンタジーロマン大賞佳作入選、短篇「落下する緑」で「鮎川哲也の本格推理」に入選しデビュー。2002年『銀河帝国の弘法も筆の誤り』で第33回星雲賞日本短編部門、09年「渋い夢」で第62回日本推理作家協会賞短編部門を受賞(本データはこの書

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