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蔦屋重三郎 江戸を編集した男 文春新書

田中優子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784166614721
ISBN 10 : 416661472X
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

2025年大河ドラマの主人公は、数多くの洒落本、黄表紙、狂歌を世に出し、歌麿、写楽を売り出した江戸最大のプロデューサーだった。その人脈は大田南畝、山東京伝、恋川春町、酒井抱一、市川団十郎、葛飾北斎、曲亭馬琴、十返舎一九とまさに江戸文化そのもの。人を編集し、文化を織り上げた、蔦重の「たくらみ」に迫る。

目次 : 1 何人もの蔦屋重三郎/ 2 世界が彩られた―蔦屋重三郎の生まれ育った時代/ 3 吉原を編集する/ 4 洒落本を編集する/ 5 なぜ蔦屋重三郎は処罰されたのか?/ 6 狂歌師たちを編集する/ 7 浮世絵を編集する/ 8 芝居と役者を編集する/ 9 天明の大飢饉は江戸を変えた/ 10 編集ということ

【著者紹介】
田中優子 : 1952年、神奈川県横浜市生まれ。法政大学社会学部教授、同大学総長などを経て、同大学名誉教授、同大学江戸東京研究センター特任教授。専門は日本近世文学、江戸文化、アジア比較文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    敬愛する田中優子先生が語る蔦屋重三郎。「編集」をコードに彼の事績を読み解いて行く。蔦屋重三郎の名での刊行は吉原細見『籬の花』が最初であった。この吉原をめぐる出版は、たくさんの出版人や文化人が蠢いていた。筆頭は福内鬼外(=風来山人、こと平賀源内)だろうか。ちなみに彼自身はゲイだったのだが。さて、蔦屋重三郎の一番の功績は何だろうか。実はこれが一番とは言えないほどに江戸文化への貢献は大きいのである。歌麿を売り出したこと、写楽を発掘して一世を風靡したこと、馬琴と十辺舎一九を世に送り出したこと…。まだまだあるのだ。

  • パトラッシュ

    文化とは才能を発掘し世に出す目利きがいてこそ、時代を風靡する現象にまで発展する。通常は文学や絵画、演劇など各分野別にプロデューサー的存在がいるが、江戸後期に蔦屋重三郎はあらゆるジャンルで売れっ子を見つける才に恵まれていた。吉原の女たちをアートの力で劇場化し、恋川春町や山東京伝に洒落本を書かせ、歌麿や写楽に浮世絵を描かせた。無論そこには売れるものを欲した出版業者の顔もあったが、当時の庶民が求めるものを察知し商品化する高い能力あればこそだった。蔦重がいなければ、江戸文化は実につまらないものになっていただろう。

  • 優希

    蔦屋重三郎を軸に、江戸の出版文化を読み解いています。蔦重は優れた編集者であり、出版者でもあったのですね。あらゆる分野で優れた人物を見つけ、育て上げる才に優れているように思えました。洒落本や狂歌などの文化の一時代を作り出したと言っても良いですね。人を編集し、文化を生み出した「企み」を楽しみました。大河ドラマ『べらぼう』も面白いですし。

  • tulip

    戦争は無く平和な江戸時代。しかし、火災、震災、飢饉で社会は不安定で人々に気持ちは鬱々としてしまう。そこを蔦重は日常生活の中で『別世』をヴィジュアルで見せ、人の気持ちを盛り上げる。歌麿を育て、写楽は働かせ過ぎてしまい、北斎の役者絵は見限る。次々に作品を世に送り出したが47歳で脚気により没す。それにしても、江戸文化について知って欲しいという著者の熱意は充分に伝わるが、新書という形態で思った以上の細かな情報が満載であっぷあっぷ。本当はハードカバーで出したかったのでは、と思ってしまった。

  • shikashika555

    大河ドラマの主人公について知りたいと、平積みから手に取る。 きっと東京に住んでいたらもっと興味を持ったことだろう。 上方文化の模倣ではなく江戸オリジナルの文化をつくりあげることに大きく寄与した編集者かつ出版社長。 その出自からドラマ要素満載である。 本書は蔦屋重三郎の編集者としての側面を軸に、江戸中期の政治との関係を説明している。 読了後は狂歌や芝居役者絵に興味が出てきた。

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