Books

塀の中のおばあさん 女性刑務所、刑罰とケアの狭間で 角川新書

猪熊律子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784040824703
ISBN 10 : 4040824709
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

女性受刑者における65歳以上の高齢受刑者の割合が急増中。「窃盗」と「覚醒剤取締法違反」で8割以上を占める女性の犯罪。彼女たちはなぜ塀の中へ来て、今、何を思うのか?受刑者らの生々しい声、刑罰とケアの狭間で苦悩する刑務官らの本音、現代日本の「塀の外」の問題を浮き彫りにするデータを多数収録。社会保障問題を追い続けるジャーナリストが超高齢社会の新課題に迫る。

目次 : はじめに 女性たちはなぜ塀の中へ/ 序章 女性刑務所の実態/ 第1章 塀の中のおばあさん/ 第2章 摂食障害に苦しむ女性たち/ 第3章 覚醒剤にはまる女性たち/ 第4章 刑務所を支える人々/ 第5章 「外」と「中」を隔てるもの―塀を低くする試み/ 終章 「塀の中のおばあさん」はなくせるか―塀の内側から考える社会保障/ おわりに 負の回転扉をなくすには

【著者紹介】
猪熊律子 : 読売新聞東京本社編集委員。1985年4月、読売新聞社入社。2014年9月、社会保障部長、17年9月、編集委員。専門は社会保障。1998〜99年、フルブライト奨学生兼読売新聞社海外留学生としてアメリカに留学。スタンフォード大学のジャーナリスト向けプログラム「John S.Knight Journalism Fellowships at Stanford」修了。早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ヴェネツィア

    著者の猪熊律子氏は読売新聞の編集委員。専門領域は社会保障。刑務所は社会の縮図と言われるが、まさにその通りで、ここにも高齢化の波が押し寄せてきている。本書は女性刑務所に密着取材し、そうした問題を中心に考察したもの。女性受刑者の犯罪の2大トップは窃盗(46.7%)と覚醒剤取締法違反(35.7%)であり、傾向としては50歳を境に、それより上が窃盗が圧倒的に多く、それより下が覚醒剤であるらしい。窃盗の大半はいわゆる万引きである。しかも、受刑者のほとんどは累犯であり、刑務所に入るのも何度目かということになる。⇒

  • fwhd8325

    かねてから、万引きによる老人の犯罪は報道されていて、刑務所に入っていた方が、幸せなんだと言うことも見聞きしてきました。その是非はともかくとして、この著書で語られてることは、日本が、根本的に真剣に取り組まなかったツケのように感じました。受刑者の方も若い頃に、もっと教えてもらっていたらとの発言もあり、切実に感じます。

  • ナミのママ@低飛行中⤵️🏥

    2019年1月から読売新聞連載を加筆・編集。受刑者における高齢(65歳以上)女性の割合が増え続けているという。女性受刑者の約2割をしめ、そのうちの9割が窃盗だという。タイトルには「おばあさん」とあるが、女性刑務所を取材したルポ。摂食障害の治療、薬物依存離脱指導、刑務所内ハローワークなどの実態。刑務官、矯正医官の声もある。2022年6月、改正刑法が成立、作業目的が懲罰・懲らしめから立ち直り・更生に比重がうつった。(あらすじ)

  • Roko

    彼女たちのほとんどが万引の常習犯です。年金生活でお金に関して不安がある人、ひとり暮らしの人、そして認知症に気がつかない人。刑期を終えて家へ戻っても、寂しい環境が変わるわけではありません。また刑務所に戻ってきてしまう人がかなりいます。そして「ここにいると話し相手もいるし、みんな優しいし、暮らしやすい」と言うのです。家族や近所の人たちとの関りが減って孤立化し、精神的に追い詰められていく。それは若い人たちも同じで、こういう形で犯罪を起こし、刑務所へ入ることになってしまうことの危うさをひしひしと感じました。

  • syota

    減少する男性受刑者とは裏腹に増え続ける女性受刑者。概ね50歳を境に、それより上の世代では万引きが、下の世代では覚醒剤が多いとのこと。万引きの背景には老後の貧困、孤立、孤独感があり、覚醒剤の背景には家庭環境(親ガチャ)や虐待、生活苦、男性からの薬物誘惑などが潜んでいる。生きるうえで多くの困難を抱えた人に対し、「自殺するのは弱い人、ホームレスになるのは怠けている人、刑務所に行くのは悪い人」と決めつけるだけでは問題は解決しない。「本人の罪を問うだけでなく、塀の外の社会が問われている部分も大きい」との指摘は重い。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items