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分解者たち--見沼田んぼのほとりを生きる

猪瀬浩平

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784865000948
ISBN 10 : 4865000941
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

障害、健常、在日、おとな、こども、老いた人、蠢く生き物たち…首都圏の底“見沼田んぼ”の農的営みから、どこにもありそうな街を、分解し、見落とされたモノたちと出会い直す。ここではないどこか、いまではないいつかとつながる世界観を紡ぐ。

目次 : 東京の“果て”で/ 第1部 胃袋と肛門(見沼田んぼ福祉農園のスケッチ/ 首都圏の拡大と見沼田んぼ―福祉農園の開園まで/ 灰の記憶―越谷市の三・一一)/ 第2部 地域と闘争(“郊外”の分解者―わらじの会のこと/ 三色ご飯と情熱の薔薇/ まつりのようなたたかい―埼玉の権力の中枢で)/ 第3部 どこか遠くへ、今ここで(土地の名前は残ったか?―津久井やまゆり園事件から/へ/ 水満ちる人造湖のほとりから―相模ダム開発の経験と戦後啓蒙/ 「乱開発ゾーン」の上流で―見沼田んぼの朝鮮学校)/ 拠り所を掘り崩し、純化に抗う

【著者紹介】
猪瀬浩平 : 1978年、埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。大学在学中の1999年から見沼田んぼ福祉農園の活動に巻き込まれ、そのうちに見沼田んぼ福祉農園事務局長になる。2007年から明治学院大学教養教育センター専任教員としてボランティア学を担当。NPO法人のらんど代表理事、見沼・風の学校事務局長などをつとめる

森田友希 : 1989年、埼玉生まれ。2012年、明治学院大学社会学部社会学科卒業後、写真家としての活動を始める。2016年「TOKYO FRONTLINE PHOTO AWARD#5」グランプリ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ichigomonogatari

    どの地域にもきっと雑多な人々がくらしている。その人々が出会い、関わり合い、別れ、そこから何かが生まれる。それがまた何かに影響し、何かがが変わる・・・このような動きを著者は「分解」と呼ぶ。名もなき人々とはたとえば障害者、朝鮮人そしてホームレスら。秩序ある社会を求める人々は彼らを排除してきたが、彼らの活動こそが地域を変えてきたことがこの本を読むとよくわかる。著者が経験し、見知ってきた障害者運動に少したじろぎながらも、ここまでやらないと社会は見ようとしない、ということなんだな。

  • ぽむら

    文化人類学の役割の一つに、視覚の転換を促す様なインスピレーションを与える事、と言っている人がいた。自身のポジショナリティを大切にしつつ、奢らずに書いてらっしゃりその役目を果たす本だと思う。ただし、「取るに足らないとされたもの」でいて、本書のケースも触れられていないものたちがいるという事は、再度注意されて良いと思う。キーワード(分解)などは定義が不明瞭なまま議論され、これらについては別途元の論文から検討した方が良いかと途中まで思っていたが、8章を読んで全体性の中にそれらを位置付けたかった筆者の意図を感じた。

  • tu-ta

    6月9日の日曜日に、北村小夜さんが話すというのを楽しみにして読んでいたのに時間を間違えて行けず。2日後の火曜日の朝、読了。見沼田んぼを軸に、見沼田んぼに終わらない猪瀬さんの関心に沿ってノンフィクションの物語が展開。「『とるに足らない』とされたものたちの思想に向けて」という吹き出しが生活書院のHPに掲載されている。「とるに足らない」人間なんていない。自分や他者を「とるに足らない」と感じるあなたがいるだけ。 https://tu-ta.at.webry.info/202106/article_2.html  

  • 鉄竜

    家族史であり、地域史であり、筆者と筆者を取り巻く人々の思いがないまぜになった一冊 繰り返される匂いに関する表現や語りにならない語り、幕間の写真は殊に雄弁

  • じゅん

    地域の歴史を掘り起こしながら、そこでの人や街の変化を分析する。注目すべきは、著者がそこに住む当事者であるということ。首都圏に位置する大型緑地、見沼田んぼという場所に発生する様々な人やものの流れは、場所という位置を固定するだけであらゆる角度からものごとをみることにつながる。障害者、排せつ物、ごみ、虫など。現代では、一生懸命目をこらさないと見えてこない人や物がたくさんある。すぐそばにいるのにもかかわらず。それらを無視して暮らしていくことが、果たして人として正しいのか。場所と時代を超えて、物事を考える必要がある

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