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「ばらばら」だけど共に生きる バザールカフェという場づくりの実践

狭間明日実

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784761528973
ISBN 10 : 4761528974
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

バザールカフェとは、京都市上京区今出川で1990年代後半から、マイノリティであることで労働ができない、居場所がないなどの孤立問題を社会課題とし、その解決のために活動を続けるカフェ(団体)である( https://www.bazaarcafe.org/ )。
ヴォーリズ建築の古い洋館をリノベーションした“ふつうの”カフェであるが、運営を担うのは日本基督教団京都教区とアーティスト、市民運動家、大学教員、宣教師、牧師などだ。
バザールカフェでは、マイノリティと総称される、セクシュアリティ、依存症、ひきこもり、出所歴、HIV陽性、国籍など、異なった現実で孤独に生きている人々がありのままで共に過ごしている。こうした人々を雇用したり、牧師や芸術家、学生や近隣の住民や子どもも出入り(ブレンディング・コミュニティ)したりし、居場所を提供する実践を重ねている。
いわばコミュニティカフェとソーシャルワークが交差し、歴史ある建築や自然豊かな庭などの場の特性を活かしながら市場的コミュニティが成り立っている稀有な拠点なのだ。
何も知らないまま偶然出会い、だれもが自己の存在価値に気付くことのできる場であり、マイノリティ同士だけでかたまった居場所や当事者・支援者・家族だけで完結する従来の支援のかたちを覆す場でもある。
本書は、当事者だけでなく支援者もすべての人が受け入れられ、共に学ぶ場として多様性を尊重する社会空間となっているバザールカフェの25年にわたる実践を伝えることを目的としている。こんな場所が社会の中に必要なのだという認識から、誰かにとって「生きててもいい」と思える場所が広がっていくことを目指している。

【著者紹介】
狭間明日実 : 9年間バザールカフェ事務局に従事したのち2024年からボランティアとして関わる。傍らで、食べることや地域の暮らしにまつわる仕事や遊びをしている。同志社大学在学中の実習を機にバザールカフェに関わるようになった

佐々木結 : バザールカフェ活動委員。大学2回生だった2017年、先輩に誘われてボランティアを始める。現在は同志社大学神学研究科大学院生。専門は近現代日本キリスト教史。バザールカフェがきっかけで社会福祉にも関心を持ち始めた

松浦千恵 : ソーシャルワーカー(社会福祉士・精神保健福祉士)。2004年頃よりバザールカフェに関わるようになり、現在は事務局スタッフ。依存症専門の精神科クリニックとバザールカフェで主に依存症の方々に関わっている。地域と医療機関の両方で依存症支援のあり方について考え中

野村裕美 : 同志社大学社会学部教授。医療ソーシャルワーカーをしていた1996年にHIV陽性者支援を通してバザールカフェの設立メンバーと出会った

マーサ・メンセンディーク : 同志社大学社会学部准教授。専門は多文化社会福祉、移住者・外国籍住民の支援。宣教師でもあり、日米の教会の協力活動に従事。バザールカフェの設立から関わり、現在は活動委員と代表を務めている

白波瀬達也 : 関西学院大学人間福祉学部教授。専門は社会学。主にホームレス問題や貧困問題の調査・研究に従事。2016年に大学の共同研究プロジェクトをきっかけにバザールカフェに関わるようになった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • reading

    社会的にはあまり目立たないが、本書のソーシャルワーカーの献身ぶりには頭の下がる思いがする。このような地道な行動が様々なマイノリティの支えになっていることは大きな意味があると思う。

  • ちや

    京都のコミュニティカフェの実践をまとめたもの。

  • yurari

    様々な人が関わり合うバザールカフェ@京都今出川。人間関係が希薄になりがちなところ、こういう場所があると救われる人がたくさんいそう。ごちゃまぜなコミュニティにあえて足を踏み入れたくなった。

  • Humbaba

    世界には様々な人がいる。しかし、そのような人々と合えるかと言えば、実際には難しいところも多い。だからこそ、多くの人と合える場というのはとても重要なものでもある。そのような場は、多くの人たちの善意によって成り立っている。そして、それが続けられるのもそのような善意を持った人々が自分たちにできることを実際に行っているからこそである。

  • オラフシンドローム

    ★★★☆☆ ゆるいつながり ブレンディングコミュニティ 他者を通じて自分の差別やトラウマに気付く 関わりしろ、余白 医療機関の枠を越えた、一緒に過ごす、という支援 ソーシャルワーカーは正解を知っていると装う ケアより広い、手当ての意識 医療の枠の後ろめたさ 枠を越えた、限りのない、こんな支援ができる所で働きたい。体力不足かもしれないけど…

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