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ISBN 10 : 4423171511
Content Description
わが国では本格的研究が皆無に等しい、カント『自然科学の形而上学的原理』をテキストとし、カントの自然科学論と批判哲学との関係を論じる。同書が『純粋理性批判』の単なる応用編にとどまらない固有の意義をもつことを論証した上で、カントの力学論の問題点をニュートン力学との対比を通じて検討、同書と『批判』との関係を様々な角度から検証し、『批判』が同書のうちに提示されている動力学的自然哲学と調和しそれを支える新たな存在論を確立することを企図していたという事態を明らかにする。カントの批判哲学的思考方法が、現代もなお十分な有効性をもちうることを訴えた研究。
目次 : 序章 『自然科学の形而上学的原理』という著作/ 第1章 数学的自然科学の形而上学的基礎づけの問題/ 第2章 純粋自然科学と経験的自然科学のあいだ―『自然科学の形而上学的原理』から『オープス・ポストゥムム』へ/ 第3章 カントにおける実在性と客観的実在性―実在性としての力/ 第4章 カントの力学論における力、慣性、質量概念の再検討―ニュートン力学との対比を中心に/ 第5章 カントの運動経験の理論/ 第6章 カントの動力学的空間論/ 第7章 自然科学と自然哲学/ 第8章 カントの動力学論と現象的存在論
【著者紹介】
犬竹正幸 : 1952年埼玉県に生まれる。1975年京都大学文学部哲学科卒業。1983年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得。1987年拓殖大学政経学部専任講師。1997‐1998年ドイツ・マールブルク大学にて在外研究。現在、拓殖大学政経学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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