Product Details
ISBN 10 : 4087212521
Content Description
コーネリアスの小山田圭吾が東京五輪開会式の楽曲担当であることが発表された途端、過去の障害者「いじめ」問題がSNS上で炎上。数日間で辞任を余儀なくされた。これは誤情報を多く含み、社会全体に感染症のように広がる「インフォデミック」であった。本書は当該の雑誌記事から小山田圭吾の「いじめ」がどのように生まれ、歪んだ形で伝わってきたのかを検証するジャーナリスティックな側面と、日本におけるいじめ言説を丁寧に分析するアカデミックな側面から、いまの情報流通様式が招く深刻な「災い」を考察する現代批評である。
目次 : 第1章 小山田圭吾は21世紀のカラヴァッジョなのか(距離と想像力/ 小山田圭吾とはどのような音楽家なのか ほか)/ 第2章 「ロッキング・オン・ジャパン」はなぜいじめ発言を必要としたのか(「ロッキング・オン・ジャパン」1994年1月号―「2ちゃんコピペ」の起源/ 小山田圭吾は当初から記事に困惑していた ほか)/ 第3章 「いじめ紀行」の枠組みを解きほぐす(岡崎京子と1990年代のいじめ観/ 「いじめ紀行」企画者のいじめ観―一面性と画期性の取り違え ほか)/ 第4章 「いじめ問題」への囚われのなかで(「いじめ紀行」を素直に読むことの難しさ/ 「いじめ」概念の「現実創発性」 ほか)/ 第5章 匿名掲示板の正義が全国紙の正義になるまで(エコーチェンバーからインフォデミックへ/ 「2ちゃんコピペ」の誕生と「小山田祭り」 ほか)
【著者紹介】
片岡大右 : 1974年生まれ。批評家。専門は社会思想史・フランス文学。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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読了日:2024/01/06
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