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金子さんの戦争 中国戦線の現実

熊谷伸一郎

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784898151563
ISBN 10 : 4898151566
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2005
Japan

Content Description

天皇が助けにきてくれると信じていた。あらゆる残虐行為が罷り通る戦地での経験。終戦後のシベリア抑留と中国・撫順戦犯管理所での生活…。元陸軍伍長の細部にわたる証言から、戦争の実態を明らかにする。

【著者紹介】
熊谷伸一郎 : 1976年、横浜生まれ。編集者・ライター。月刊『自然と人間』編集長。季刊『中帰連』編集長。環境や石原都政、動物保護・日中関係・沖縄・在日外国人問題など幅広いテーマでルポを各誌に掲載している他、ライフワークとして元日本軍兵士の戦場体験の聞き取りを進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 夜間飛行

    捕虜の刺殺訓練を僧侶の男が殴られながら拒み通した。ああ、立派だと感心していると、嫌な殺人にも慣れてくる…という金子さんの言葉に衝撃を受ける。《人を殺すのが面白くなってくるんだよ。だから色んな殺し方をする。拷問して殺す、女性を辱めて殺す。権田(僧侶の男)も最後は人を殺したよ》。金子さんを悪人と思うよりも、温和そうなこの人がこれだけの罪を背負って生きてきたことが恐ろしい。そして戦争犯罪が日本軍の上から下まで組織的に行われたのが不気味だった。組織の中に生きている私にも犯罪が空気のように入り込んでくるのだろうか?

  • ステビア

    兵士による加害の証言。

  • かふ

    やんちゃな漁師っ子の金子さんが、戦争に加わって次第に殺人人間になっていくのだが、その松本さんの語りにヒロイズム的ものが見られるような。それは奥さんがいない時に著者と語り合うという構図は、やはり家父長制の悪しき面を感じてしまうのだった。ここは奥さんも交えて、三人で語り合った方がもっと問題の本質が見えたかもしれない。それでも妻を前にして語れないことを語っているのだが。物語化(ナラティブ)ということかもしれない。

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