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能力主義と企業社会

熊沢誠

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004304869
ISBN 10 : 4004304865
Format
Books
Publisher
Release Date
February/1997
Japan

Content Description

「能力主義管理」が声高に叫ばれ、また、リストラや賃金体系の変更、雇用の複線化など、新たな動きが活発化している。この状況をどう考えるべきなのか。現場に精通する労働問題研究の第一人者が、「日本的能力主義」の論理と実態、そして問題点を鋭く抉り出し、企業の動向や労働と職場の実情を検討しながら、あるべき労使関係を提言する。

目次 : 序章 能力と賃金(本書のテーマ/ 能力評価と賃金システムのヴァラエティ)/ 1章 日本企業の能力主義管理(能力主義管理の第一期/ 能力主義管理の第二期 ほか)/ 2章 職場と労働はどう変わるか(個人間にひろがる賃金格差/ 高まる仕事量のハードル ほか)/ 3章 能力主義管理をどうみるか(労働者意識の諸相/ 受容の背景 ほか)/ 4章 能力主義管理とのつきあいかた(ゆとり・なかま・決定権/ 企業の枠を超える連帯 ほか)

【著者紹介】
熊沢誠 : 1938年三重県に生まれる。1961年京都大学経済学部卒業。1969年経済学博士。専攻は労使関係論、社会政策論。現在、甲南大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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日本の企業社会において、能力主義とは極め...

投稿日:2021/03/09 (火)

日本の企業社会において、能力主義とは極めて不明瞭な概念であり労働者に対する評価基準としては心許ない。そうした不明瞭な能力主義のもと、労働者は半ば強制された「自発性」を発揮せねばならず、過重労働へとつながっていく。90年代の書物でありながら日本型の能力主義と自発性の問題は、グローバル化やIT化の進行で産業構造が変化した現在もなおリアリティをもって受けとられるであろう。

ポアンカレ さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Kentaro

    1992年6月、三菱農機の営業マン延原氏当時41歳は単身赴任先の兵庫県で心筋梗塞のため死亡、彼は死の前日まで34日間、農家などへの営業活動を12時間続け休日は一日もなかった。三年後に労災認定を受ける。 又別の会社の農機具販売会社の特販課長当時46歳は94年7月出張中にくも膜下出血で倒れ三日後に死亡。倒れる直前の15日間で200時間労働だった。二年後に労災認定。 広告代理店の電通では91年8月、24歳の入社二年目の若者が過労からうつ病になり自殺。ラジオの広告枠を販売する営業で三日に一度は徹夜していたという。

  • kaizen@名古屋de朝活読書会

    岩波新書愛好会】大きな組織になればなるほど、いろいろな能力を持った人の強力が必要になる。 能力主義といっても、「何の能力」を持った人が必要かを見誤ると、組織が弱体化していく。 年功序列に対する能力主義の意味がわかったとして、何の能力見ていくのかが課題かもしれない。 個々の組織によって違うので、一般論に正解はないのかもしれない。

  • カモメ

    20年も前の新書ですが、労働者の声や労働者の生活を大事にしたもので、しっくりくる内容でした。「生活態度としての能力」は自分が働く上でもすごく実感します。筆者の「事務仕事も営業の役に立っている」「高齢者や障害者も働けるように」というスタンスがとても共感できました。また私自身「なかま」をあまり重視していませんでしたが、その必要性も理解できました。労働者はフレキシビリティを求められていますが、そのフレキシビリティが育休を取る人や病気や怪我で休む人等がいても対応出来るという側面で発揮されたら良いと思います。

  • KIO

    とあるルポライターのお奨めの本で、購入したものの未読です。 労働関係で流布している言説って、裁判例を中心とした法理論、成功者が声高に主張する理想論に近い建前論、経営上の必要から組み上げられた人的資源管理論が多いと思っています。しかし、この著者は、現場・実態から理論を積み上げ、実態を明らかにされた方とのことです。事実、大企業の事例から積み上げられた労働法理論は、中小企業では通用していませんし、労働関係において法理論に基づく解決というのは、実態をみると難しい。実態をみるという意味では価値のある本のようです。

  • よくわからんw営業がしんどいのはよくわかった。最後の方はワークシェアリングとか書いてあったが。また読み直さないといけない本がどんどん増えていく。。。。

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