諧調は偽りなり 伊藤野枝と大杉栄 下 岩波現代文庫

瀬戸内寂聴

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784006022860
ISBN 10 : 4006022867
フォーマット
出版社
発行年月
2017年02月
日本
追加情報
:
336p;15

内容詳細

「美はただ乱調にある。諧調は偽りである。」(大杉栄)四角関係による刃傷沙汰、日蔭茶屋事件を経て、深く結びついたアナーキスト大杉栄と伊藤野枝。大杉の幼少期から関東大震災直後の甘粕正彦らによる虐殺まで、二人の生と闘いの軌跡を、神近市子、辻潤、武林無想庵、有島武郎ら、行き交うさまざまな人物の人生とともに描いた、大型評伝小説。名著『美は乱調にあり』から一六年の時を経て成就した、注目の完結編。栗原康氏との解説対談を収録。

【著者紹介】
瀬戸内寂聴 : 1922年、徳島生まれ。東京女子大学卒。57年「女子大生・曲愛玲」で新潮社同人雑誌賞受賞。61年『田村俊子』で田村俊子賞、63年『夏の終り』で女流文学賞を受賞。73年に平泉中尊寺で得度。法名寂聴(旧名晴美)。92年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、96年『白道』で芸術選奨、2001年『場所』で野間文芸賞、11年に『風景』で泉鏡花文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 榊原 香織 さん

    上下巻の下(完読) とんでもない人たちがわらわらいる中で、比較的に好きなのは辻潤かな。 野枝を大杉に取られてしまった、淋しきダダイスト。インテリ、翻訳家。この頃の人の語学力は凄い人は凄い。

  • harass さん

    大杉と伊藤を中心に主義者たちと文学者たちを描く。運命の震災明けの虐殺にむけての平穏な夫婦の日々と群像劇。有島武郎や萩原朔太郎が絡んでくるとは思いもしなかった。当時の手紙が多数残っているので彼らのプライベートがうかがえるが、現在ではメールがその代用になるのだろうか。なかなか読み応えのある評伝小説だった。おすすめ。

  • ゆう さん

    登場人物たちに関わった人からの手紙や、残された原稿・証言を手かがりに、彼女・彼らを生き生きとクローズアップしていた寂聴さんの筆が遠のいた。暴力的な死は、はっきりとした像を結ばないまま、匂い立つような野枝の生命力も、人々をたちまち虜にしてしまう大杉の魅力も、ふっつりと消し去ってしまう。甘粕正彦の数奇な人生も含め、語られぬものの気配が不気味に漂う。そして野枝の死後、初めて彼女に寄せられた辻潤の言葉が、あまりに情愛にあふれていて驚いた。彼女をただただ悼んでいる。情熱的な革命と、大きな歴史と、ささめくような情愛

  • たまきら さん

    くそっ、面白かった。あっという間に読んでしまった。作家本人が「エロを売りにしている」という批判に(あながち間違ってもいないような気もするが)鼻白み、怒りもあって書き始めたという(最後の対談より)烈女たち。女が「新しい道を切り開く」と売女扱いーマドンナの先日のスピーチにも似たような表現があったーなのは世の常だ。好き嫌いを超越した孤高の作品だと思う。秀逸。Dark, narrow, winding path to the truth... overwhelmed by her anal research!! 

  • jamko さん

    超超面白かった……!『美は乱調なり』が伊藤野枝の物語なら本書は大杉栄を軸に当時のアナキストたちの物語を描き切った大作。改めて瀬戸内寂聴という作家の読ませる文章力と、ルポタージュ作家としてのフットワークの軽さと、そして瀬戸内先生の生まれたタイミングの良さにまでも感謝したい気持ち。『余白の春』の時も思ったんだけどギリギリ関係者が生きてるんだよね。だからビックリするような、妻寝取られた恨みで幸徳秋水をピストル持ってつけねらってたんだよねーなんて話を荒畑寒村ご本人から聞いたりしてるわけですよ。→

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人物・団体紹介

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瀬戸内寂聴

1922年徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で第2回女流文学賞受賞。73年得度、筆名を晴美から法名の寂聴に変更。92年『花に問え』で第28回谷崎潤一郎賞、96年『白道』で第46回芸術選奨文部大臣賞。2001年『場所』で第54回野間文芸賞受賞。06年度文化勲章受章。11年『風景』で第3

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