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孤独の果てで犬が教えてくれた大切なこと

瀧森古都

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784797385472
ISBN 10 : 4797385472
Format
Books
Release Date
March/2016
Japan

Content Description

思いっきり泣いた後、本当の幸せに気づく

【冒頭のイントロ】
僕の居場所は、どこにあるだろう
僕はいつから一人で歩いているんだろう


帰る場所があることが、当たり前なんかじゃない
誰かと支え合うことが、人間らしいわけじゃない



だから、僕は捨てたんだ
ゴミ箱に紙くずを捨てるように、僕は人生を捨てたんだ



孤独の果てをさまよっていた僕は

それでいいと思っていた

その道しか歩けないと思っていた



あの日 あの犬に出会うまでは――

【全体のあらすじ】
元刑事の井川光太朗54歳。通称『ミツさん』。(光をミツと読まれている)
5年前、自分が関わるある事件に息子が巻き込まれ、殺されてしまった。それにより、ミツは刑事を辞め、わずかな退職金でキャンピングカーを買い、誰ともかかわらない生活を始めた。
そんな生活を2年続けたある日、河原で漫画を読んでいると、茶髪の少年に声をかけられる。
「ねぇ、おじさん、その漫画読み終わったら貸してよ」
それは、その街の養護施設で暮らす小学五年の宏夢(ひろむ)という少年だった。
一匹狼の宏夢は、人懐っこい性格をしているように見えるが、人に心を開かない。
そんな孤独な二人は、自然と度々顔を合わせるようになる。次第に、人と関わりを持たなかったミツはキャンピングカーを改装し、移動図書館を始める。
移動図書館の館長となったミツは、連日、子どもたちやボランティアの人達と触れ合い、人生の風向きが変わり始めたかのように見えた。しかし、平穏な日々はいつまでも続かない。
ある日、ミツの過去を知る人物と再会し、息子が殺害されてしまった事件についての真相を知ってしまう。それにより、ミツは再び過去と向き合うと共に、自分にとって本当に大切なことは何か考えさせられる。ミツと共に「答えのない問題」を説いていく宏夢も、大きな気づきと成長を重ねる。
[目次]
■第1話「空を知らない犬」
テーマ:自分の居場所とは?
ある夏の日、移動図書館(通称「図書カー」)に宏夢を乗せて走っている館長のミツ。
古民家の前を通りかかると、物置の中に一匹の犬がつながれているのを見つける。どうやら、もう何年もつながれている様子。飼い主の非情な飼い方に、宏夢は怒りすら覚える。
どうにかしてあげたい――。どことなく自分自身とその犬を重ねた宏夢は、ミツにこんな提案をする。
「ねぇ、ミツさん。もう刑事じゃないんでしょう?」
「あぁ、見ての通りさ」
「じゃあさ、俺と一緒に……あの犬を誘拐しない?」
その後、ミツと宏夢は犬の誘拐計画を練る。本当の幸せとは何か。自分にとっての『居場所』とはどこなのだろうか。自問自答を繰り返す少年と、取り返しのつかない過去を持つ元刑事のミツ。
二人の行動は、本当に「正しいこと」なのだろうか。誘拐を機に見えた「答え」とはいったい!?
■第2話「三本足のヒーロー」
テーマ:大切なのは「きっかけ」ではなく、それによって得たこと。
ある日、いつものように宏夢が図書カーの中にいると、珍しく同級生に声をかけられる。
その子の名は遥人(はると)。3年前、土砂災害によって家族を失い、母親の親族に養子として引き取られた。温厚で優しい遥人には、兄弟同然の犬がいる。しかしその犬は、昔飼われていた飼い主の虐待によって、足が三本しかない。人間に心を開かない犬と遥人は、いつも一緒にいるのだ。
初めて図書カーに乗った遥人は、義理の父親について打ち明けてくる。もしかすると、彼は実の父親ではないか……と。ミツが親しくしているなんでも屋の紺野に調査を頼む遥人。すると、意外な真相が明らかになる。現実を受け止められない遥人は、三本足の犬を連れて行方不明に……。
天涯孤独の遥人と、人間不信の犬の行方はいったい!?彼らと出会ったことによって、宏夢とミツが気づかされた大切なこととは……。
■第3話「ぼくのK-9」
テーマ:優先の「優」は、優しいという字。大切だと思うことを優先するのに理由はいらない。再出発。
過去を捨て、孤独な人生を送っているミツ。ある時、そんなミツの過去を知る人物と出会ったことにより、ミツは封印していた過去と向き合うこととなる。5年前、ミツの息子は、ミツの相棒のK-9(特殊訓練を受けた警察犬を「K9(ケーナイン)」と呼ぶ)に会いに行ったのを最後に殺されてしまった。
と同時に、ミツの相棒のK-9も姿を消す。そして事件の2日後、容疑者だった男は、海に身を投げて自殺してしまった。それにより捜査は打ち切りとなり、絶望したミツは退職。人生をも捨ててしまった。
しかし、捜査が打ち切りとなってから5年が経った今、事件に新たな展開が!ミツの息子を殺し、自殺した犯人にはアリバイがあったのだ。それにより、ミツは息子殺しの真犯人を探すことを決意。
事件を追求するミツに、待ち受ける真実とはいったい!?相棒だったK-9の行方は……?
思いっきり泣いた後、本当の幸せに気づく

【冒頭のイントロ】
僕の居場所は、どこにあるだろう
僕はいつから一人で歩いているんだろう


帰る場所があることが、当たり前なんかじゃない
誰かと支え合うことが、人間らしいわけじゃない



だから、僕は捨てたんだ
ゴミ箱に紙くずを捨てるように、僕は人生を捨てたんだ



孤独の果てをさまよっていた僕は

それでいいと思っていた

その道しか歩けないと思っていた



あの日 あの犬に出会うまでは――

【全体のあらすじ】
元刑事の井川光太朗54歳。通称『ミツさん』。(光をミツと読まれている)
5年前、自分が関わるある事件に息子が巻き込まれ、殺されてしまった。それにより、ミツは刑事を辞め、わずかな退職金でキャンピングカーを買い、誰ともかかわらない生活を始めた。
そんな生活を2年続けたある日、河原で漫画を読んでいると、茶髪の少年に声をかけられる。
「ねぇ、おじさん、その漫画読み終わったら貸してよ」
それは、その街の養護施設で暮らす小学五年の宏夢(ひろむ)という少年だった。
一匹狼の宏夢は、人懐っこい性格をしているように見えるが、人に心を開かない。
そんな孤独な二人は、自然と度々顔を合わせるようになる。次第に、人と関わりを持たなかったミツはキャンピングカーを改装し、移動図書館を始める。
移動図書館の館長となったミツは、連日、子どもたちやボランティアの人達と触れ合い、人生の風向きが変わり始めたかのように見えた。しかし、平穏な日々はいつまでも続かない。
ある日、ミツの過去を知る人物と再会し、息子が殺害されてしまった事件についての真相を知ってしまう。それにより、ミツは再び過去と向き合うと共に、自分にとって本当に大切なことは何か考えさせられる。ミツと共に「答えのない問題」を説いていく宏夢も、大きな気づきと成長を重ねる。

【著者紹介】
瀧森古都 : 1974年、千葉県市川市生まれ。2001年、作家事務所オフィス・トゥー・ワンに所属。放送作家として「奇跡体験!アンビリバボー」など様々な番組の企画・構成・脚本を手掛ける。2006年、独立。作家、コピーライターとして活動。現在、主に「感動」をテーマとした小説や童話を執筆。ペット看護士・ペットセラピストの資格を保持(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • みかん🍊

    移動図書館の館長をするミツさんと児童養護施設で暮らす宏夢、二人は狭い小屋に短い紐で縛られた柴犬を救うため誘拐を企てる、犬と人間それぞれが繋がっていって奇蹟を起こす温かい物語、人は自分の居場所を探す、夢を叶えたらみつける事ができるそれは大切な人がいる場所、犬は人間に寄り添い孤独を埋めてくれる大切な存在。

  • aquamarine

    前作同様、とても優しいお話です。3つのお話それぞれの主人公は家族の問題を抱えていて、対面する現実は本当に悲しく読んでいて辛いのですが、題名通り彼らは犬に救われ、前を向いて歩き出します。綺麗すぎて、全く現実味はなくてドラマの脚本を読んでいるような感じはありましたが、割り切って読めば、彼らが変わっていくのはとても素敵でした。ただ、私は犬を飼ったことも、身近に犬がいたこともないのでこのような感想になりましたが、普段から犬と一緒にいる方は全く違う印象を持つのかもしれません。

  • えみ

    孤独の果てで待っていてくれたのは、「犬」という友達だった。哀しくて、辛くて、もう何もかも諦めてしまいたい…人さえ人を信じることが出来ない世の中で、犬はどこまでも人を信じて待っている。どんな環境に置かれてどんな惨い仕打ちを受けようと、人という自分勝手な生き物を許さないという選択肢は選ばないでいてくれる。「家族」に傷を持つ孤独な者たちが、犬の優しさ忠実さに触れて、疑心暗鬼だった他人との心の距離を少しずつ縮めていく感動の物語。泣いてもいい、それは弱さじゃない。読者をもそっと包んでくれるような温かさに涙腺が緩む。

  • どぶねずみ

    これは『悲しみの底で猫が〜』の続編だと言うが、内容はどちらを先に読んでもわかりやすく書かれている。私は無類の猫好きだと思っているので、こちらの「犬」は読まないつもりだったのに、ストーリーは「猫」よりも心に染み込む内容だったと思う。犬の方が猫よりも記憶力があるので、5年会わなくても仲良くしていた人間のことはよく覚えている。失ってしまった空白を犬の記憶が呼び起こして、一人一人の思い出を犬が繋いでくれた良いお話だった。

  • ミーコ

    「猫が教えてくれたこと」が、とても良かったので こちらも読んでみました。『猫』の方が大きく感動はしましたが、こちらも良かったです。ただただ 宏夢が可哀想で・・・ 何回も「捨てるくらいなら、俺のことなんて産まなきゃ良かったのに…」って言うセリフが胸に刺さります。「もし事故にあって俺が死んだって、悲しむ家族はいないから…」って小さいながら 孤独過ぎて心が痛くなる。皆々 孤独を抱えて生きているんですね。ミツさんも紺野はんも、途中迷いもしたけど宏夢も最終的にはハッピーエンドになって安心しました。また読んでみたい

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