濱口祐自 フロム・カツウラ

熊野人、凄いBlues 魂。こういう人が潜伏しているとは、日本は不思議な国だ。細野晴臣

「見えない世界」が充溢する熊野から現われし、来年還暦を迎える異能のギタリスト

” 音の錬金術師“ 久保田麻琴 録音／ミックス／プロデュース。
半島の先で日本の古層をむき出しにしている地、「見えない世界」が濃厚に充溢する和歌山＝熊野が生んだ奇跡のギタリスト、それが濱口祐自だ。来年2015 年に還暦を迎え、ここに晴れてメジャーデビューをする、この遅咲きの貴種の誕生に私たちは立ち会うことになる。

ノマド（非定住生活）的生き方を今も貫きながら、ギター1 本で世界のメロディをつむぎだす。
この混迷した時代に、奇異なる土地・紀伊から現れた異能の野人ギタリストがつまびく、言葉の本当の意味での「癒し」。
これは単なる音楽的事象を超えた、日本の文化全般への大きなインパクトとなるに違いない。


ーー濱口祐自とは？

■ 奇異なる土地、紀伊和歌山/ 熊野にはぐくまれたギタリスト
来年60 歳を迎える濱口は、霊滝＝那智の滝が睥睨する那智勝浦で生まれ育った。大都市・大阪からも名古屋からも遠い、日本最大の半島の先端で一種隔絶された土地・和歌山。伊勢神宮の奥の院であり、古代からの日本の原始宗教の痕跡がむき出しで点在する熊野＝紀伊の空気を全身にまといながら育った濱口は、背後に峻厳な山、そして遠洋漁業盛んなこの地にあって世界・外洋とつながる海の道を目の前にしながら生きてきた。プリミティヴな日本と、彼方の異国。その両方が特異なブレンドで並立する土地、紀伊にあって、濱口はギターを手にして独自の語法を編み出した。フィンガー・ピッキング・スタイル。その奏法を手に、ジャズ、ブルース、クラシックあまたのジャンルの名メロディをつむぎだす。

■ 改造ギター＆竹アーティスト
驚くべきＤＩＹ人間・濱口。「ヤフーオークションで4000 円以下のギターしか買わない」というルールを設定し購入。それを自ら改造した改造ギターで演奏を繰り広げる。調弦も独特で、曲ごとに調弦を変更して演奏することで、オンリーワンのサウンドを獲得。さらには海と山に挟まれて育まれた野人ゆえか、竹に関する扱いは超人的であり、竹林に赴くと、無数の竹の中から瞬時に頃良い竹を見つけ出し伐採。その竹を用いて一時期竹林ハウスを自ら建設し、その竹の扱いは有名大学教授も舌を巻いたという。

■ Native 和歌山弁によるＭＣ
60 年間の和歌山育ちで得た濃厚な和歌山弁。叙情的で深いギターの癒しサウンドに前後して、強烈かつ早口な和歌山弁トークがさしはさまれるそのギャップがなによりの濱口ライヴの魅力だ。このトークが今年1 月にinterFM のバラカンモーニングで30 分に渡り電波で展開され、大反響となったのは記憶に新しい。

■ 強力なサポーターズ
久保田麻琴氏の人脈と影響力により、強力なシンパが築かれつつある。
まずはピーター・バラカン。InterFM の人気番組「バラカンモーニング」で30 分にわたりゲスト出演を行い大反響。翌日のサラヴァ東京のライヴで入場制限がかかるほどの異例の反応となった。すでにバラカン氏からは強力なオンエア協力の申し出を受けている状況。さらに、久保田の盟友・細野晴臣も注目＆コメントを寄せている。さらに、世界的ギタリスト、ライ・クーダーも惜しみない賛辞を寄せている。


[Yuji Hamaguchi 　Recent Profile]
デルタ・ブルースからサティ、エリントンに至るまで熊野フィーリングたっぷりに演奏する異能のギタリスト。
８０年代：遠洋マグロ漁船に乗りパプアニューギニアに行く。
勝浦漁港の古い民家を、自らの手で切り出した竹を使ってクラブに改造、１２年間経営と演奏。
９０年代：ヨーロッパ（ドイツ、スイス、オランダ、フランス）の各地でストリート演奏の旅を行う。98 年ソロギターアルバム『竹林パワーDream』発表。
2001 年　東京青山での全国フィンガーピッキングギターコンテストに於いて会場投票１位のオーデンエンス賞獲得。
2013 年　久保田麻琴プロデュースでアルバム制作開始。渋谷のライブハウス、SARAVAH 東京での１０月ショウケースと明けて１月の２度目では記録的な観客動員を果たす。現在、久保田麻琴プロデュースによるデビュー・アルバムを制作中、６月に発売予定。98 年のCD はリマスターされ『竹林パワーの夢／ Made in Wakinotani』として発売中。