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百姓たちの水資源戦争(仮)

渡辺尚志

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794220363
ISBN 10 : 4794220367
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「川の水利権」をめぐる江戸時代の百姓たちの300年にわたる熾烈な争い!

江戸時代の村々は、稲作に不可欠な用水を確保するため、用水路からの取水をめぐって協調と対立をくり返してきた。
本書では、第一部で、全国の百姓たちの水争いのパターンを概観しつつ、第二部では、大阪・藤井寺市近辺の十数カ村に焦点をしぼり、当地で江戸300 年にわたって連綿と続いた水争いの様相を、古文書の記録をもとに分かりやすく解説。歴史好きはもちろん、農業・資源・環境問題に関心のある人にもお勧めの書!

【著者紹介】
渡辺尚志 : 1957年、東京都生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。国文学研究資料館助手を経て、一橋大学大学院社会学研究科教授。今日の日本の礎を築いた江戸時代の百姓の営みについて、各地の農村に残る古文書をひもときながら研究を重ねている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • takao

    ふむ

  • ヤヨネッタ

    同じ用水路を利用する村々が組合を結成してそれぞれの利害を調整し、時には裁判を起こし、和解ににいたるまでの過程が丁寧に紹介されています。水害を防ぐための堤防をつくる村があれば、堤防によって田に引く水が減ってしまって農業経営に支障をきたすと撤去を求める村。農業者が川から取水するために作った堰が、今度は川を航行する船の障害になって困る舟運業者など。水を利用するに当たっての多くの利害対立が必然的に発生し、それぞれの時代で人々が力を合わせて知恵をしぼってきた様子がよくわかります。

  • コーリー

    江戸時代を中心に、百姓たちの水をめぐる争いについて一次史料をもとに読み解いた本。当時の人々にとって農業用水の確保は死活問題であり、また新田開発にともなう耕地面積の拡大によって、水資源の希少化も進展していった。こういった状況の中で、百姓たちは資源を有効かつ持続的に利用することができるよう知恵を絞っていた。当時の人々も立場の違いから争いに発展することもあったが、ヒトと自然、ヒトとヒトのよりよい関係づくりの努力を日々続けていた。現代に生きる我々も当時の人々の姿勢から学ぶことが多い。

  • 鴨の足

    江戸時代における水資源争いを摂津国南部の王水樋組合を中心に解説されてします。このような資料が残っているということに驚くばかりです。用水組合とは、用水の分配や用水路の維持・管理を共同で行う村々の連合組織のことで、こういった組合の運営が、当初は名主などの有力者が中心だったようですが、徐々に小農民も力を持つようになってきています。ただ、あくまで個人の利益ではなく村や地域の利益を優先して判断されています。明治になり、近代法の所有権絶対の原則により、組合や村・地域優先の形が崩れていってるのが興味深いです。

  • lanikai

    我田引水。昔、品川用水でも世田谷あたりで盗水され一騒動あったらしい。そういった水争いは、奉行所に裁判を起こすんだね。本書では江戸時代に入り村々が他村を相手に訴訟提起し(主に用水からの取水にまつわるもの)、慣習・前例を根拠として主張していく。それが18世紀になると証文などの文書に依る主張に変化していくのが面白い。領主と百姓の関係、名主や庄屋の権利と責任なんかもよくわかる。こういう本を読み重ねていくと、その時代の各層の人々の関係や生き方などが見えてくる。歴史はヒーローだけのものではないのだ。

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