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家族解散まで千キロメートル

浅倉秋成

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041145647
ISBN 10 : 4041145643
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2024
Japan

Content Description

実家に暮らす29歳の喜佐周(きさ・めぐる)。古びた実家を取り壊して、両親は住みやすいマンションへ転居、姉は結婚し、周は独立することに。引っ越し3日前、いつも通りいない父を除いた家族全員で片づけをしていたところ、不審な箱が見つかる。中にはニュースで流れた【青森の神社から盗まれたご神体】にそっくりのものが。「いっつも親父のせいでこういう馬鹿なことが起こるんだ!」理由は不明だが、父が神社から持ってきてしまったらしい。返却して許しを請うため、ご神体を車に乗せて青森へ出発する一同。しかし道中、周はいくつかの違和感に気づく。なぜ父はご神体など持ち帰ったのか。そもそも父は本当に犯人なのか――? 

【著者紹介】
浅倉秋成 : 1989年生まれ。2012年に『ノワール・レヴナント』で第13回講談社BOX新人賞Powersを受賞しデビュー。19年に刊行した『教室が、ひとりになるまで』が第20回本格ミステリ大賞“小説部門”候補、第73回日本推理作家協会賞“長編および連作短編集部門”候補となる。21年に刊行した『六人の嘘つきな大学生』は第12回山田風太郎賞候補、「2022年本屋大賞」ノミネート、第43回吉川英治文学新人賞候補となる。22年に刊行した『俺ではない炎上』は第13回山田風太郎賞候補、第36回山本周五郎賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • hirokun

    星3 ミステリーと家族の意味を考える哲学の混合小説。前半は、ドタバタロードノベルの色彩が強く、あまり深く考えることもなく読み進めたが、終盤で家族の意味、一夫一婦制の捉え方についての問題提起に始まり、頭の柔軟性を維持するためのトレーニングになった。小説としては、何か深さに欠ける作品で、哲学的意味、動物生態学の問題提起をするのであれば、もっと突っ込んだ主張、議論がないと思考トレーニングにはなり得ない。面白くは読めたが、なんか中途半端な読後感が残った。

  • はにこ

    盗まれたご神体が何故か我が家に。それを返すまでのハラハラ感が良かった。誰が邪魔しているのか、犯人は誰なのか。そんな話なのかと思ったら、家族のあり方についてというメッセージがある話だった。家族ってなんだろね、どこまでが家族なのかな。それぞれが負担に思うなら解散するのも良いのかもね。なかなかその勇気がわかないのも事実だけど。

  • ショースケ

    1月1日元旦の喜佐家の波乱の物語。倉庫に謎のご神体が見つかりはるばる青森県の十和田白山神社まで家族で返しに行くことに。時間が迫る中、疑心暗鬼がさまよい、誰が盗んだ?何のために?様々な行くてを阻む事も起き、ハラハラな展開に。と、ここまでは楽しめた。その後の無理矢理な展開についていくのが難しく、家族とは?の投げかけにも心がさほど動かずモヤモヤ感だけ残った。『6人の…』ほどの驚きと面白さにはちょっと…。ごめんなさい

  • モルク

    実家を取り壊し引っ越しをするため実家に帰っていた周。なんと倉庫から青森の神社から盗まれたと報道されていた「ご神体」が…。これは父の仕業に違いないと全員(父を除く)で青森の神社に返却のため車で向かう。もしかしたら父の仕業ではないのではないか?では誰が?それぞれが怪しい。家族とはこうあるべき、そもそも家族とはどこまで言うの?家族の定義を型にはめるべきではないのに家族に囚われた一家の物語。ちょっとくどいし、ずっと悪者にされてきたお父さんがかわいそうになった。

  • やっちゃん

    めくるめく変化する展開、スリルあって夢中で読んでしまった。事件解決はい終わりの単純なミステリだけでも充分面白かったが終盤の家族云々がまた深い。カタチを守ることも大事だけど役割を終えたなら解散してしまう潔さが現代風といえる。極論だとは思うがこれも新しいカタチなのか。

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