1945年に生まれて 池澤夏樹 語る自伝

池澤夏樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784000617055
ISBN 10 : 4000617052
フォーマット
出版社
発行年月
2025年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
確実に帯が付いた状態での出荷、また初版など版のご指定はお約束しておりません。

内容詳細

昭和20年7月7日、池澤夏樹は生を受けた。「敗戦後の年月がそのまま人生の時間」である作家の80年の歩みから「戦後」がありありと立ち上がる。父・福永武彦との数奇な運命、デビュー以前の長い猶予とギリシャ、アジア太平洋の島々への旅、そして未来のために私たちがやるべきことは──。いま初めて人生と創作のすべてを明かす。

【著者紹介】
池沢夏樹 : 1945年、北海道生まれ。埼玉大学理工学部物理学科中退。1984年『夏の朝の成層圏』で作家デビュー。作品に『スティル・ライフ』(中央公論新人賞、芥川賞)、『南の島のティオ』(小学館文学賞)、『母なる自然のおっぱい』(読売文学賞)、『マシアス・ギリの失脚』(谷崎潤一郎賞)、『楽しい終末』(伊藤整文学賞)、『花を運ぶ妹』(毎日出版文化賞)、『すばらしい新世界』(芸術選奨文部科学大臣賞)、『静かな大地』(親鸞賞)など

尾崎真理子 : 1959年、宮崎県生まれ。青山学院大学文学部卒業。読売新聞編集委員などを経て文芸評論に専念。著書に『ひみつの王国 評伝 石井桃子』(芸術選奨文部科学大臣賞、新田次郎文学賞)、『大江健三郎の「義」』(読売文学賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    池澤 夏樹は、新作中心に読んでいる作家です。本書は、著者、正に戦後80年を生きた自伝でした。著者は、優れた文学者、東大文学部卒か京大文学部卒だと思っていたら、京大受験失敗浪人の上、埼玉大学しかも理系中退の後、世界放浪という、芥川賞受賞する迄は、かなりの黒歴史でした(笑)芥川賞受賞で世界が激変した作家の一人です。その後は、優れた文学者の道を歩み、今日に至るといった感じです。 著者が小説をインチキだと思っているとは。 https://www.iwanami.co.jp/book/b10136570.html

  • たま さん

    尾崎真理子さんによる池澤夏樹さんのインタヴュー。4時間ずつ計8回と言う時間の贅沢な使い方も、全作品を網羅する尾崎さんの準備の丁寧さも素晴らしく、とても内容が濃い。私は福永武彦の小説は読んだが、池澤さんは『スティルライフ』くらい。ただ池澤さん訳G・ダレルの大ファンだったので、雑誌掲載の随筆や旅行記は発表当時たくさん読んだし、池澤編集の文学全集にもお世話になっている。福永との繋がり、80〜90年代の雑誌の盛況、小説のテーマ、移住した様々の場所等など、その時代の空気を思い出しながら読み、とても面白かった。

  • hasegawa noboru さん

    世界を縦横無尽に行き来し旅した稀有な移住人生。見識ある広くて大きな作家だ。その小説は基本的に明るい。陰々滅滅たる個人の内面の苦悩なるものに入っていく日本私小説から文学を読み始めた身からすればなんというか、スケールが違い過ぎてピッタとくるような池澤のよき読者ではない。短編集に『きみのためのバラ』というのがあって、表題作の短篇、たしかメキシコの鉄道を舞台にして、すれ違った少女に向ける一瞬の愛。センチと言えば、それまでだが私が一番好きな池澤作品。

  • 月をみるもの さん

    福永さんのことはまったく知らないのでとくに興味がない。逆に春菜ちゃんがギリシャで生まれたというのを知り、そのあともあちこち連れ回されて大変だったろうな、、、というのが気になった。あと、自分が「スティル・ライフ」だと信じ込んでた話は、実は「ヤー・チャイカ」だったことが発覚した。名曲なので、ぜひ聴いてください 元ちとせ「恐竜の描き方」: https://www.youtube.com/watch?v=pkLoFH05YA4

  • どら猫さとっち さん

    芥川賞作家にして、翻訳家として、個人編集の日本または世界文学全集を刊行した池澤夏樹。戦後の年に生を受けて、時代を見つめ自らの文学を編み出した。そんな彼の、尾崎真理子氏の聞き手による、インタビュー形式の自伝。複雑な家庭環境から、作家としての経歴、時代を見つめる視線など、池澤文学のすべてが、この一冊にある。80歳の今、どのような世界を見せてくれるだろう。

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