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終わりと始まり 2.0 朝日文庫

Natsuki Ikezawa

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022650269
ISBN 10 : 4022650265
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

災害体験の資産化、植民地としての沖縄、トランプ大統領と「事実」…困難を抱える人びとの話に耳を傾け続け、日本の危機、戦争のできる国への変貌を憂える。縦横無尽な作家の身体と心がとらえた、朝日新聞好評連載書籍化第2弾。

目次 : 三回忌の後で/ 憲法をどう論じようか/ ホモ・エックスとの共生/ 伊勢神宮というシステム/ 名誉ある敗北/ 快適な都市の設計/ 希望の設計と未来図/ 社会主義を捨てるか/ 高千穂の夜神楽/ ギリシャの不幸と財政ゲーム/ 独裁と戦争/ 第一次世界大戦の教訓/ 原発安全神話の独り歩き/ 災害体験という資産/ 函館の憤怒・日本の不幸/ 死地への派遣/ 喧噪を遠く離れて/ 弱者の傍らに身を置く/ 過激とユーモアの不足/ 地下の水銀、地上の放射能/ 正倉院の工芸品/ 桃太郎と教科書/ 隣人と認め合う努力/ ムスリムとフランス社会/ 無人の国道6号線/ 主権回復のために/ 憂国のラップ/ 映像と台詞/ 死にかけの三権分立/ ギリシャ危機/ 時間の再配分/ 難民としての我らと彼ら/ ピカソの作品に思う/ テロとの戦い/ 与那国島からの便り/ 抵抗する若者たち/ 東電の責任と倫理観/ あの津波と次の津波の間/ 文字と決まり/ 熊本地震、被災地を訪ねて/ 普天間基地の二十年/ 難民問題を考える:上/ 難民問題を考える:下/ 場所とモノの出会い/ アボリジニの芸術/ 内地から見る沖縄問題/ ルポルタージュ/ ガラスの天井/ 漢字の来し方行く末/ トランプ大統領と「事実」/ イラク戦争から十四年/ ビッグデータとAI/ サハリン、二十八年ぶりの再訪/ 火に包まれた世界で/ 舞台「子午線の祀り」を見る/ 瀬戸内海を旅して/ それでも、愚直に選ぶ/ マダガスカルと福島/ ヨーロッパ、不安定の中で

【著者紹介】
池沢夏樹 : 1945年北海道生まれ。作家、詩人。88年「スティル・ライフ」で芥川賞、93年『マシアス・ギリの失脚』で谷崎賞、94年『楽しい終末』で伊藤整文学賞、2000年『花を運ぶ妹』で毎日出版文化賞、『すばらしい新世界』で芸術選奨文部科学大臣賞、04年『静かな大地』で親鸞賞、05年『パレオマニア』で桑原武夫学芸賞、10年『池澤夏樹=個人編集 世界文学全集』で毎日出版文化賞、10年度朝日賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    池澤さんの朝日新聞連載のコラムの2冊目です。これは2013年から2017年に書かれたものでじっくりと読ませてくれます。高村さんの時評集も読んでいますが池澤さんの方がもう少し文学的な気がします。ウクライナの侵攻以前に書かれたものなのですが戦争に対しても厳しい意見を持っておられたようです。また原発や水俣病への怒りなどは収まらないようです。私は右翼ではないのですが比較的保守的な考え方を持っているのですが、池澤さんの言葉は心にしみます。最後のシンボルスカの詩もよかったですね。

  • Masakazu Fujino

    池澤夏樹氏の2013年から、2017年まで朝日新聞に掲載したコラム。ほとんど、同じようなこと考えてたな。

  • なおこっか

    池澤夏樹は憤っている。弱い者、傷ついた者の側に立ち、嘆き悲しむではなく、憤りを吐露している。2013年に三回忌をむかえた東北は勿論、熊本、沖縄、シリアに思いを寄せ、時に足を運ぶ。憤りが向けられるのは、政府やマスコミもだが、起こっている事々を他人事としてしまえる我々読者もその対象である。無知は言うまでもなく、知っただけでいいのか?行動しなくていいのか?と突き付けられるようだ。連載期間は日本文学全集編纂期、合間に古事記や万葉集、神楽、世界文学の話題も。

  • すくすく

    購入したのは半年前だったがなかなか進まずやっと読み終えた。池澤夏樹さんの物語や理性的な文章が好きで購入したわけであるが、本書に書かれたさまざまな事柄に対する彼の憤り、哀しみの文章の数々を私自身が受け止めきれなかったことが遅読の理由だ。知った振りをしてこの文章にケチをつける人も、揚げ足を取る人もいるような気がする、そうした賛否が分かれる本だと思う。

  • 柚杏

    朝日新聞に連載されたエッセイ。小説の様な理知的で涼やかな文章ではなく、憤りを噴出させている様な文章。安倍政権、原発、沖縄基地問題、結局安倍政権という事になるが、不満が止まらない。ほとんど同意見であるし、そう思っている読者も読書でない方も相当数いると思うが、いくら朝日新聞で池澤夏樹ほどの人が訴えても、残念ながら我が国民は逆の事を考える人の方が多いらしい。安倍政権とはなんだったのか、今作者は何を思うのか。不甲斐ない幕引きを憂いている事と推察するが、国葬というものも含めしっかり総括したものも読んでみたい。

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