世界文学を読みほどく スタンダールからピンチョンまで 新潮選書

池澤夏樹

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784106037993
ISBN 10 : 4106037998
フォーマット
出版社
発行年月
2017年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
464p;20

内容詳細

「小説は、その時代、その国、その言葉の人々の世界観の一つの表明である」―世界が変われば小説も変わる。小説はどのように変遷し、これからどこへ向かうのか。世界文学全集をひとりで編んだ作家が、21世紀の今に生きるわたしたちに向けて語る文学観・世界観の集大成。十大傑作をめぐる京大連続講義録に国際メルヴィル会議での講演を付した増補新版。

目次 : 九月十五日月曜日午前第一回―総論1/ 九月十五日月曜日午後第二回―総論2/ 九月十六日火曜日午前第三回―スタンダール『パルムの僧院』/ 九月十六日火曜日午後第四回―トルストイ『アンナ・カレーニナ』/ 九月十七日水曜日午前第五回―ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』/ 九月十七日水曜日午後第六回―メルヴィル『白鯨』/ 九月十八日木曜日午前第七回―ジョイス『ユリシーズ』/ 九月十八日木曜日午後第八回―マン『魔の山』/ 九月十九日金曜日午前第九回―フォークナー『アブサロム、アブサロム!』/ 九月十九日金曜日午後第十回―トウェイン、『ハックルベリ・フィンの冒険』/ 九月二十日土曜日午前第十一回―ガルシア=マルケス『百年の孤独』/ 九月二十日土曜日午後第十二回―池澤夏樹『静かな大地』/ 九月二十一日日曜日午前第十三回―ピンチョン『競売ナンバー49の叫び』/ 九月二十一日日曜日午前第十四回―総括/ 補講「国際ハーマン・メルヴィル会議」基調講演―メルヴィルとクウェスト、それにピンチョン

【著者紹介】
池沢夏樹 : 1945年、北海道生まれ。埼玉大学理工学部中退。88年「スティル・ライフ」で芥川賞を受賞。詩、小説、エッセイ、批評、翻訳(英語・ギリシャ語)など執筆は多岐にわたる。主な著書に『母なる自然のおっぱい』(読売文学賞)、『マシアス・ギリの失脚』(谷崎潤一郎賞)、『花を運ぶ妹』(毎日出版文化賞)、『すばらしい新世界』(芸術選奨文部科学大臣賞)、『砂浜に坐り込んだ船』等。著作活動全般について司馬遼太郎賞を、『池澤夏樹=個人編集世界文学全集』の編纂で毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 川越読書旅団 さん

    海外文学作品に対し若干の抵抗感があり、その打開策として購入。結果、解説頂いた10作品含め、海外文学作品全般への興味へと繋がる、、、単細胞です。早速以前読了に至らなかった「百年の孤独」(マルケス)と「競売ナンバー49の叫び」(ピンチョン)を勢い購入、、、ミトコンドリアか。

  • たらお さん

    名前は知っているけど手が出せていない世界文学って多い。その中でも傑作と言われる10冊について講義形式で語っていく。この本の面白さは、紹介する本のあらすじと主題を語るだけでなく、本が書かれた土地の特殊性を実体験をもとにして語っていたり、池澤さん自身が「読み直してこう考えたんだ」と主観的に語っていたり、作品に関わる余談が多かったりするところが魅力であろう。そういう血が通っている話は面白い。スタンダール「パルムの僧院」とガルシア・マルケス「百年の孤独」を読んでみたいかな。

  • ころこ さん

    世界古典小説の読書ガイドとして優れています。本書の中で、『白鯨』が世界は有限であり全体性を志向していたのに対して、『ユリシーズ』では世界は書き尽くせない、所詮表現可能なのは部分でしかないというように解説されています。ストーリーを追う読者には厳しく、構造を追う読者にはすんなりと読めてしまうでしょう。ただし本書を読んでも、『ユリシーズ』はますます読む気にならないというのが率直な感想です。少し批判めいたことを書くと、世界文学と高らかに謳うような全集を出版するということは、著者は「オレは全体がみえている」という自

  • ケニオミ さん

    コロナ禍のおり、図書館から本を借りられないため、連れ合いが借りてきた本に手を出しています。本書もその一冊です。モームの世界十大小説は大学生の頃から読書目標としていましたが、池澤夏樹が紹介する10冊の世界文学です。本書を読んで読みたくなったのは、もう何度も読んでいる『カラマーゾフの兄弟』、ピンチョンの『競売ナンバー49の叫び』ですね。反対に読もうかと思っていたのに、もう読まないことにしたのは、百科事典のようなという解説の『白鯨』と下半身に節操のなさそうな(?)『アブサロム、アブサロム!』です。

  • ともブン さん

    読書を始めてみようと思い立った2020年頃に何を読むべきかカタログ的な本をと購入したまま積読にしていた。小説といえば、登場人物たちの心情を追い感動するためのもの、くらいの認識しかなかったのだけど、作品が書かれた(書かれなければならなかった)背景や文化観などを知ること、他の作品に影響を受けて綴られるフレーズなど、読み手の底力によって浮かび上がる全景があることを知った。エントロピーの増大で複雑化かつ無秩序化していく世界でどう生きるのか、と最後に問われる。解は見つからねども、問い続け、生きるしかない。

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