俺たちの箱根駅伝 下

池井戸潤

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163917733
ISBN 10 : 416391773X
フォーマット
出版社
発行年月
2024年04月
日本
追加情報
:
336p;19

内容詳細

 池井戸潤の最新長編の舞台は、
「東京箱根間往復大学駅伝競走」――通称・箱根駅伝。
青春をかけた挑戦、意地と意地のぶつかり合いが始まる。

ついに迎えた1月2日、箱根駅伝本選。
中継を担う大日テレビのスタッフは総勢千人。
東京〜箱根間217.1kmを伝えるべく奔走する彼らの中枢にあって、
プロデューサー・徳重はいままさに、選択を迫られていた――。
テレビマンの矜持(きょうじ)を、「箱根」中継のスピリットを、徳重は守り切れるのか?

一方、明誠学院大学陸上競技部の青葉隼斗。
新監督の甲斐が掲げた「突拍子もない目標」の行方やいかに。
そして、煌(きら)めくようなスター選手たちを前に、彼らが選んだ戦い方とは。
全てを背負い、隼斗は走る。

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • W-G さん

    池井戸潤まだまだ健在。一区間ごとにここまでやれば、それは上下巻になるよねという濃度。中継するテレビ局にもスポットをあてたあたりは著者なりのスパイスなのだろうが、今回は直球勝負をするというのが狙いだったのではないか。これまでの池井戸黄金パターンを省みずに冒険をした『民王2』『ハヤブサ消防団』から、いったん小説家として原点回帰を図ってきたかと深読みする。甲斐や辛島といった大人たちの内面は描かれず、やや超然としすぎているのも"俺たちの"箱根駅伝で、主役はどこまでも選手たちだからということなのだろう。

  • パトラッシュ さん

    (承前)各チームの監督が全国からスカウトしたエリート選手しか、箱根駅伝を走る資格はない。そんな彼らやテレビ中継担当者にとって、新人監督率いるバラバラの戦力でしかない学生連合など問題外だった。しかし見下された側も黙っておらず、戦い方を工夫することで勝利へのピースがはまっていく。仲間と共に走れなかったからこそ、唯一の機会に全てを賭けた選手と監督の意地が大人の事情を覆すドラマを生む。華やかな箱根の舞台裏には様々な問題があるとは多くの指摘があるが、青春を燃焼し尽くした激走の前には一切を忘れて圧倒されてしまうのだ。

  • はにこ さん

    正直、上巻を読み終えた時は、テレビ局の下りは要らないんじゃないかと思っていた。しかし、下巻での辛島のアナウンスによりその考えは打ち消される。走る一人ひとりの想いや背負っているものが伝えられることによって上巻での伏線が回収されていく。それが涙腺にめちゃめちゃ効いてきて電車の中で耐えるのがキツかった。襷が繋がり終わりが見えるにつれ、いつまでもこの光景を見ていたい。そんな気になる作品だった。

  • starbro さん

    上下巻、700頁超、往路復路、217.1q、完走、襷が繋がりました。予定調和の感涙作、もう少しサプライズが欲しかった気もしますが、続編(甲斐監督明誠学院大学初陣編)もありそうなので、そちらに期待します。本作を今年の年末もしくは来年の元旦のドラマ放映+箱根駅伝しかないと思います。日テレさん宜しくお願いします。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163917733

  • hirokun さん

    星5 今まで箱根駅伝を対象にした作品をいろいろ読んできたが、今回の池井戸作品は、関東学生連合という単独大学ではないチームにスポットを当て、そのチームビルドに監督、キャプテン、学生が如何に取り組んでいくかをテーマにしたもの。その中で、もう一つの主役に放送局を持ち出し、社内抗争、スポーツ放送に関する価値観をテーマに作品に彩を添えている。結果的に、久しぶりに本を読んで感動した。分かり易い文章と、惹きつけられるストーリー展開により、上下巻を一気読み。最後には、駅伝の完走シーンで感動の涙を流していた。

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人物・団体紹介

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池井戸潤

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で江戸川乱歩賞、2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、11年『下町ロケット』で直木賞、23年『ハヤブサ消防団』で柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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