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ISBN 10 : 4806807680
Content Description
初期(少なくとも中国共産党の最初の一〇年間)の中国共産主義者にとって、〈民主主義〉は、指導者と党員(場合によってはシンパを含む)が党としての意思を形成し、これに参与する際に機能を発揮した組織原理=党内民主主義でもあった。この一〇年間にあって党としての意思決定は、絶対的な権力を獲得した毛沢東やそれ以後今日に至る指導者たちに想定できるような、党の〈最高指導者〉が一元的に掌握するものではなかった。‥‥党の全国大会や中央委員会はしばしば――今日では全く想像もできないレベルでの、指導部に対する批判と反批判の表明を伴いながら――参加者に開かれた論争の場となっていた。‥‥例えば、記録が明確に残る第3回・第6回・第7回全国大会での党代表の見解表明と論争が如何なるものであり、それがどう決着していったのかが、従前検討されることはなかったのである。(本書「結語」より)
【著者紹介】
江田憲治 : 1955年、三重県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導修了退学(文学修士)。京都産業大学外国語学部、日本大学文理学部、京都大学大学院人間・環境学研究科の各教授職を経て、京都大学名誉教授、明治大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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