秘密資料で読み解く 激動の韓国政治史 集英社新書

永野慎一郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087213249
ISBN 10 : 4087213242
フォーマット
出版社
発行年月
2024年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
256p;18

内容詳細

盧武鉉政権時代の2004年、軍事独裁政権下で起こった不可解な事件を調査する「国家情報院過去事件真実糾明発展委員会(真実委)」が設置され、情報部(KCIA)の秘密資料の調査や、当時の関係者へのヒアリングなどから、金大中拉致事件、大韓航空機爆破事件などに政府がどう関わっていたか、その真相が明らかになった。
この資料に加え、文献・史実、さらには著者自身が金泳三、金大中と直に交流した実体験も交えながら、朴正煕大統領暗殺事件、光州事件、ラングーン事件、東亜日報記者拷問事件…など、民主化を勝ち取るまでの激動の韓国現代政治史を、表と裏から振り返る。
映画『タクシー運転手〜約束は海を越えて〜』『KCIA 南山の部長たち』『1987、ある闘いの真実』のもとになった現実は、かくも凄まじいものだった!

1939年、韓国生まれ。
早稲田大学大学院政治学研究科修了、英国シェフィールド大学Ph.D.、大東文化大学名誉教授、NPO法人東アジア政経アカデミー代表などを歴任。
著書に『アジア人物史』第11巻世界戦争の惨禍を越えて(共著・集英社)『「利他」に捧げた人生―ある在日実業家の生涯』(明石書店)、翻訳書に『ある北朝鮮テロリストの生と死 証言・ラングーン事件』(羅鍾一・集英社新書)など。

【著者紹介】
永野慎一郎 : 1939年、韓国生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修了、英国シェフィールド大学Ph.D.、大東文化大学名誉教授、NPO法人東アジア政経アカデミー代表などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • skunk_c さん

    タイトルにある「秘密資料で読み解く」に期待すると少し肩透かしな印象で、むしろ朴正熙政権末期から金大中政権までの象徴的な出来事を臨場感溢れる筆致で詳述している部分に本書の魅力を感じた。特に自分が大学4年の時に起こった光州事件について、当時日本のメディアは報道できず、キャンパスでの新左翼系の学生達(超少数派だったが)が情報を提供していたもので知る程度だったが、リアルに事件の実態が書かれている。その他金大中拉致事件、朴正熙暗殺、ラングーン事件などもその成り行きを詳しく書いている。最後の木浦共生園の話も染みた。

  • ジュンジュン さん

    突然の戒厳令に揺れる韓国。戒厳令発令は45年ぶりだとか。その45年前のきっかけとなったのが朴正煕大統領暗殺事件。本書はそれを含む軍事政権下で起こった様々な事件(主に民主化運動に対する弾圧)を検証する。紆余曲折を経て民主化成った2004年、過去の暗部を明らかにする調査機関が立ち上がる。その成果を生かしているので非常に面白い。それにしても金泳三や金大中と親交がある著者は一体何者?

  • 梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」 さん

    ▼著者は東アジア国際関係論、日韓関係史の専門家。▼韓国で、軍事独裁政権下で起こった不可解な事件を調査する委員会が'04年に設置された。秘密資料の内容や関係者への調査等から様々な事件の真相が露わになった。その様な資料や著者自身の研究で明らかになった事柄をもとに韓国現代政治史を分析している。▼朴正煕時代から金大中時代が話題の中心。特に金大中拉致事件に関する日本政府と韓国政府のやり取りの記録は生々しい。▼80年代に激動した韓国民主化の歴史を詳しく知ることが出来る一冊。韓国文化に関心のある若者にも薦めたい。

  • 二人娘の父 さん

    韓国の政治体制で言うと朴正熙から金大中までを主とした政治史。タイトルの「秘密資料」の意味がよくわからないが、著者がこの時代を生きたものとしての実感を込めた振り返りがされる。著者の政治的な立場が不明だし、朴正熙時代をそこまで評価してもいいのかは、外部の者としては正直分からない。ただ、政権交代ということが、日本とは比較にならないほど行われ、かつその実相も分からない所も多い中で、著者なりの評価は参考にしなければならない。激動という言葉しか当てはまらない韓国現代史に触れる事ができる1冊だ。

  • 大泉宗一郎 さん

    民主主義体制に移行した韓国政府により、かつての軍事政権下に起こった事件を調査する委員会が設立。本書では委員会による公文書等を基に近代韓国政治史をわかりやすく概観することができる。これまで軍事クーデター時にしか発出されなかった戒厳令が昨年末に出されたことや、自分の好きな韓国映画の文脈を辿ろうと本書を読み始めるが、出来事のスケールの大きさやあまりの凄惨さに絶句する他なく、まさに「激動」と形容する他ない時代を隣国が経験してきたことに思いを馳せる。これまでの知識が線で繋がる躍動を楽しみながら学ぶことができた。

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