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あの胸が岬のように遠かった 河野裕子との青春 新潮文庫

永田和宏

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101263823
ISBN 10 : 4101263825
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

2010年、歌人河野裕子が乳がんのため亡くなった。夫で歌人の永田和宏は妻亡き後、二人の間で交わされた手紙300通と日記を発見する。そこにはもう一人の青年と永田との間で揺れ動く葛藤が綴られていた。“ふたりの人を愛しているとそのためにこんなにつらいと”。熱く性急で相手に誠実であろうとした故に傷つけあった二人の時間。不器用な男性と一途に人を愛した女性の愛と青春の記録。

目次 : 湖に降る雪ふりながら消ゆ/ 風のうわさに母の来ること/ 消したき言葉は消せざる言葉/ 手を触るることあらざりし口惜しさの/ わが十代は駆けて去りゆく/ 青春の証が欲しい/ さびしきことは言わずわかれき/ 二人のひとを愛してしまへり/ あの胸が岬のように遠かった/ きみに逢う以前のぼくに遭いたくて/ わが頬を打ちたるのちに/ わが愛の栖といえば/ はろばろと美し古典力学/ 泣くものか いまあざみさえ脱走を/ おほよその君の範囲を知りしこと/ 「夏がおわる。夏がおわる。」と/ 寡黙のひとりをひそかに憎む/ 今しばしわれを娶らずにゐよ

【著者紹介】
永田和宏 : 1947(昭和22)年、滋賀県生れ。歌人・細胞生物学者。京都大学理学部物理学科卒業。京都大学再生医科学研究所教授、京都産業大学教授などを歴任。現在、JT生命誌研究館館長。読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞、迢空賞、毎日芸術賞などを受賞。2009(平成21)年紫綬褒章、’19(令和元)年瑞宝中綬章受章。宮中歌会始詠進歌選者。朝日歌壇選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 冬見

    歌人河野裕子と永田和宏の青春の記録。出会ってから結婚するまでに残した日記と手紙をベースに二人の記憶を辿る。「たとへば君 ガサッと落葉すくふやうにわたしを攫つて行つては呉れぬか」の歌がどのような背景で作られたかが明かされたところではっと胸を掴まれた。ここまで赤裸々に書いてしまうのか、と居心地の悪さすら感じる場面もあったが、それ以上に永田和宏の河野裕子への深い愛を感じられて胸が詰まった。

  • takao

    青春の思い出

  • hr

    ドラマ化されてから気になっていた。妻の日記や相互の手紙、著書の文章をどんどん引用しながら進んでいく。初めこそ「そこまで書くか」と否定的な気持ちになったが、途中からは亡くなった妻の生きた手触りを追い求める思いに、寄り添う気持ちになってきた。著者は別の著書を書いた過程を「自分を治していたのだろう」と説明する。亡くなった妻に今の自分を開いてもらうためには、日記等の引用が欠かせないのだし、そのことを受けとめてくれない妻の筈がない自信もあるのだろう。短歌は限られた字数だが、その深奥には膨大な言葉が溢れ続けていた。

  • バーニング

    単行本で一度読んだが文庫を機に読み直し。美しい思い出も悲しい思い出もたくさんある二人の記憶を整理して閉じこめるような、とてもあたたかくて優しい本だと思う。

  • みみ

    壮絶な青春の記録。恋をして相手と向き合い続けることの喜びと痛みが2人とも壮絶すぎる。その壮絶さを誠実に書き残せる人たちだから素晴らしい短歌が生み出せたのだろう。

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