「リンゴの唄」の真実 戦後初めての流行歌を追う

永嶺重敏

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784787220790
ISBN 10 : 4787220799
フォーマット
出版社
発行年月
2018年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
194p;19

内容詳細

並木路子が歌う「リンゴの唄」は、敗戦の年に映画やラジオ、レコードを通じて爆発的に流行した。「敗戦後の人々を勇気づけた」とされるこの曲がどのようにして誕生し、人々はどこで聴き、日記にどう書き、引き揚げ船ではどうやって歌ったのか―NHKの番組履歴も詳細に検証して、「歌と時代」を描き出す。

目次 : 第1章 戦後初の音楽映画『そよかぜ』と並木路子(八月十五日と文化的真空状態/ 「戦争の歌」の呪縛 ほか)/ 第2章 「リンゴの唄」の誕生と反響(「リンゴの唄」の曲は汽車のなかで書かれた/ 歌詞を書いたのは戦時中? ほか)/ 第3章 「リンゴの唄」、ラジオで人気沸騰する(新聞のラジオ欄と並木路子/ 並木路子のラジオ出演履歴 ほか)/ 第4章 レコードによる流行の本格化(終戦後のレコード界の苦境/ 「リンゴの唄」はB面? ほか)/ 第5章 「リンゴの唄」を歌う国民(駅や学校で歌う/ 終戦後のラジオの新番組 ほか)/ 付録

【著者紹介】
永嶺重敏 : 1955年、鹿児島県生まれ。九州大学文学部卒業、出版文化・大衆文化研究者。日本出版学会、日本マス・コミュニケーション学会、メディア史研究会、日本ポピュラー音楽学会会員。著書に『怪盗ジゴマと活動写真の時代』(新潮社、内川芳美記念マス・コミュニケーション学会賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 鉄之助 さん

    戦後第一号の流行歌とも言われる「リンゴの唄」の”真実”を、NHKの番組履歴などを丹念に拾って検証したドキュメント。この歌が誕生するきっかけとなった映画「そよかぜ」は終戦後すぐ、1か月で撮影され、10月11日に封切られた。しかし、当時の新聞評でも「ムシズが走る、薄汚い、粗悪品」とまで酷評され、上映した期間はなんと、2週間のみ! その挿入歌が、なぜ国民的ヒット、となったのか? これまでも、数多くの本で紹介されてきた、この歌の裏話だが、この本が実証した、番組履歴からのデータは面白かった。

  • へくとぱすかる さん

    半年ぶりに再読。改めて読むと、今ほどメディアのなかった当時、だからこそ、幼児から大人までが歌い、どこへ行っても「リンゴの唄」を耳にできる現象が存在したのだと思う。前回の感想にも引用した「神話化」ということば。それが起こりうる条件は整っていたということだろう。進駐軍の手前、戦争以前の古い曲しか再発できなかった時期、ほとんど唯一の新曲だったことが、この歌の存在を際立たせることになったこともよくわかった。

  • へくとぱすかる さん

    戦後第1号のヒット曲は、当時、実際はどう発信され、受容されたのか。映画からレコード発売までを、歌手・並木路子のラジオ出演や舞台(現在の用語なら「ライブ」)について、発掘した乏しい資料から解明していく。ドラマ等の戦後の描写への象徴的使用を、著者は「神話化」とみて、なぜそうなったかが残された問題だと考えているようである。ページ数が少なかったが、この曲についてもっと知りたかったと思う。

  • hitotak さん

    終戦直後から大流行した「リンゴの唄」が、どのような過程で生まれ、広がっていったのかが書かれている。NHK一局しかチャンネルのなかったラジオはこの曲を何度も流した。国民の間には一日中かけっぱなしにする生活習慣があり、明快な歌詞とメロディが新鮮な印象をもたらした。皆がこの歌を口ずさみ、引き揚げ船や幼稚園等至る所で合唱され、どこへ行っても耳に入ってくるという状況にあったというから本当の大ヒット曲だったのだろう。並木路子はステージから赤いリンゴを投げながら歌い、客席はリンゴの争奪戦が行われ、大騒ぎになったという。

  • ちゃーりー さん

    ”リンゴの唄”と当時の流行歌に関するる話、資料の少ないなかでの調査研究に著者の労を思う、この歌に少しでも興味のある人は読んでみるといい。

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