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東京の横丁 講談社文芸文庫

永井龍男

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062903226
ISBN 10 : 4062903229
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2016
Japan

Content Description

「俺は二、三日うちに死ぬ気がする。晩飯の支度なんか放っておけ、淋しいからお前もここに坐って一緒に話でもしよう」妻にそう語りかけた数日後、永井龍男は不帰の人となった。没後発見された手入れ稿に綴られた、生まれ育った神田、終の住処鎌倉、設立まもなく参加した文藝春秋社の日々。死を見据えた短篇「冬の梢」を併録した、最後の名品集。

目次 : 東京の横丁(神田の生れ/ 靖国神社大祭/ 駿河台下の横丁 ほか)/ 四季雑記(谷戸の初鴉/ 新年日記/ 寒三十日 ほか)/ 追憶の人(菊池寛の日常生活/ 追憶の日々―追悼素顔の里見〓(とん)/ 初対面―尾崎一雄を偲ぶ ほか)/ 短篇小説 冬の梢

【著者紹介】
永井龍男 : 1904・5・20〜1990・10・12。小説家。東京生まれ。1920年雑誌懸賞に応募、当選。選者菊池寛の知遇を得る。34年『絵本』を刊行。39年「文藝春秋」編集長となる。47年公職追放により文筆活動に入る。50年「朝霧」で横光利一賞受賞。51年「風ふたたび」を「朝日新聞」に連載。75年「秋」で川端康成賞受賞。著書に『一個その他』(野間文芸賞・芸術院賞)『青梅雨その他』『石版東京図絵』及び『わが切抜帖より』『コチャバンバ行き』(共に読売文学賞)など。芸術院会員。文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 春菊

    「この児童は、人の幸せをうらやんだり、人の不幸を嘲ったりする性癖がある」自戒したい。「俺は二、三日うちに死ぬ気がする〜淋しいからお前もここに坐って一緒に話でもしよう」名セリフだと思う。私は日本酒は飲まないが、作者の文章は、純米のキリッと冷えたやや辛口で口当たりのよい透明な酒のように感じる。明治時代の神保町周辺への愛着が伝わる。青梅雨を読んで好きになった作家。小津安二郎が長生きして「冬の梢」を映画にしたらしみじみと胸に響く作品になったのではなどと妄想する。

  • treveste

    永井龍男晩年の作品を集めたもの。永井龍男の文章は、読むと不思議と心が整う。(自分の中で)彼のような作家を歴史に埋没させず、きちんと読み継いでいきたいと思い、この本に限らずいろいろな著作を定期的に手に取っています。

  • わさぴ

    永井龍男の人生とその近辺について。文壇の人々の回想も出てくる為、彼のエッセイの入り口に適しているかもしれない。冬の梢は「お世話になりました」が響く。配置したのが彼なのか編集者なのかは知らないが、最後に相応しいように思う。

  • Hatsumi Sakoda

    永井龍男は私の祖父と2つ違い、どちらもまだ子供といっていい年齢で小僧として奉公に行き、早くに大人となることを求められ、社会に揉まれて育った。生まれた場所は神田と品川と違うし、奉公先も祖父は浅草だったけれど、同じような景色を見て、同じような空気を感じていたのかもしれない。関東大震災と東京大空襲で江戸の名残は完全に消えてしまった、と言われているが、こうして本の中にはまだ江戸や明治の暮らしが残っている。後半は鎌倉に舞台を移し、抑制の効いた、程のいい文章が心地よさを感じさせてくれる。

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