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資本主義と民主主義の終焉 平成の政治と経済を読み解く 祥伝社新書

水野和夫 (経済学)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784396115708
ISBN 10 : 4396115709
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

平成とはどのような時代だったのか。そして、令和はどのような時代になるのか―。『資本主義の終焉と歴史の危機』で歴史の転換を明示した水野和夫教授と、政権与党時の民主党ブレーンとして政治の内側を見てきた山口二郎教授が語り尽くす。まず、平成三一年間を六つの時代に分けて分析。そのうえで平成を総括し、今後を予測・提言する。見えてきたのは、日本が資本主義を“卒業”していく過程であり、政治が大きく変質・劣化していく様だった。歴史的に未知の領域に入ろうとしている現在の日本。両名の主張に刮目せよ。

目次 : 第1章 新時代への期待―バブルとベルリンの壁、二つの崩壊 1989〜1992年/ 第2章 危機感漂う世紀末―相次ぐ企業破綻から金融危機へ 1993〜1999年/ 第3章 熱狂する国民―小泉政権と同時多発テロ 2000〜2004年/ 第4章 新自由主義の席巻―リーマン・ショックと格差社会 2005〜2008年/ 第5章 「神話」の崩壊―政権交代と東日本大震災 2009〜2011年/ 第6章 長期政権と右旋回―そして、安倍一強へ 2012〜2019年/ 第7章 平成とは、どのような時代だったのか/ 第8章 これからの一〇年

【著者紹介】
水野和夫 : 法政大学教授、博士(経済学)。1953年生まれ、早稲田大学政治経済学部卒業、埼玉大学大学院経済科学研究科博士課程修了。三菱UFJ証券チーフエコノミスト、内閣官房内閣審議官などを経て現職。専門は現代日本経済論

山口二郎 : 法政大学教授。1958年生まれ、東京大学法学部卒業。同大学法学部助手、北海道大学法学部教授、オックスフォード大学セントアントニーズ・カレッジ客員研究員などを経て現職。専門は行政学、現代日本政治論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • おさむ

    2人の論客が平成の政治と経済を読み解く。分量も適度で数多ある平成振り返り本の中ではオススメ。気になった言葉は、アメリカのオフセット(相殺)戦略、拓銀破綻は大蔵省の社会実験、拉致問題で被害者の立場を手に入れたのが日本のナショナリズム拡大のきっかけ、小泉以降の自民党はリスクの社会化を個人化にすり替えた、日米安保は戦後日本の国体、1バレル70ドル超は日本経済の危険水域、いまは停滞ではなく成熟、これからはより近く、ゆっくり、寛容にという思考が大切。21世紀の課題は分配で市場ではなく政治で解決するしかない。

  • trazom

    平成を6つの時代に分けて分析する両先生の切り口は、明快で小気味よい。「成長しないなら資本主義から卒業しろ」と水野先生は言い、「グローバリズムは民主主義と不適合だ」と山口先生は言う。「経済学はモラル・サイエンス」であり「民主主義を支えたのは相互的寛容と自制心」であった良き価値観が崩壊したのが平成時代だったとすると、今まさに、社会の倫理を取り戻す新たなイデオロギーが必要なのかもしれない。成長神話を捨て、「日本経済は停滞しているのではなく、成熟しているのだ」と認識できる社会システムとは、どんなものだろうか。

  • kawa

    平成が実に激動の時代だったかを再認識。そんな時代をアンチの立場で弁ずる論客二人。水野氏は経済面から相変わらずの説得力。100%賛成とまでは理解できないのだが…。将来のGDP25%減、人口8000万人も一人当たりGDPは増えるのだから悲観的になる必要はないには勇気付けられる。一方政治を論ずる山口氏、民主党応援団として高名な方として理解なのだが、「人の使い方が下手」だったと民主党を評するには絶句(政治学の守備範囲ではないかもですが)。平成の世で最もがっかりしたのは民主党政権の体たらくなのですが…、私は。

  • ゆう。

    政治学者と経済学者が、平成という時代は国民にとってどのような時代だったのかをやりとりする。新自由主義が蔓延り、民主主義が危機に直面するなかで、日本資本主義が終焉をむかえようとしていることが指摘される。立憲主義に立つ政治と経済が求められている。

  • hk

    「1990年代に入り、日本わけても政治においてWW2が語られる機会がとみに増えた訳(河野談話や村山談話) @昭和天皇が崩御し先の大戦をかたることへの抵抗が減った A還暦をこえた政治家が、戦争を知っている自分たちの世代で決着をつけなければと息巻いたため(真実を知っていたかどうかは甚だ怪しいが…) B自虐教育を受けた団塊世代が社会で要職に就き始めた」 この知見はイタダキである。特に昭和天皇の崩御によって大戦語りの自粛がとけたという指摘は鋭利だ。確かに昭和の御代が終わった途端に、大戦の反省が噴出したように思う。

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