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則天武后 講談社学術文庫

氣賀澤保規

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062923958
ISBN 10 : 4062923955
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

秦の始皇帝に始まる二千年余にわたる中華帝国の歴史にその名を刻む唯一の女帝・則天武后(武則天)。男性中心秩序の古代社会に己の才覚と知力で挑み、至尊の座にまで登りつめた女性は何を目指し、また何が彼女を生み出したのか。大唐帝国繁栄の礎を築いた冷徹にして情熱的な生涯とその時代を、学術的知見に基づいて鮮やかに描き出す。

目次 : 則天武后の生卒年/ 隋末の動乱と唐の決起/ 玄武門の変/ 唐太宗と貞観の治/ 太宗の後継問題/ 武照の出生と武士〓(かく)/ 武照、太宗の後宮へ/ 高宗朝の女の争い/ 武昭儀、皇后の座に/ 二聖と垂簾の政〔ほか〕

【著者紹介】
氣賀澤保規 : 1943年生まれ。京都大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程修了。文学博士(京都大学)。東アジア歴史文化研究所代表、明治大学東アジア石刻文物研究所所長、元明治大学教授。専攻は魏晋南北朝〜隋唐期を中心とする中国史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ぼちぼちいこか

    隋から唐に政権が動くとき則天武后は生きていた。14才で太宗の後宮に入り、太宗亡き後その息子である高宗に寵愛され後宮に潜り込む。それだけではなくライバルである皇后、愛妾を無残な死により追放する。ここまで15年の間、武后はしたたかに政治を自分の物にしようとしていた。御簾政治もこのころから始まり、女帝への道を進んでいくことになる。自分の計画の為には息子、異母兄、など必要ない者たちを殺していく。儒教の国で女性が皇帝になるとはありえない。それを実現させた武后。この女性のバイタリティー信念とはが書かれている。

  • ぽっぽママ

    則天武后の一生がわかりやすく丁寧に書いてある。特に政治的な業績が詳しく書かれている感じ。日本における女帝とは歴史的背景が全然違って彼女が乗り越えなければいけなかったハードルの高さを感じた。

  • 雛子

    女の身でありながら中華史上唯一の女帝として君臨した則天武后。本書では著者の言う通り彼女に対する一方的なレッテル貼りはされておらず、かと言って事実の羅列に終わらず読み物としてもとてもおもしろく。中国史素人の私としてはこのくらい噛み砕いて物語風にしてもらったほうが、楽しんで読める。しかし中華文化圏において女性が皇帝になることのなんと大変なことか。前皇后やわが子殺害はともかく天授聖図のあたりからのなりふりかまわぬ必死さが凄まじい。あとがきを読んで、入手しやすいこの講談社学術文庫があることに感謝したくなった。

  • 則天武后は目的のために手段を選ばない。有効と判断すれば産まれたばかりの娘を殺し、皇帝位のライバルになる息子たちもザクザク殺す。 密告を推奨し宗教を利用し家柄ではなく能力で人を取り立て人材を活用し、いらなくなった人物は捨てる。作者も凄まじいと辟易したり魅力的だと圧倒されたりであっぷあっぷしたと後書きで述べていたが、読者もひえーっと言ってるうちに一気読みしてしまう。佐野洋子が「気が強くて才能があって不美人で自己主張が強すぎる人を偉いと思ってる」と書いてた。則天武后は美人だったが、残りは全部あてはまるわ。

  • kokekko

    とても面白い歴史読み物だった! 講談社学術文庫から出ているのでおかたい本かと思いきや、塩野七生さんのような軽妙な語り口でつづられる唐の女帝の物語。彼女の出現を許した唐という国は一体どういうものだったのか、というところを、隋の末期や北魏の末裔の行く末など、多民族の血族的な側面から溶きほぐした序盤が特に面白かった。だが文化史的な側面の記述はない。ともかく読みやすい本だった。おすすめ。

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