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新・東海道五十三次 中公文庫

武田泰淳

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122066595
ISBN 10 : 412206659X
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2018
Japan

Content Description

妻の運転する車の助手席に乗りこみ、東海道を行き来して見聞した五十三次の風景は―。変わらぬ名所旧跡や土地の名物、そして猛烈なスピードで変わりゆく日本の風景をユーモアを交え綴る弥次喜多夫婦道中記。自作解説「東海道五十三次クルマ哲学」、武田花の書き下ろしエッセイ「うちの車と私」を収録した増補新版。

目次 : 品川‐鮫洲‐泉岳寺/ 川崎大師‐鈴ヶ森‐横浜‐追浜/ 鎌倉‐江の島‐茅ヶ崎‐国府津‐富水‐箱根/ 遊行寺‐三島大社‐千本松原‐三津浜‐富士市/ 水口屋‐清見寺‐坐漁荘‐新居の関‐丸子‐久能山‐日本平/ 登呂‐三保の松原‐浜松‐姫街道‐舘山寺/ 三ヶ日‐豊田‐犬山モンキーセンター‐明治村‐蒲郡/ 本部田‐知多半島‐渥美半島‐名古屋/ 長島温泉‐専修寺‐鈴の屋‐伊賀上野‐伊勢神宮/ 三井寺‐琵琶湖文化館‐石山寺‐琵琶湖一周/ 到着したけれども〔ほか〕

【著者紹介】
武田泰淳 : 1912(明治45)年、東京・本郷の潮泉寺住職大島泰信の息子として生まれる。旧制浦和高校を経て東大支那文学科を中退。僧侶としての体験、左翼運動、戦時下における中国体験が、思想的重量感を持つ作品群の起動点となった。43(昭和18)年『司馬遷』を刊行、46年以後、戦後文学の代表的旗手としてかずかずの創作を発表し、不滅の足跡を残した。76(昭和51)年10月没。73年『快楽』により日本文学大賞、76年『目まいのする散歩』により野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • どんぐり

    かつて日本に高度経済成長期があった時代。モータリゼーションの到来に、武田泰淳が「髪結いの亭主」にはなりたくないといいながら、百合子さんの運転する車に乗って東海道五十三次のルートをたどる。「すべてのモノは変化する。そして、変化するすべてのモノは、おたがいに関係しあって変化する」日本の風景と、武田夫妻の過去・現在が沸々と立ち上がってくる記録だ。「男は反省するからだめよ。女は髪ふりみだして、あくまで自己の正しさばかり主張するから、事故のときは女のほうが強いのよ」と、いう百合子さんが出て来て面白い。→

  • 寺の始まりさバニーガール

    武田泰淳、初めて読んだ。十代の頃、つかこうへいが中上健次にインタビューした記事で、中上が「俺は武田泰淳が好きだから、武田泰淳を隠蔽する霧みたいなのを裂きたいんだよ」みたいな事を言っているのを読んで初めて知った名前だった。その後「司馬遷は生き恥晒した男である」という魅力的な文句をどこかで知り、いつか読もういつか読もうとは思っていたが、イマイチ御縁が無く、ようやくいま読んだ。この本は武田泰淳が奥さん(武田百合子さんだ)の運転で東海道五十三次を行くという、ロングエッセイのような本だが、武田泰淳は……(感想続く)

  • chanvesa

    もっとも印象に残ったのが最終章、そしてと武田花さんのエッセイ。これまでのちょっと呑気なエッセイから、ある種の後味の悪さのような暗い終り方になる。そして事故で取り乱すユリ子氏の言葉やユリ子氏の女学生時代の孤独か掘り起こされる。そのユリ子氏の孤独さと、武田花さんの寄宿舎にいる時の気持ちがふたりの心が時間を超えてつながるような気がする。そして、このつながりは『日日雑記』の母娘の関係である。

  • 奏市

    ユーモアたっぷりでとても面白かった。昭和43年頃、『富士日記』のユリ子さんの運転で夫婦で東海道五十三次を辿っていく旅行記。まだ車社会の走りの時代なので駐車場がなかなかないのが大変そうなのと女性ドライバーに世間が冷たい。現在の旅行や日常の話の中に昔の思い出が所々混じっていて、これはいつのことなのかと度々戸惑うが、それすらも心地よく感じる。沼津の漁村のとこを読んでると地図的には真裏の川上弘美さんの『真鶴』の光景が浮かんできた。最後の2度目の追突事故(された方)の話は何とも侘しいドラマになっていて印象的だった。

  • Ayako

    夫婦で自家用車により巡った東海道の旅のノンフィクション作品。現代版五十三次の旅ではあるが、書かれたのは1960年代なので、今読むと昔はこんなだったのだという記述が多々あった。奥様の事は知らなかったが、ところどころに挿入されている奥様が書いた文章を読むと、感受性豊かな非凡な方だと感じた。夫の死後、随筆家として活躍したそうで納得した。

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