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チョコレ-トの世界史 近代ヨ-ロッパが磨き上げた褐色の宝石

武田尚子

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784121020888
ISBN 10 : 412102088X
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

チョコレートのとろける甘さには、国ごとに異なる近代化の過程が溶け込んでいる。カカオのグローバル化の2つの成長エンジンである貿易体制、生産・加工体制に着目し、ココアやチョコレート発展の歴史を解き明かす。

【著者紹介】
武田尚子 : お茶の水女子大学文教育学部卒業、東京都立大学大学院社会科学研究科(博士課程)修了。武蔵大学社会学部講師、助教授を経て、同大学同学部教授。2007年度に英国サウザンプトン大学客員研究員、エセックス大学客員研究員。博士(社会学)、専攻・地域社会学、都市社会学。著書『マニラへ渡った瀬戸内漁民―移民送出母村の変容』(2002年、御茶の水書房。第2回日本社会学会奨励賞(著書の部)受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • スター

     興味深い内容だった。チョコの主原料カカオ豆の原産地は元々中央アメリカだった。カカオには栄養があり、アステカ社会では貨幣としても使われたのには驚いた。  その後16世紀にメキシコでカカオを飲む習慣が広まる。16世紀から19世紀にかけてアフリカからブラジルに移送された黒人奴隷の労働力をベースに、ブラジルのカカオ栽培が成長。  ヨーロッパで、ココアが薬品か食品かをめぐる議論が起きたのも知らなかった。なぜかというとカトリックには復活祭前に断食する習慣があり、断食中は薬品なら摂取できるが、食品なら無理だからとか。

  • Gotoran

    冒頭の写真:産業革命後のチョコレート工場、17世紀の英国のコーヒーショップ、チョコレートやココアの広告、パッケージなどに眼を奪われつつ本文へ。かつて苦い薬だったカカオが、欧州に渡り、砂糖と混ざり合ってチョコレートになるまでの経緯が描かれる。カカオの歴史から奴隷貿易、産業革命、経済のグローバル化を読み解く。チョコレートという身近なものから、その歴史とともに世界史をも知ることができる良書。英国ロウントリー社のキットカットの青いラッピングペーパーに纏わるエピソードも面白かった。

  • Miyoshi Hirotaka

    今では受験生の縁起担ぎの定番になったKit Katだが、ここに至るまでには、長い歴史がある。原産地の中米では飲み物、薬、貨幣として使われていた。高価、少量生産のビジネスモデルはヨーロッパ到来後も引き継がれたが、19世紀にはココアパウダーや固形チョコレートが発明、改良され、爆発的に普及。産業化に貢献したのは、英のロウントリー社。社会学者のウェーバーが資本主義精神形成の源としたプロテスタント的禁欲が顕著なクエーカー教徒の集団。Kit Katには大航海時代の重商主義が近代資本主義に変容した歴史が詰まっている。

  • ホークス

    チョコレートを最初に量産化したのはイギリスで、庶民が長時間労働の合間にエネルギー補給に使った。それまでアルコールで補給していたというのだから凄まじい。現在イギリスにチョコの自販機が多いのも、この頃の名残りだと言う。カカオからチョコレートに至る製造工程には、個性を発揮し易い複雑さがあり、専門店がやって行ける理由が分かった。本書は「世界史」と言いつつ、後半は英国ロウントリー社(キットカットを生んだ)にスポットを当てている。 幅は狭いが、生々しい社会史、産業史として興味深く、人間の普遍的な欲望と良心を感じられる

  • 著者の生き様を学ぶ庵さん

    イギリス留学経験のある都市社会学の教授が描くチョコレートの世界史。砂糖の歴史と同様に奴隷貿易の過去が暴かれるが、それだけでは終わらない。カカオが薬品だった時代、薬局の化学知識とクエーカー教系の菓子会社の活躍により、カカオは今日のチョコレートに変わる。クエーカー教の奴隷制廃止への貢献、クエーカー系のロウントリー社の労務管理など社会学っぽさを踏まえ、ロウントリー社のキットカット誕生話がクライマックス。戦時中の物資不足を背景に赤と白から青にパッケージ色を変えたこぼれ話は読んで良かった。

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