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僕らが元気で長く生きるのに本当はそんなにお金はかからない

武内和久

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784799313350
ISBN 10 : 4799313355
Format
Books
Release Date
June/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

高齢化と治療技術の進化に伴う医療費の増大と、それがもたらす社会負担の深刻化は、先進国に共通する課題であるが、
人類がまだ経験したことのない少子高齢化社会へと突き進む日本においては、それはいっそう深刻な問題である。

ことに、日本には、戦後の復興期に早くも実現させた国民皆保険制度がある。これは、すべての国民が少ない負担で、
平等に医療を受けられる世界に誇る制度だが、もともと人口ピラミッドが三角形で、高度経済成長期に設計されたもので、
年金と同様、増大する一方の高齢者を、減少する一方の働き手が支えられなくなってきている。

医療に費やされるお金は、その目に見えている部分だけでも国家予算の40%にあたり、その総額は、加速的に増大し、
それに伴い、保険料と消費税の値上げによる国民負担も倍増しようとしている。日本という船はいま、医療負担という重荷に沈みかけている。

確かに、今のままのフレーム、今のままの医療で続けたら、その日は近い。

私達が望むのは、健康を保つことであって、病気を治すのはその手段にすぎないはずだ。
最初から病気にならないほうが良いに決まっている。ところが、今の医療では、病気にならないと、そのサービスを受けることができない。
おまけに、病気を治さないと、お金も入ってこない。つまり、病人が増えれば増えるほど、医療分野はお金が回るようになっているのだから、拡大して当然だ。

しかし、この私達の本来の望み、目的を考えたとき、今の医療体制だけがすべてなのだろうか?

本当に、国民が皆、元気で長く生きるのに、今のようにお金がかかるのだろうか?

もちろん、答えはノーである。その具体的方策を、東京大医学部ならびにハーバードビジネススクールでMBA取得の著者と、
東京大学法学部卒業後、厚生労働省に入省、現在は、大手外資戦略系コンサルに籍を置く著者のふたりが、一般の私達にもわかりやすく、具体的に説く。

【著者紹介】
武内和久 : 1971年福岡県生まれ。1994年、東京大学法学部卒業後、厚生省(現厚生労働省)に入省して以降、医療・福祉・年金など社会保障政策の企画立案に携わる。厚生労働省大臣官房、政策統括官、医政局、在英国日本国大使館一等書記官等を経て、現在、民間企業に在籍中

山本雄士 : 1974年札幌生まれ。1999年東京大学医学部を卒業後、同付属病院、都立病院などで循環器内科、救急医療などに従事。2007年Harvard Business School修了。科学技術振興機構フェロー、(株)キャピタルメディカ最高医療責任者、慶應義塾大学クリニカルリサーチセンター客員准教授、内閣官房企画調査官などを歴任。現在、(株)ミナケア代表取締役、ソニーコンピュータサイエンス研究所リサーチャーを兼任。ヘルスケア全体のマネジメントを中心に、政策提言や講演活動を国内外で行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ニッポニア

    人生において何を大切にするか、元気なうちに考えて。以下メモ。今の医療は健康を無駄にしてしまっている。糖尿病による人工透析によって多くの時間と体力が奪われ、生活の質が大きく損なわれてしまう。死なせない、ことが医療のミッションであり、病人がいないとお金が回らない仕組みで回っている。医療費は65歳以上が全体の55%を使っている。情報の非対称性、不確実性という医療の宿命。マネジメントの欠如が今の医療を産んだ。イノベーションは常にギャップを乗り越えて登場するもの。健康にすればするほどご褒美がもらえる投資型医療に。

  • Yunemo

    国民医療費40兆円ですか。今の日本、医療をはじめとする社会保障費のために国全体が沈む状況。一体どうすれば。いろんな提言、確かにと頷くばかり。医療とは、病気を治すため、病気から守るため、この違いは大きい、はっとする感覚。現役時代に健康、病気のケアの先送り、前期高齢者になって重症化、高齢者医療費の急激な増加、なんだか身につまされる想い。個々人ができるちょっとした自助、互助、大したことじゃないはずなのに、出来ずにいる自身がいます。医療界そのものより、個々人の健康ケア意識をどう実践して行くのか、まずここからです。

  • Humbaba

    医療においては、レベルが高くなればなるほど最終的に必要なお金の額は少なくなる。良い治療は回数が少なくなり負担減る上に、その後の再発も無いため一度きりの出費で済む。しかし、そのように良い医療を受けるためにはどうすればよいのかという流れができていない状態では、無駄や不公平が多くなってしまう。

  • Humbaba

    問題が発生してからそれを治療するためには、多くの時間とコストが必要である。しかし、病気になる前から対処をしておけばそのようなコストは払わなくて済む。無論、対処するために全くコストを払わなくて良いというわけではないが、あとから泣かないためにも、充実した生を送るためにも最初から支払っておいたほうが総合的なコストは安く済む。

  • ひめぴょん

    現在の医療は病気になるのを待たないと始まらないトラブルシューティング型医療と指摘。日本の医療が健康とお金を無駄にしている現状を端的に述べた言葉「節約することで 浪費している」というのは刺さりました。 これからの医療は 皆が長く元気で生きられる持続可能な社会が目的であるべき。そのための医療の在り方を変える方策を政府に採ってもらいものです。

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