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十字軍国家の研究 エルサレム王国の構造

櫻井康人

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784815809911
ISBN 10 : 4815809917
Format
Books
Release Date
June/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

“キリスト教対イスラーム”を超えて多様な人々からなる社会の全体像へ。第1回十字軍によって生まれた「聖地防衛国家」は、内と外の異教徒とともになぜ存続しえたのか。祈る人、戦う人、働く人が都市と農村で形づくる王国の姿を、ヨーロッパとの関係も含め、精緻な史料分析から初めて解明した画期的労作。

目次 : 第1部 祈る人―教会人たち(教会形成と王権/ 国王戴冠と司教任命/ 国政面における王権と教会/ 一三世紀の聖地周辺域における托鉢修道会士の活動)/ 第2部 戦う人―騎士修道会、およびフランク人に仕えた現地人たち(聖ヨハネ修道会の「軍事化」に見る国制構造の変化/ 騎士修道会と国王宮廷会議/ 騎士修道会の発展/ フランク人に仕えた現地人たち)/ 第3部 働く人(1)―ブルジョワと都市社会(前期エルサレム王国における都市統治構造―都市エルサレムのブルジョワを中心に/ 十字軍国家における都市統治構造/ 「医者」から見る都市社会の構造/ ヨーロッパ商業都市と十字軍国家)/ 第4部 働く人(2)―フランク人と農村社会(「ナブルス逃亡事件」とその背景/ 十字軍国家における農村支配―通訳官・書記官・ライース/ フランク人による農村支配の変容とほころび―マルシリオ・ゾルジの『報告書』を手がかりに/ フランク人による農村支配の限界)

【著者紹介】
櫻井康人 : 1971年和歌山県に生まれる。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、東北学院大学文学部教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ゲオルギオ・ハーン

    十字軍により誕生したエルサレム王国を中心とした統治体制について、先行研究の検討をしながらその特徴となぜ二百年近く存続させることが出来たかを研究した一冊。よくあるキリスト教対イスラム教という視点を超越したクールな分析がとても良い。宗教的な熱意で始まった十字軍。聖地を奪還し、エルサレム王国を建国したはいいが、中小諸侯で組まれた第一次十字軍には人も金も権威も不足しており、国としての基礎を整備していく必要があった。大諸侯が後見していないため、教会との二人三脚体制、騎士修道会の成長、現地人の登用がポイントになる。

  • 人生ゴルディアス

    十字軍国家がどのように権力を確立し、維持して、また崩壊させてきたのかを法制史的に語る。難物。『アラブが見た十字軍』では基本的に十字軍側が侵入定着できたのは現地勢力同士の争いを利用し、敵の敵は味方理論を駆使したものと読めたが、本書後半ではまさに十字軍国家内部で争うところにマムルーク朝がやってきて崩壊、という構図に見えた。また王国初期は生き延びることが先決であり、諸侯も教会勢力も王権に協力し、ある程度落ち着くと現地人勢力も登用し、やがて各派閥に分かれて……という流れはどこでも見られそうな話だった。

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