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中国の愚民主義 「賢人支配」の100年 平凡社新書

横山宏章

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582857290
ISBN 10 : 4582857299
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

民主化の課題が相変わらず放置されつづける中国。中国共産党はこれまでも民主化を口にしながら、人民を政治から排除した国家建設を推し進めてきた。その根底には伝統的な支配形態として、人民大衆を愚民と決めつけ、彼らに政治的権利を与えない「愚民思想」がある。

目次 : 序 中国における愚民主義/ 第1章 民主主義を棄てた孫文/ 第2章 孫文の憲政論/ 第3章 国共内戦と「中華民国憲法」/ 第4章 毛沢東の急進的改造―「反右派闘争」から「文化大革命」/ 第5章 絶えない民主化への叫び―「改革・開放」政策から「天安門事件」「零八憲章」

【著者紹介】
横山宏章 : 1944年山口県生まれ。北九州市立大学大学院社会システム研究科教授。中国政治、外交史専攻。法学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • HANA

    近代中国の政治体制を論じた一冊。前半部分は第二次世界大戦以前の中国の民主主義受容を巡る話で、この部分の知識はほぼ無に等しかったので面白く読めた。転じて後半は文革を含む共産党の歴史ばかりで少々食い足りない様に思える。文革と天安門は面白いけど通史みたいな感じ。共産党は言わずもがな民主的に見えた国民党も、その成立時点から民主主義というものに否定的だったことには驚かされた。王朝依頼の伝統から抜け出ていないような気もするけど。それにしても中国の知識人のこの民衆蔑視はどういう事なんだろうなあ。科挙以来の伝統かしら。

  • Francis

    辛亥革命により共和制となった中国。しかし一般国民を「愚民」とみなし、国民党あるいは共産党の党エリートによる独裁を正当化する愚民主義は変わらなかったこと、それに対抗した宋教仁による議会制民主主義の試み、陳独秀・胡適ら五四運動、それらの流れを継承した六四運動、2017年獄中死した劉暁波さんの08憲章など西欧的自由民主主義を中国に定着させようとする動きについて論ずる。「愚民主義」に立脚する習近平体制も経済成長が終わり、格差が顕になったら持つかどうかはわからない。その時中国に真の民主主義が訪れることを切に願う。

  • ほりほり

    辛亥革命前後から現在までの中国の政治体制を「愚民主義」という点に注目して振り返る。中華民国の祖・孫文の愚民観が払拭されなかったことが、中国に共和政体が根づかず、事実上の共産党一党独裁が現在まで続いている理由であるというのが本書の主張。孫文の愚民観を批判し、西欧流の立憲主義、民主主義の定着を目指した陳独秀、胡適などの思想は私にとって非常に興味深かった。儒教的な思想は個人主義や科学主義と相容れない、と儒教思想からの脱却を訴えた彼らの主張は、近代日本の開明派、戦後民主主義などに通じるものがあるのでは。

  • パット長月

    辛亥革命以来の中国の100年の歴史を、駆け足で廻った本だが、少し前に読んだ「近代中国史」(ちくま新書)と並び、現在の中国の不可解な行動を考える際に「なるほどね」と納得の知見を与えてくれる本だった。書名に癖があるので、すわ右翼本かとノンポリ路線は敬遠するかもしれないが、まったくそんなことはない。中国の行動に疑問を感じている人には一読の価値がある。それにしても孫文といえば三民主義、中国人民の幸福のために一生を捧げた偉大な革命家のはずだったが、現代中国の国体の柱であり、元凶とは。なぜこのような誤解が生じたのか。

  • guanben

    伝統的に彼の国では「愚かな民」を少数エリートが統治するのが一番効率的らしい。新中国になっても、その伝統は変わっていない。歴史を大切にする国らしい。ただ、お隣さんを揶揄する資格が、我々にあるかどうか微妙だけれど。それにしても孫文先生にして、「愚民主義」者だったとは。

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