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「させていただく」の語用論 人はなぜ使いたくなるのか

椎名美智

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784823410567
ISBN 10 : 4823410564
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • あやの

    社会言語学分野の研究論文である。専門的なので、(さすがの私も?笑)全部理解するのは少々厳しいということで、これで読んだことにしよう。相手との距離感を考慮に考慮を重ねた結果、「させていただく」の多用に繋がっているということ。他の語でもそうだが、使われていくうちに「敬意の漸減」が起き、使用するハードルが下がる。そのときに「そんな使い方するの⁉」と違和感が生じる。「させていただく」はその過渡期にあるらしい。将来は丁重語として定着するのだろう。すごくクドイ言い回しだけど。

  • 思いっきり学術書でして、自分が知りたいと思ったことは何一つわからず降参でした。わかりやすく書かれた新書版は当市の図書館にはなくて、そちらで読みたいです。「させていただく症候群」という言葉だけは思いっきり同感でした。言葉とは時と共に変化して行くものだとしても、この言い方だけは自分は決して使用するまいとの思いを強くしました。ご飯を食べる時の「いただきます」は決して忘れまいと思いますけどね。

  • かめぴ

    研究論文は久々。もう少し読みやすいものかと思いきやガチだった。「させていただく」は前から違和感があって、丁寧過ぎるが故に敬意漸減てまさに。コミュニケーションとしては自己を下げるかもしれないが時として下げすぎだろうとツッコむ事多々。オーディションを受けさせていただいて映画に出させていただいて…の様な言い回しを聞くたび、イヤイヤ謙遜しすぎと思ってしまうのはあながち間違ってはなかったのだな。なるほどねぇと面白く読了。

  • mawaji

    お昼のNHKラジオで著者を知り軽い気持ちで読み始めましたが、これはもうホンモノの用語論研究論文でなかなかたいへんでした。「させていただく」は「あなた認知」を丁重に表現する遠近両方のストラテジーを用いた「新丁重語」への変化過程にあるということですが、けっきょく敬意漸減の法則は避けることができず、今後もまたそれにとって代わる表現が出てくるのですね。「『させていただく』の使用増加から互いに近づく素振りを見せながら結果的には相互に疎外しあっている日本人のコミュニケーションの様相」という一文がとても気になりました。

  • Nobu A

    「敬意漸減」「新丁重語」等のキーワードを用いながら歴史語用論的アプローチで最近多用される「させていただく」を紐解く。先行研究を概観しアンケートによる意識調査に様々な視点と明晰な考察。「対人配慮を意識するあまり無意識に疎外し合った末に自己疎外にさえ陥りそうになっている現代の日本人の弱体化したコミュニケーションの姿が透けて見える」が印象的。耳に入ってくる敬語が気になり出し、「解散させていただきます」のような使い方はしないように気を付けようと思った。とても勉強になる知見だが研究書でなく一般書発刊で広めてほしい。

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