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徳川最後の将軍 慶喜の本心 集英社文庫

植松三十里

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087442809
ISBN 10 : 4087442802
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2021
Japan

Content Description

水戸藩慶喜は御三卿一橋家の養子となり、将軍後継争いに巻き込まれるが拒む。斉昭に従い国は守りたいが......。書き下ろし歴史小説。


【著者紹介】
植松三十里 : 静岡市出身。昭和52年、東京女子大学史学科卒業後、婦人画報社編集局入社。7年間の在米生活、建築都市デザイン事務所勤務などを経て、フリーランスのライターに。平成15年「桑港にて」で歴史文学賞受賞。平成21年「群青 日本海軍の礎を築いた男」で新田次郎文学賞受賞。同年「彫残二人」で中山義秀文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kawa

    幕末動乱史のなかで「がっかり人物」として描かれることが多い慶喜。本作は慶喜系の歴史資料から説き起こしたと思われ慶喜目線の幕末史としてなるほどこうだったのかと納得できる部分が多い歴史小説。朝廷側と慶喜の関係、将軍・家茂の赤裸々な描写は興味深くて参考に。水戸藩の天狗党事件の残酷な顛末はあっさりスルーで、もうちょっと慶喜との関係を書いてもらいたかったかな。

  • なつきネコ@吠えてます

    幕末好きとして徳川の切り札、徳川慶喜をみたかったが叶うことはなかった。禁門の変に兵庫開港は外交家、武将として確かに慶喜は輝いていた。他にお芳や渋沢への親愛に納得。人の心がないと言われるが、新門辰五郎に江戸っ子に愛された。慶喜を語る上で納得できる芯だ。そのために大阪城逃亡、江戸城開城を行った。そうみれば慶喜は侍は嫌いなのかもしれない。そのあたりは納得いく。他の作品より、武田耕雲斎と慶喜の立ち位置を対比させたのは本当に上手い。ただ、攘夷との付き合いは、慶喜を語る上で天狗党の乱はもう少し書いてほしかった。

  • 糜竺(びじく)

    幕末の難局における徳川慶喜の真意に迫る歴史小説でした。​彼は将軍職を固辞するも、開国を迫る国難に立ち向かい、最悪の評価を覚悟しつつ、日本の未来を拓くための最良の道を模索し続けた孤独な姿が描かれていました。慶喜の生き様を垣間見れました。

  • Sakura

    慶喜は「二心様」と言われるくらい本心のわかりにくい人ですが、本作は幕末の大混乱とそれに翻弄される慶喜の行動と心のうちがとてもわかりやすく描かれていたと思います。あちらを立てればこちらが立たず、肝心なところで腹心は殺され、人の気も知らずにみんな好き放題に動く。全て投げ出したくなる気持ちをぐっと堪えて、なんとか徳川幕府の幕を下ろし、30歳そこそこで隠居。半生があまりにも波乱万丈だったので、その後静岡で過ごした30年は肩の荷を下ろし、心穏やかに過ごされたのではと思いました。

  • ぷく

    尊王の思想が叩き込まれていた故、維新の際「内乱」を必死に回避した慶喜。その気概は理解出来たが大阪城逃亡に至る慶喜の考えは読み取れなかった。彼の巷で言われている、判り難い人柄と通じるのかも。天狗党に縁があるのでその処断で慶喜を良く思っていないのだけれど最後の将軍が別の誰かだったら今の日本は違っていた、の思いは強い。ちょっとだけ開眼した1冊になった。大河ドラマの青天を突けで展開された記述もあり、特に当時都で展開された事件の背景を理解出来た。植松作品追っていきたい。(図)

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