富山売薬薩摩組

植松三十里

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784908110146
ISBN 10 : 490811014X
フォーマット
発行年月
2023年11月
日本
追加情報
:
224p;20

内容詳細

薩摩藩大坂蔵屋敷。「昆布や薬種を売り買いして、民百姓を楽にしてやりたいのだ。清国人、薩摩人、そして、そなたらが薬をもたらす他国の者どもも、安く良薬を得られる。どれほど多くが助かるか」破綻寸前の財政改革に挑む薩摩藩家老・調所広郷が富山売薬薩摩組の密田喜兵衛に蝦夷昆布の密貿易を持ち掛けた。最後に調所は声をひそめて所望した。「一服で確実に死ねる毒薬を用意してもらいたい」。日本開国史を塗り替える衝撃の人間ドラマが始まる!

【著者紹介】
植松三十里 : 静岡市出身。1977年東京女子大学史学科卒。出版勤務などを経て2003年に『桑港にて』歴史文学賞受賞。09年に『群青』で新田次郎文学賞、『彫残二人』で中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • アイシャ さん

    名高い富山の薬売りは、元々立山の修験者が自分のための薬草を集めたことが始まりだったとか。薬の詰まった箱を各家庭に置いて来るスタイルは、『先用後利』というんだそうだ。先ずはお互いの信用あっての商売方法。高価な薬種獲得に苦労する富山の薩摩組が、その薩摩藩の家老調所から、船を持ち昆布を函館で買い付けて鹿児島までの運搬を依頼される。その対価は琉球からの薬種との交換。それは当時幕府から禁止されていた抜け荷。高価な薬を一人でも多くの人に届けたい、能登屋主人の喜兵衛はその危険な仕事を引き受けるのだが。いい作品だ。

  • newman さん

    面白かった。人の役に立つのが生きがいだとする富山の薬売りの話。昔、うちにも富山の置き薬があり紙でできた風船をもらったりしていた。いつの間にか自宅に売薬を置くようになって富山の薬売りは来なくなってしまったが。現在、NHKのBSで「篤姫」を再放送していて調所広郷が出てきた。当然のことだろうが本書の通りの人と思われた。薩摩組は遠い所を割り当てられ大変だったのがよく分かった。ずっと歴史小説と思って読んでいたから最後の主人公が亡くなった後のあの世に行った部分はない方が良かったかな。

  • 好奇心 さん

    富山売薬薩摩組とは、題名から色々想像しながら読み始めた、クスリと昆布の密貿易から両藩の絡みが始まった、富山と薩摩、遠いですね、命がけの行商だったのでは、薩摩藩の財政立て直しを担当した調所広郷、最後は藩主の座を巡り、斉彬と久光の対立したお由羅騒動という有名な事件に発展してしまい、広郷の自害で決着した、富山藩でも富田兵部という人材が切腹に追い込まれた、武士の責任の取り方は死しかないのか?近代へのスタートに起きた事柄である、読みごたえがあった・・・

  • アジャ さん

    タイトルの通り、江戸時代末期、富山の薬売り能登屋の嘉兵衛を主人公の物語。自分の子供の頃やはり家には富山の薬箱があった。この作品では財政難の薩摩藩を建て直そうとする家老の調所広郷から北海道の昆布の密貿易を持ちかけられるところから始まる。世の中の人々の為全国に出かける富山の薬売りの苦労とやりがいがわかる作品だ。ラストの嘉兵衛が息を引き取る脳裏には、仲間と薬を背負って旅立つところが希望を持って描かれて感動的。 薩摩藩の跡目争いに巻き込まれ、全責任をかぶり服毒自殺した調所の武士としての潔さにも感動。

  • ヒメヒメ さん

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人物・団体紹介

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植松三十里

静岡市出身。東京女子大学史学科卒業。出版社勤務、7年間の在米生活、建築都市デザイン事務所勤務などを経て、作家に。2003年に『桑港にて』で歴史文学賞、09年に『群青 日本海軍の礎を築いた男』で新田次郎文学賞、『彫残二人』(文庫化時に『命の版木』と改題)で中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行

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