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世界が完全に思考停止する前に 角川文庫

森達也

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784043625031
ISBN 10 : 4043625030
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2006
Japan

Product Description

地下鉄サリン事件から11年、9.11から5年。イラク戦争から3年…。過剰な善意や偏ったヒューマニズムが蔓延する中、いま僕たちはかつてないスケールの麻痺を抱えて生きている。一方テロへの不安から社会は異質の者への憎悪を加速し、管理統制下の道を辿り続ける。この現実を前に僕らは「一人称の主語」で思考しているか。他者へ想像力を馳せているか。いま最も信頼できるドキュメンタリー作家が煩悶しながら問いかける、まっとうな「日常感覚」評論集。

Content Description

地下鉄サリン事件から11年、9.11から5年。イラク戦争から3年…。過剰な善意や偏ったヒューマニズムが蔓延する中、いま僕たちはかつてないスケールの麻痺を抱えて生きている。一方テロへの不安から社会は異質の者への憎悪を加速し、管理統制下の道を辿り続ける。この現実を前に僕らは「一人称の主語」で思考しているか。他者へ想像力を馳せているか。いま最も信頼できるドキュメンタリー作家が煩悶しながら問いかける、まっとうな「日常感覚」評論集。

目次 : 世界は今、僕らの同意のもとにある。(作られる聖域/ 戦争は嫌だという「感情」 ほか)/ いつになったら、日本は大人になるんだろう。(タマちゃんを食べる会/ で、何だったんだろう、あの牛丼騒ぎって。 ほか)/ メディアは、どこまで無自覚に報道し続けるのだろう。(メディア訴訟は黒星続き/ 消された四分間 ほか)/ 二十一世紀のメディアを生きる人々(戦場のフォトグラファー/ 精神科救急研修医 ほか)

【著者紹介】
森達也 : 1956年生まれ。ディレクターとして、テレビ・ドキュメンタリー作品を多く制作。98年オウム真理教の荒木浩を主人公とするドキュメンタリー映画「A」を公開、ベルリン映画祭に正式招待され、海外でも高い評価を受ける。2001年映画「A2」を公開し、山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • たまきら

    出版されたての時、この人はこの時代を代表することになるな、とおもったのを覚えている。どことなくとらえどころがなく、言葉が短くても心に残る。21世紀の日本を淡々と切り取るこの人の文章、痛いのに読まずにはいられなかった。本棚にまた居残り決定。

  • MJ

    北朝鮮を擁護し、朝鮮総連系の機関紙に寄稿する一方、拉致被害者家族連絡会を非難する筆者。「北朝鮮を過剰に恐れる必要はない。日本中が幻想に怯えている。」20年後の今、北朝鮮は核を手に入れ、ミサイル発射を繰り返している。世界が完全に思考停止する前に、金王朝を支える主張にどのような正当性があるのか教えてほしい。

  • 猫丸

    やっぱり森さんは僕と同類の人らしい。どうしてみんなはココが気にならないのかと思うこと多数。数々の「意見」のようなものが目に入るにつけ、アナタの心中には本当にそんな考えが存在しているのですか?と問い詰めたい。実は考えてないでしょう? 東京都渋谷区のAさん殺害事件について「暴力には屈しない」なんて感想が出るのが奇妙すぎる。それはウソだと思う。どうしてアナタがそんなことを思うのか。理由が無い。まずは労災関連が気になる。危険が予測範囲にあったはずの遠隔地業務を決定したのは当該組織の長であるK氏でなくてはならない。

  • テツ

    一つのイデオロギーに頑なに染まり続けることは思考停止と同義であってどんなに素晴らしい志であっても自分の中で常にそれを観察し続け批判し続けようとしていなければ精神的に怠惰であると思うし戦いからの逃避であると思うのだ。著者の思想信条に必ずしも諸手を挙げて賛成するわけではないけれど後書きにある「僕らの同意のもとに世界はある。一人ひとりがこの世界に責任がある」という一文は心に刺さった。君たちは何か革新的な活動をしているつもりでも自分の中を疑わないその瞬間って恐ろしいもんだよ。右でも左でも関係なくね。

  • 白義

    収められた文章はどれも短いし、主張はナイーブで単純なのに読み終えるとどっしり重たいものが残る。徹底的に、内省的に葛藤する主語を省かず書かれているからだろう。中立公平な無人称の情報が人の思考を麻痺させ、それ自体イデオロギーを帯びることもある。過度に愚直で主観がにじみ出た作品が、読者の思考を促してイデオロギー性が抜けることもある。森達也の作品にはこういう逆説がストレートに現れている。たまちゃんを食べる会やプロレスの思い出を語る文章が特に傑作。毒のある優しさという点でヴォネガットにも通じるものがある

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